【１０月４日の国会のまとめ】第２０５回臨時国会開幕で岸田文雄首相選出、会期は１４日まで、所信表明・代表質問のみで解散

［画像］枝野幸男さんに投票する岡田克也さんら、きょう２０２１年１０月４日の衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

【衆議院本会議　きょう令和３年２０２１年１０月４日（月）】

　今期で引退する、大島理森衆議院議長が「諸君、第２０５回国会は本日召集されました」とあいさつ。続いて、議席番号１１番の山崎摩耶（山崎まや）さんを新議員として紹介しました。

　会期の件として、１０月１４日までの１１日間とすることをはかり、全会一致で議決されました。全会一致で野次が飛びました。特別委はきょうは設置されませんでした。

　この後、議長は「ご報告いたします。本日、菅内閣総理大臣から内閣は総辞職する旨の通知書を受領しました」と語り、すぐに先例と衆議院規則にもとづく首相指名選挙をすることにしました

　投票の結果、岸田文雄３１１、枝野幸男１２４、片山虎之助１１、玉木雄一郎１１、高市早苗１、となり、岸田さんが当選しました。

　休憩のまま、散会。

　なお、柿沢未途さんは同日朝のＳＮＳで、さる１日に立憲会派に退会届を出しており、本会議で岸田文雄さんに投票すると明言。東京１５区では、自民党公認だった秋元司さんが実刑判決（控訴中）となっていることから、東京１５区で、自民党が擁立しないとの方向性を水面下で交渉していたようです。


【参議院本会議第２ラウンド　同日】

　岸田文雄さんが１４１、枝野幸男さんが６５、片山虎之助さんが１５、玉木雄一郎さんが１５、嘉田由紀子さんが２、渡辺喜美さんが２、伊藤孝恵さんが１となりました。

　これに先立つ午前の第１ラウンドはすでに記事に書きましたが、特別委員会が前会（第２０４回通常国会）と同じく決定。その後の各会議では、憲法審査会長に中川雅治さんが新しく就任しました。江田五月元議長への弔詞が朗読されました。

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「２０２１年１０月３１日（日）」戦後３度目の仏滅総選挙に、総務省自治行政局選挙部は「静岡・山口参院補選は２４日（日）投票で変わらない」と明言

［写真］総務省、６年前の２０１５年、宮崎信行撮影。

　岸田文雄自民党新総裁は、この後午後１時からの衆議院本会議・参議院本会議で第１００代首相に指名され、天皇陛下から任命された後の記者会見で、

　第４９回衆院選は令和３年２０２１年１０月１９日（火）公示、３１日（日）投票とすることを発表するようです。

　これに関連して、総務省自治行政局選挙部は、筆者・宮崎信行の取材に応じて、参議院静岡・山口補選は、１０月７日（木）告示、１０月２４日（日）投票の日程は変わらず、合併しないと明言しました。自民党現職の知事・衆院転出により、静岡・山口補選は自民党公認候補が優勢とみられ、静岡・山口の２週連続国政選挙については、投票率などの関心はありますが、総選挙の大勢への影響は軽微とみられます。

　我が国は「六曜」を役所が使うことについては戦後閣議決定で廃止しており、「仏滅」の投票日は、戦後の総選挙２７回中３回目となります。

　また、改めて確認したところ、地方自治体のワクチン接種会場は、ごくまれに「合併前の旧市の市役所で３月で機能を廃止した建物」を使っていますが、今回、ワクチン接種会場と投票所と開票所が重なる自治体はかなり少なそうです。総務省自治行政局が官邸に分析情報を上げていたようです。

　野党はすでに市民連合を挟んだ政策合意を結んでおり、準備は万端。選挙区としては、保守分裂の群馬１区、山口３区などが注目されますが、野党が漁夫の利を得る可能性があるのは、宮崎１区などに限られています。れいわの山本太郎代表の調整済みの出馬小選挙区がどこになるかも注目されます。与野党接戦区は愛知県に多い傾向があります。

　なお、３日前に違う日程に関する記事を書きましたが、すでに追記し・タイトルを訂正しました。

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【１０月４日・参議院第１ラウンド】中川雅治・憲法審査会長、林芳正前議員に代わり、災害特別委員長は公明党・新妻秀規さん続投

［写真］参議院議場の天井のステンドグラス、４年前の２０１７年５月、宮崎信行撮影。

【きょう令和３年２０２１年１０月４日（月）】

　山東昭子議長が「第２０５回国会は本日召集されました」と宣言。野党議員のいずれかから「遅いじゃないか」との野次が飛びました。

　「元本院議長」として江田五月さんが「７月２８日に逝去された」と報告されました。

　また２０１３年特定秘密保護法とその後の２０１４年改正国会法でできた「情報監視審査会」の委員が辞任。牧山弘恵（牧山ひろえ）さんが選出されました。ここは「委員」も本会議選挙になっています。

　　休憩。午後は、会期が何日かの報告と、朝の菅義偉内閣総辞職の決定を受けた、首相指名選挙があります。

【参議院憲法審査会　同日】

　林芳正さんが衆議院転出のため参議院議員を辞任していました。先の通常国会では「改正国民投票法」が可決・成立しています。この法律は立憲民主党による衆議院修正で「国民投票の公平及び公正を確保するため」に「国は、この法律の施行後３年を」めどに「検討を加え」ると書いてあり、現行法は自ら欠陥があると認めた法律ですが、立憲も審議に応じました。（参考記事）

　立憲の那谷屋正義さん（元国対委員長・日教組＝今期勇退）が会長代理として開会。自民の石井準一さんが動議を出し、会長代理が任命するよう求めました。自民党の中川雅治さんが会長になりました。中川さんは、細田派、特定秘密保護法の強行時の特別委員長で、その後議院運営委員長や環境大臣をしています。会派政審会長としては既に違憲判決が確定していた民法９００条などの改正に最後まで応じない、家族法・相続法保守主義者としても知られます。

【参議院特別委員会　同日】

　すべて、先の第２０４回通常国会と同じ委員長が第２０５回臨時国会でも互選されました。

　このうち、災害対策特別委員長は、引き続き、公明党の新妻秀規特別委員長。過去に、衆議院解散中に参議院の「特別集会」が開かれたことはないのですが、斉藤鉄夫・次期国土交通大臣や、防災担当大臣との理事懇もあるかもしれません。

　政府開発援助等特別委員会では、裏表両方持っている自民党で日本薬剤師会の藤井基之さんが主宰。藤井さんは今期で勇退しますが、ワクチンなどの関係もあり、生産側も含めて連携している薬剤師会が来夏の参院選で議席を維持する可能性が高そうです。この委員会では松下新平特別委員長が引き続き選ばれました。松下さんは、２００７年、改革クラブという「新党設立記者会見」に出席。そのときの４人のうち、松下さんだけ現役国会議員であり、自民党に所属しています。

　沖縄及び北方問題に関する特別委員長は鈴木宗男さん、政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員長は松村祥史さん、北朝鮮による拉致問題に関する特別委員長は山谷えり子さん、地方創生及び消費者問題に関する特別委員長は石井浩郎さん、東日本大震災復興特別委員長は杉尾秀哉さんの続投がすべて互選で決まりました。

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