【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【第26回参院選・全国比例】いつも王子駅で、青木愛候補応援の小沢一郎「立憲民主党の党勢上向かないが青木愛は6年前より早い時間帯に当選確実にしたい」

2022年06月30日 21時20分03秒 | 第26回参院選(2022年7月)
[写真]立憲民主党公認の全国比例候補、青木愛参議院議員、きょう2022年6月30日、東京・王子で、宮崎信行撮影。

 第26回参議院議員通常選挙は、異次元の金融緩和の効果で、女性の立候補者数が史上最多で行われていますが、盛り上がりには欠け、組織と有権者が遊離した選挙戦が続いています。

 きょう令和4年2022年6月30日、青木愛さんが東京・北区の王子で、屋内「ハコ」の総決起集会を開き、立ち見が出ました。

【第26回参院選・全国比例】小沢一郎「立憲民主党の党勢上向かないが青木愛は6年前より早い時間帯に当確を」20220630 東京・王子、宮崎信行撮影

 青木さんは岸田インフレ・黒田円安による物価高・ガソリン高に言及し「選挙が始まった後に、ガソリンスタンドで手が止まった」と生活者の目線を強調。千葉県での保育園(母親が理事長)、東京都での保育園(本人が創業)の経営者としての視線を交えつつ「20年からの新自由主義の政治から、国民の生活が第一の政治に戻す」と演説しました。

 小沢一郎さんはおよそ100日前は、「ジェンダー平等だ、多様化だと言ってもなんだか分からない」と語り、名指しを避けつつ泉健太代表を批判。その後、千葉県ゆかりの参議院議員らの主張で「物価高と戦う」が第一公約になったためか、執行部批判は一切なく「立憲民主党の党勢は上向かない。6年前は夜になっても当確が出ず、一度帰宅して朝になってから当確の連絡がきた。今回はもう少し早い時間帯に当確が出てほしい」と語り、6年前の思い出を共有していた多くの客から拍手と笑いがわきました。


[写真]小沢一郎さん、きょう、宮崎信行撮影。

 小沢さんは楽観的でしたが、秘書と司会者は、党は残り1ないし2枠で、その枠を現職3議員で争っているとの情勢を披露。後は、本人以外は、電話かけとポスター張りの選挙運動に限られるとし、「残り10日間、青木愛のことだけを考えて生活してほしい」と懇願し、場内はおおむね認識が共有されたようです。

 会合には、もともと当地が地元の日本行政書士連合会会長もあいさつ。野党系で、職能全国団体の会長があいさつするのは異例。また混乱が続くJR東日本労組の関係団体の代表が「私は総武線の運転手だ」と語り「青木さんを頼りにしている」とスピーチ。司会者から「ポスター張りでは多大な貢献をいただいた」との追加紹介がありました。

 
[写真]日焼けした筆者。きょう撮影。

 日本人全員が「王子はなぜか懐かしい故郷」で、あなたのお財布にあるお札はすべて当地(正確には隣の瀧野川)で製造・印刷されています。筆者は同地区の所轄警察署の30者しかいない防犯協力会の半世紀以上の法人会員の代表取締役です。紙工業では90歳の労働者も働いてお米を買うお金を得られる「選ばなければ必ず仕事がある町」です。私はそれをユートピアと呼ぶと、幼少期から考えています。既得権益者の私ですが、生活に直結した組織にはそもそも在籍していないからか、30年来政治に携わってきて、「参院選公示後の全国比例のハコの集会」にきょう生まれて初めて滞在しました。どうしても誘われないし、そもそも開催事前情報がありません。

 組織力のもとに有権者が置き去りにされ、今回に限れば政権交代・与党構造・参議院構成が変わらない無風選挙となります。




[写真]王子で選挙運動する青木愛候補、上が2022年6月30日、下が2009年8月19日、ともに宮崎信行撮影。

 以上です。