【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【福島1区】首相3回連続で公示(10/19)第一声も、2日目(10/20)は枝野代表、3日目(10/21)は岡田克也「カラス」も

2021年10月18日 21時16分31秒 | 立憲構成員である読者を想定した2021-22選挙・組織情報

 第49回衆院選はあす公示され、次の次の日曜日である31日が投開票となります。

 福島1区。

 立憲民主党公認のかねこ恵美(金子恵美)さんと自民党公認の亀岡偉民さんによる3度目のたたかい。前回に続き2回連続の一騎打ち。前回は無所属(岡田克也ネットワーク)のかねこさんが、52・7%で勝ちました。かねこさんは今回は比例重複となりますが、亀岡さんも復興副大臣の肩書を手に入れましたから、激戦はひっし。

 岸田文雄新首相は、あす令和3年2021年10月19日、福島1区で公示第一声を挙げることになりました。首相の福島1区での公示第一声は第47回、第48回に続き3連続。前回は司会の自民地方議員の「おにぎりもらっていってください」との声がニコニコ生放送などに入る大騒ぎとなりました(その後ニコニコ動画を見ていた域外の人が告発し書類送検・不起訴)。

 これを受けて、立憲は枝野幸男代表が、選挙戦2日目、10月20日(水)に伊達郡川俣町の2カ所で演説をすることになり、党公式ホームページで、時刻・場所を発表しました。立憲代表が1候補者で2カ所演説するのは公示後初めて。かねこさんは長年、福島市ではなく伊達郡に拠点を置いています。

 そして、選挙戦3日目10月21日(木)朝8時に、岡田克也常任顧問が福島駅東口で演説する予定であることが分かりました。まもなく党公式ホームページでも発表される見通し。演説終了後は、福島駅から旧市街を通って福島県庁まで流し遊説をすることなっていて、岡田さんもマイクを持ち「ウグイスならぬカラス」をすることになります。21日(木)の岡田さんの応援弁士は5候補目になりますが、カラスは初めて。

 かねこさんの亡きお父さんは、岡田さんとは年の離れた同期当選。新生党でも行動をともにしました。議席がつながらない「政治改革の熱病の後、岡田克也になれなかった男」です。かねこさんは、前回の小選挙区勝ち抜きについて「自分でも勝因が分からない奇跡の勝利」だとしています。また首相(自民党総裁)が連続で公示第一声を挙げていることも「自分のことで必死過ぎて、公示第一声だったか、解散第一声だったか覚えていない」とのことでした。自分に厳しく、弱者にやさしいかねこさんですが、ぶれない姿勢に、枝野・岡田コンビもひっしに報いようとしているようです。

 以上です。


【第49回衆院選】解散後→公示前の情勢報道は、日本農業・日刊スポーツ・週刊文春・週刊現代とも自民減少・立憲増加

2021年10月18日 12時02分08秒 | 立憲構成員である読者を想定した2021-22選挙・組織情報

[写真]立憲民主党の枝野幸男代表(左)、岡田克也常任顧問(右)ら「大きな塊コンビ」、5年前の2016年、東京・品川プリンスホテルで、宮崎信行撮影。

 第49回衆院選はあす公示されます。

 解散後から公示前日まで史上最短となりましたが、日本農業新聞、週刊文春、日刊スポーツ、週刊現代の4媒体が情勢を報道しました。

  これによると、すべての媒体のすべての予想者で、自民党が総議席・小選挙区を減らして、立憲民主党が総議席・小選挙区を増やす予想となりました。

 自民党の解散時議席は276(小210+比66)。
 立憲の解散時議席は110(小48+比62)。

 以上4媒体9予想者をすべて足し上げると、

 自民党は、213~256(小154~196+比59~69)。
 立憲は115~151(小52~103+比48~87)。

 すべての予想者が、自民党が議席・小選挙区を解散時から必ず減らし、立憲が議席・小選挙区とも解散時から必ず増やす予想となりました。

  ちなみに週刊文春は先々月にも予想を出しましたが、スガ自民は231で岸田自民は244との予想で、総裁選ブーストは13議席程度にとどまる。先々月の枝野立憲と今月の枝野立憲は24議席増。ひそかに全国的に準備ができていたことと、野党調整の成果、維新躍進の失速などが響いたようです。

 他の党は、公明党が現状維持、維新は1・5倍増から3倍増と幅があり、共産はどの予想でも増えていますが、1・5倍増程度。国民が微増の勢い。社民は1、れいわ新選組1、N党は0または2議席の予想となっています。

 第49回衆院選の構図としては、自民党は必ず減らし、そのうち5議席程度は共産に行き、それ以外のパイを立憲と維新がどれだけとるかになります。維新、国民の連立参加はまずなさそう。比例九州・沖縄ブロック沖縄4区で閣僚が落選する可能性も半々程度あります。

 立憲としては、小選挙区をいくつひっくり返せるかが焦点。幹部のテコ入れは接戦区優先となりそうです。2015年の安保法制での共産との調整、市民連合・ママの会・シールズ(解散)との連携、旧民主系の「大きな塊」を一貫して主張し、2016年夏に身内の「落とし穴」にはまったが、2017年の前原誠司(京都府連)代表の突発的な解党で、再びメーンストリームに戻った枝野幸男代表と岡田克也常任顧問。大きな塊コンビでは1つだけ理論が違い、枝野理論は49回衆院選で政権交代、岡田理論は「次の次」理論です。現実には、岡田理論になりそうですが、小選挙区でいくつひっくりかえせる、今回は数少ないですが代替わり選挙区を確実にとれるか。これが焦点となりそうです。

 ところで、宮崎信行は、4年前の総選挙10日後。「枝野幸男著それでも政治は変えられる」が手元にないので貸してほしいというとっかかりで、週刊文春記者の訪問を受けた際に、「まあ、宮崎さんもいずれまた、メーンストリームに戻る日がくれば~~」と話され、私はメーンストリームではないのだなと思いました。もちろん現代日本で週刊文春記者が自分のステータスを分析してくれること自体がステータスですが、4年間、やはりメーンストリームではありませんでした。今回の選挙は、市民と野党の調整など、2009年以来燃えています。そして、現実として、小選挙区はとらないといけない。きょう付けの日刊スポーツは、共産・れいれとの一本化が反映された289選挙区とその予想が1枚になっています。立憲パートナーズはぜひ手元に置いていただいて、「可能性のある小選挙区」に行くようにしたらいいと思います。「地元の総支部長と仲良くなったから、違うところにはいけない」という方は、選挙後1年分くらいの生活費を支援して「政治家を育てる」ぐらいの資金がある方ならば、そうした方がいいかもしれません。

 以上です。