【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

岸田文雄65歳解散腰砕けで広島・北別府学さん65歳で死す、比例投票先自民2割減で維新3倍増の衝撃

2023年06月19日 18時32分06秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
[写真]北別府学さん、日本タレント名鑑から。

 岸田文雄首相の解散総選挙煽りが腰砕けになりました。

 筆者が安倍晋三さんが祖父・父・本人が67歳で亡くなり、岸田さんは祖父・父が65歳で亡くなり本人が65歳なので、7月総選挙にダンディズムを感じているのではないかと予想しましたが、情勢が悪かったようです。身代わりに、広島カープ元投手・北別府学さんが65歳で亡くなりました。

 私が目の当たりにしてきた資本主義世界では、経営者が腰砕けになると、周囲の人が皺寄せで死にます。これは一つしかない私の人生の体験ですから、いかなる異論も受け付けません。

 内閣支持率が急落しましたが、理由は腰砕けという政治姿勢ではなく、選挙結果の積み重ねで、自民保守層が維新に流れているという構図が見て取れます。

 こどもを食い物にする地方創生アベノミクスの現実がトー横キッズで明らかになったことも全国に伝わったのでしょう。

 前回総選挙の直前の朝日新聞世論調査は、自民党が比例で41%でしたが、今月は32%ですから2割剥がれたことになります。公明は5%でおととしと変わらず。立憲が13%から10%に減らし、維新が6%から18%へと3倍増になりました。私は「維新が3票増えると、だいたい自民から2票、立憲など左から1票取ってきている」と言ってきましたが、全くその通りの結果となりました。維新の比例が前回比3倍となれば衆院130議席というすごい数字になりますが、第49回衆院選・第26回参院選・第20回衆院選で増えたという選挙結果の積み重ねが全国で広がっているとみられます。これは安倍晋三さんが「こんな人たちに負けるわけにはいかないんです」で大敗した前々回の都議選のときにも起きた現象ですが、これは蓮舫氏・前原誠司氏が投票結果分析を間違えて行動し、取り返しのつかない政党分裂につながりました。

 きょねんの参院選直前は、自民42、維新11、立憲10だったので、泉健太代表率いる立憲は踏みとどまり、岸田自民から剥がれたのが全部維新に行っているとも考えられます。

 また朝日の調査で、安倍晋三内閣で平均より高かった「29歳ないし18歳」の支持率が、岸田文雄内閣では1か月を除き低くなっています。一説では、「福島原発に立ち向かう菅直人の姿」をウルトラマンのように感じたキッズたちが、大人になったからだという分析があって、おそらくそうだろうと感じます。


[写真]トー横キッズを食い物にする汚い大人の持ち物を検査する警視庁警察官トリオ、きょねん6月の金曜午後4時半、宮崎信行撮影。

 第211回通常国会は残り会期3日間。議会雑費(委員長手当)を全廃する歳費法改正案(211衆法=未提出)が成立するかどうかがポイント。

【参議院政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会 きょう令和5年2023年6月19日(月)】

 きょねん9月に林芳正外相が諮問し、今月2023年6月9日に閣議決定した「開発協力大綱」(旧・ODA大綱)の報告とそれに対する質疑がありました。

 決議では「基本的人権の尊重、貧困や飢餓の解消、ジェンダー主流化を推進するとともに、増大する難民や避難民の保護、子供や女性、障害者や少数民族、先住民族、LGBT当事者など差別的な立場に置かれやすい人々の保護と能力強化に焦点を当て、多様な人々を包摂するインクルーシブな社会構築に向けた取り組みを促進すべきだ」などとしました。

以上です。