【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

黄金の3年間初の第211回通常国会は閣法成立率96・7%で延長なく閉会、国民投票・金商・振替法が継続調査に

2023年06月21日 15時10分54秒 | 第211回通常国会(2023年1月)
[写真]岸田文雄の演説を全く聞かない河野太郎、先々月2023年4月22日、千葉県内で、宮崎信行撮影。

 黄金の3年間最初の通常国会は、閣法成立率96・7%で幕を閉じました。泉健太代表の「法案の鍛錬国会」は全く不発。2014年7月1日の閣議決定が「ポイント・オブ・ノーリターン」だという私の現代歴史認識が正しかったと思います。前回総選挙で「野党共闘」「立憲共産党」など枝野幸男さんが一言も話していないデマで民主主義がゆがめられました。きょうの読売4面「本来、内閣不信任案は、解散につながる覚悟を持って突きつけるべきものだとされる」となんの根拠もなく批判しており、立憲民主党は記者個人の住所を同級生から聞き出して1億円程度の民事訴訟で人生を破壊すべきです。

 第211回通常国会は、「防衛財源確保法」が140日間のスローペースで成立。向こう4年間ないし9年間に、毎年3兆円を義務付ける法律なので、岸田自公の首は締まるでしょう。もちろん機動的にドルを売って円を買った特別会計から毎年3兆円ずつ取り崩せば、恒久的に確保できるでしょう。が、官邸が財務省を凌駕しきれないのはいつものことで、野党の未来は明るいと思います。

 この150日間、経験だけで走り抜けました。昨年末から第20回統一地方選前半戦の横浜市議選で14回、告示後だけで4日間通いつめ「今日の総理は変えられないが明日の8人区は変えられる」と称して、事実8位で再選させました。国会傍聴取材と見事なまで両立させました。私の人生にとっても痛快な心持ちと、実績・伝説をつくることができました。

 岡田克也新幹事長を助けることもできたと思います。ページビューは6割減という体たらくでしたが、「バズフィード」「ニュースソクラ」がつぶれるなか、微動だにしない安定性で国会を報じ続けました。

 金商法改正案を精査すると、第212回臨時国会は、9月上旬に始まることも予想されます。

【衆議院本会議 きょう令和5年2023年6月21日(水)】
 「国民投票法改正案」(208衆法34号・新藤義孝ら提出)を継続調査するという議長の問いに対しては、共産反対・立憲賛成して、継続すべきだという議決が決まりました。今国会では一度も憲法審査会での議題にはなりませんでした。憲法審査会は順調に開催され、緊急事態条項・9条・参議院の緊急集会と合区解消・国民投票法のCM規制について議論がされ、初めて参議院憲法審査会とシンクロナイズしましたが、結論は出ませんでした。

【参議院本会議】
 「改正休眠預金活用法」(211衆法25号)が可決し、成立しました。坂井学衆議院議員らの議法の事実上初の改正。
 議会雑費・委員長手当日6000円を全廃する「改正歳費法」(211衆法 号)と「改正裁判官弾劾裁判所法」(211衆法 号)が可決し、成立しました。
 「金融商品取引法改正案」(211閣法56号)と「社債株式振替法改正案」(211閣法57号)について、継続調査にしたいとの議長の問いが認められて、継続調査となりました。なお、参議院では「閉会中審査」という表現は使いません。

 以上です。