【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【第26回参院選・埼玉4人区・第1報】西田まこと公明党税制調査会長は「金融所得課税強化」には言及せず「消費税の軽減税率の米印を見たら私を思い出して」

2022年06月05日 21時12分06秒 | 第26回参院選(2022年7月)
[写真]演説する、西田まこと・公明党税制調査会長、埼玉・武蔵浦和で、きょう2022年6月5日、宮崎信行撮影。

 第26回参院選、埼玉は3年前に続き1増となり、4人区となりました。自民は複数擁立論を県連が抑えて、関口昌一参議院議員会長が公認。公明党は西田実仁(西田まこと)参議院議員会長が公認。立憲民主党は新人の高木まりさん。国民民主党会派の無所属で上田清司さん。そして共産新人の元衆議院議員女性、維新新人、れいわ新人、N党新人複数らが出馬します。なので、3年前と違って、上田さんが加わる分、関口、西田に、立憲が滑り込み、共産が届かない公算が濃厚とみられます。人口が多いのに関心が薄くなることもありそうです。

 6年前と同様に引き続き、自公連立のキーパーソン、西田実仁(西田まこと)さんはきょう令和4年2022年6月5日(日)埼玉県内の、さいたま市・武蔵浦和と、新座市の2会場で街頭演説会を開きました。


[写真]西田さんの演説を聞く聴衆、埼玉・武蔵浦和で、同

 ところで、初めから、雑談ですが、新座会場の演説前に、西田さんは私が拒んでいるのにグータッチしてきました。下手したら暴行じゃないの。各党各陣営、お気を付ください。筆者・宮崎信行のようなジェントルマンばかりでもないですから。



[写真]拒んでいるのにグータッチしてきた西田まことさん、埼玉・新座で、同。

@miyazakinobuyuki

♬ Arigatou - Ikimonogakari


 それはさておき、連立与党の税制調査会長である西田さんは、初めから税金の話。

 西田さんは「私が党の税制調査会長として最も力を注いできたのは、消費税における軽減税率の導入です。この軽減税率は、日本で初めて導入されました。消費税はみなさんの年金、医療、介護、子育てのための社会保障の財源を法人税のように税金の浮き沈みでブレるようなものではなく、安定した財源としての消費税をみなさんにお願いしています」と述べました。そして消費税10%の引き上げで(1)幼児教育の無償化(2)低年金者の上乗せーーの歳出を実現したとしました。そのうえで、西田さんは「消費税には所得が少ない人ほど負担が重い」とし「そこに、軽減税率の導入が必要ではないか。10年前の野党の時代から訴えてきました」と語り、財務省の抵抗があったこと、韓国まで視察したりしたことを強調しました。

 昨秋、岸田文雄新・自民党総裁が金融所得課税の強化を政策課題としてあげながらも、第49回衆院選直後に、参議院議員である、宮沢洋一・西田実仁両与党税調会長が年次税制改正からの見送りを断言しました。この「西田提案」そのままの流れできょうまで来ています。きょうの演説でも残念ながら、金融所得課税に触れることはありませんでした。

 一方、西田さんは、新進党仲間の野田佳彦首相・岡田克也副総理らが進めた社会保障と税の一体改革3党協議の「複数税率」を斉藤鉄夫さんらと協議したことを語りました。第一会場では触れなかった、「民主党」の固有名詞に第二会場では触れました。私とグータッチ衝突があったことをおもんばかったのかもしれません。

 2012年に、私が「野党・公明党の山口那津男代表の記者会見に出たい」と同党本部に電話で問い合わせたところ、課長(非議員)が「記者クラブと公明党がフリーランスは出席させないとのペーパーを交わしている」と方便をつきました。これを、私が、幹事社・日本経済新聞社さんの社長周りに調べてもらったところ、そのような事実はなく同社も憤慨しているとの事実をつかみました。これを受けて、議員である西田実仁報道局長(当時)が私に個別に謝罪する事態に発展しました。ところが、その後も西田さんは記者会見出席を認めず、2年に1回の党大会の取材も、他の女性フリーランス記者らに認めているのに、私には認めない状況が今日まで続いています。報道局長は竹谷とし子議員に現在は交代しています。

 演説会は、2会場あわせて500名から800名ほどの聴衆で仲がよい印象でした。基本は演説を聞くのではなく、公示後に電話で「フレンド票取り」をすることが組織の目標となるでしょう。


 一方、第一会場の武蔵浦和駅では、おそらく演説会の開催の情報を得たうえで、立憲民主党の高木まり陣営の方も活動していました。移動の都合で話しかけませんでしたが、お見受けした旨を記しておきます。

 

以上
このエントリーの本文記事は以上です。
国会傍聴取材支援基金の創設とご協力のお願いをご一読くださり、ご寄付をお願いします。 
このニュースサイトは以下のウェブサイトを活用しています。
衆議院インターネット審議中継(衆議院TV)
参議院インターネット審議中継
国会会議録検索システム(国立国会図書館ウェブサイト)
衆議院議案(衆議院ウェブサイト)
今国会情報(参議院ウェブサイト)
インターネット版官報
Ⓒ2022年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki、宮崎機械株式会社。