【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【千葉3人区・小西洋之】泉健太代表、野田佳彦元首相を横目に「消費税を引き下げる」と船橋駅前で明言 社会保障と税の一体改革法採決から10年を目前にして

2022年06月20日 20時37分50秒 | 第26回参院選(2022年7月)
[写真]立憲民主党の泉健太代表、小西洋之参議院議員(第26回参議院議員通常選挙候補予定者)、野田佳彦元首相、きょう2022年6月20日、千葉県のJRなど船橋駅前、宮崎信行撮影。

 小西洋之さんが立候補を予定する千葉3人区を応援するため、野田佳彦元首相んの地元・船橋駅前で演説会がきょう令和4年2022年6月20日(月)開かれ、泉健太立憲民主党代表が演説しました。

 野田佳彦さんは首相在任時に「政治生命をかける」と明言して、社会保障4分野に使途を限り消費税率を10%に引き上げる「社会保障と税の一体改革関連法」を提案し、10年前の2012年6月26日の衆議院本会議採決で党が四分五裂し、同年末に下野しました。

小西洋之を応援する泉健太が野田佳彦の前で消費税減税を明言、船橋、20220619 宮崎信行撮影

 その野田さんを横目に、泉さんは「これだけ物価が上がっていくと消費が落ちていく可能性があります。これをなんとかしないとけない。消費が落ちるということは日本経済も停滞するということです。消費税についても時限的に引き下げることが必要です。いったん引き下げて消費を喚起していくことを(あさってからの参院選で)訴えていきたい」と語りました。

 察した最前列の聴衆の一人から、泉さんを強く支持する合いの手が入ると、泉さんはとっさに最敬礼しました。

 一方、岸田文雄首相に代わり自民党の公約を手掛けた高市早苗政調会長は前日の番組で「年金、医療などに安定的な財源が確保できなくなる」との理由で10%維持を求めました。岸田首相も先日、消費税輸出戻し税として年1兆円の現金を受け取るトヨタ自動車の豊田章男社長を訪問しており、自公が税に率維持、すべての野党が減税ないし廃止と真っ二つに争点が分かれる政策項目となり、動向が注目されます。

 小西さんが3選をめざす千葉3人区は、自民女性前職の猪口邦子さんと、自民男性新人の臼井正一前県議と立憲民主党公認の小西洋之さんが3つどもえ接戦。維新の男性元市議、共産の女性元衆議院議員が間隙をうかがいます。国民の男性元県議、N党3人、くにもり、日本第一党、参政党、幸福実現党の各公認も立候補する予定で、しのぎを削ります。

 きょうの演説会後の泉代表のぶら下がり取材では、有力地元メディア記者からは「岸田インフレ」という小西洋之さん発案のワードは、全国の選挙区で使うのかとの確認があり、泉さんは全国で使うと答えました。情勢そのもの質問は少なく、泉さんは「千葉では、比例で青木愛さんをしっかり押し上げてほしい」と旧千葉12区選出の経験もある青木さんをついでにアピールする余裕を見せました。

以上です。