[写真]早くから「トー横キッズ・大久保公園」問題を取材してきた筆者。
国会召集から12日間で、衆参予算委が終わりました。野党ペースで、政務三役2人の首をあげました。複雑な税制への怒りのマグマを「増税メガネ」という上品な表現で突き上げられた岸田首相は、「所得税減税4万円+給付金7万円」を1回ではないかもしれないとの言質をとられました。
【参議院予算委員会 きょう令和5年2023年11月1日(水)】
予算実施状況としての基本的質疑2日目。
公明党の谷合正明・参議院幹事長は「分断を招かないために、減税に所得制限を設けるべきでない」と促しました。
国民民主党の舟山康江さんは、前日に「20年間で担い手は減ったが、生産額は微減にとどまり、1人あたりの収入は1・5倍になっている」と答弁した宮下一郎農相に対して「直接支払いを復活すべきだ」と主張しました。
自民党の太田房江さんは、男女賃金格差の是正のため、計画が認定された企業の正社員の給料の男女間格差が公表されているとしました。私は以前見ましたが、連合の芳野友子会長の「JUKI」が80%とかなり優秀。報道関係は認定そのものが少ないですが、日本テレビ放送網は80%台でほぼ首位。全産業平均でも、報道局記者、プロデューサーらの女性正社員は給料はもらえている会社だといえます。政治報道を「ボーイズクラブ」と批判するメディア論がありますが、社会統計に基づかない詭弁です。
公明党の伊藤孝江さん、維新の音喜多駿政調会長、東徹さん、共産の山添拓さん、令和の山本太郎代表も質問しました。
【衆議院 同日】
衆議院では、水曜日を定例とする常任委員会の委員長の就任あいさつ、大臣の所信的あいさつ、副大臣・政務官の就任あいさつがありました。
●衆議院法務委員会は火・水・金が定例日だとされていますが、きょうの開催はありませんでした。
【衆議院文部科学委員会 同日】
今国会では「国立大学法人法改正案」(212閣法10号)が審議されるとみられます。
きょうの委員会で、盛山正仁文部科学大臣は所信的あいさつを4か所言い間違えました。(1)「困難を抱える」を「国難を抱える」(2)「活動火山対策」を「火山活動対策」(3)「防火耐震対策」を「防火耐震」(4)「文化芸術体験の機会充実」を「文化芸術体験の機能充実」ーーの4か所。盛山さんは山田太郎政務官の辞任を「国民のみなさまに不信感を与えたのは遺憾だ」と上から目線で謝罪しました。旧統一教会については「7回の質問権行使」の成果で「旧統一教会の解散命令の請求を10月13日にした」と語りました。裁判対策に万全を尽くすとしました。
政務三役の就任あいさつのうち、本田顕子・政務官は就任の日付など山田前政務官の問題には言及しませんでした。
【衆議院経済産業委員会 同日】
当委員会は2009年の政権交代国会で、当時の塩崎恭久野党筆頭理事が公正取引委員会を担当する大臣(当時は平野博文官房長官)の出席を求めて折り合わず、数カ月審議できない状態となり、鳩山政権の失速につながりました。その後、野党自民党は公取法改正案をたなざらしにしたことで財界の厚みをまして政権再交代につなげました。
きょうの委員会では、野党の配慮で、先に、自見はなこ大臣が公正取引委員会を説明し、第一委員室に向かいました。その後で西村康稔経産相が立ちました。
【衆議院内閣委員会 同日】
産経新聞記者出身で4期の星野剛士委員長が就任あいさつ。
所信的あいさつでは、まず松野官房長官。続いて、河野太郎大臣が人事院勧告の2法案(212閣法1号・閣法2号)を出していると説明しました。
次に松村祥史国家公安委員長が「警護における主催者とのさらなる連携や国民の理解と協力を得るための取り組みを進めるとともに、警護の実施状況や情勢の変化等を踏まえつつ、警護の見直しに努め、警護に万全を期します」と語りました。「刑法犯認知件数が20年ぶりに上がってきている」としており、これも次の衆院選の争点に浮上するかもしれません。
加藤鮎子・こども家庭庁担当相も1か所読みあやまりました。「平時や育児期を通じて」というべきところを「平時と育児を通じて」と述べており、訂正しました。加藤大臣は黒縁のメガネをかけてのぞんでいました。
新藤・経済再生相は「GX、DXなど新たな総合経済対策を(あす)まとめて、供給力を増す」と話しました。高市早苗・宇宙政策相は「打ち上げ失敗の検証をする」としました。
自見はなこ大臣は「官報の発行に関する法案」(212閣法8号及び9号)の審議をお願いしました。後で「適正な公文書管理」というべきところを、「公文書管理」と述べ、「適正な」が抜けていたと謝罪しました。
【衆議院厚生労働委員会】
過去に誰一人途中辞任者がいない安定の厚生労働大臣に就任した武見敬三さんが所信的あいさつで、「大麻取締法改正案」(212閣法7号)の審議をお願いしました。
【衆議院財務金融委員会】
【衆議院外務委員会】
【衆議院農林水産委員会】
各々、委員長、大臣らの発言がありました。
●あすは園遊会です。秋篠宮佳子内親王殿下はペルーに向かわれましたので欠席されるでしょう。衆議院憲法審査会、地こデジ特別、総務、安全保障の委員会が開かれます。総務、安全保障は新大臣の政治とカネの問題が出ており、来年夏まで与野党の長い攻防となりそうです。参議院はあす木曜日の定例の委員会の設定はありません。新たな経済対策の臨時閣議決定は17兆円規模になりそう。
国会召集から12日間で、衆参予算委が終わりました。野党ペースで、政務三役2人の首をあげました。複雑な税制への怒りのマグマを「増税メガネ」という上品な表現で突き上げられた岸田首相は、「所得税減税4万円+給付金7万円」を1回ではないかもしれないとの言質をとられました。
【参議院予算委員会 きょう令和5年2023年11月1日(水)】
予算実施状況としての基本的質疑2日目。
公明党の谷合正明・参議院幹事長は「分断を招かないために、減税に所得制限を設けるべきでない」と促しました。
国民民主党の舟山康江さんは、前日に「20年間で担い手は減ったが、生産額は微減にとどまり、1人あたりの収入は1・5倍になっている」と答弁した宮下一郎農相に対して「直接支払いを復活すべきだ」と主張しました。
自民党の太田房江さんは、男女賃金格差の是正のため、計画が認定された企業の正社員の給料の男女間格差が公表されているとしました。私は以前見ましたが、連合の芳野友子会長の「JUKI」が80%とかなり優秀。報道関係は認定そのものが少ないですが、日本テレビ放送網は80%台でほぼ首位。全産業平均でも、報道局記者、プロデューサーらの女性正社員は給料はもらえている会社だといえます。政治報道を「ボーイズクラブ」と批判するメディア論がありますが、社会統計に基づかない詭弁です。
公明党の伊藤孝江さん、維新の音喜多駿政調会長、東徹さん、共産の山添拓さん、令和の山本太郎代表も質問しました。
【衆議院 同日】
衆議院では、水曜日を定例とする常任委員会の委員長の就任あいさつ、大臣の所信的あいさつ、副大臣・政務官の就任あいさつがありました。
●衆議院法務委員会は火・水・金が定例日だとされていますが、きょうの開催はありませんでした。
【衆議院文部科学委員会 同日】
今国会では「国立大学法人法改正案」(212閣法10号)が審議されるとみられます。
きょうの委員会で、盛山正仁文部科学大臣は所信的あいさつを4か所言い間違えました。(1)「困難を抱える」を「国難を抱える」(2)「活動火山対策」を「火山活動対策」(3)「防火耐震対策」を「防火耐震」(4)「文化芸術体験の機会充実」を「文化芸術体験の機能充実」ーーの4か所。盛山さんは山田太郎政務官の辞任を「国民のみなさまに不信感を与えたのは遺憾だ」と上から目線で謝罪しました。旧統一教会については「7回の質問権行使」の成果で「旧統一教会の解散命令の請求を10月13日にした」と語りました。裁判対策に万全を尽くすとしました。
政務三役の就任あいさつのうち、本田顕子・政務官は就任の日付など山田前政務官の問題には言及しませんでした。
【衆議院経済産業委員会 同日】
当委員会は2009年の政権交代国会で、当時の塩崎恭久野党筆頭理事が公正取引委員会を担当する大臣(当時は平野博文官房長官)の出席を求めて折り合わず、数カ月審議できない状態となり、鳩山政権の失速につながりました。その後、野党自民党は公取法改正案をたなざらしにしたことで財界の厚みをまして政権再交代につなげました。
きょうの委員会では、野党の配慮で、先に、自見はなこ大臣が公正取引委員会を説明し、第一委員室に向かいました。その後で西村康稔経産相が立ちました。
【衆議院内閣委員会 同日】
産経新聞記者出身で4期の星野剛士委員長が就任あいさつ。
所信的あいさつでは、まず松野官房長官。続いて、河野太郎大臣が人事院勧告の2法案(212閣法1号・閣法2号)を出していると説明しました。
次に松村祥史国家公安委員長が「警護における主催者とのさらなる連携や国民の理解と協力を得るための取り組みを進めるとともに、警護の実施状況や情勢の変化等を踏まえつつ、警護の見直しに努め、警護に万全を期します」と語りました。「刑法犯認知件数が20年ぶりに上がってきている」としており、これも次の衆院選の争点に浮上するかもしれません。
加藤鮎子・こども家庭庁担当相も1か所読みあやまりました。「平時や育児期を通じて」というべきところを「平時と育児を通じて」と述べており、訂正しました。加藤大臣は黒縁のメガネをかけてのぞんでいました。
新藤・経済再生相は「GX、DXなど新たな総合経済対策を(あす)まとめて、供給力を増す」と話しました。高市早苗・宇宙政策相は「打ち上げ失敗の検証をする」としました。
自見はなこ大臣は「官報の発行に関する法案」(212閣法8号及び9号)の審議をお願いしました。後で「適正な公文書管理」というべきところを、「公文書管理」と述べ、「適正な」が抜けていたと謝罪しました。
【衆議院厚生労働委員会】
過去に誰一人途中辞任者がいない安定の厚生労働大臣に就任した武見敬三さんが所信的あいさつで、「大麻取締法改正案」(212閣法7号)の審議をお願いしました。
【衆議院財務金融委員会】
【衆議院外務委員会】
【衆議院農林水産委員会】
各々、委員長、大臣らの発言がありました。
●あすは園遊会です。秋篠宮佳子内親王殿下はペルーに向かわれましたので欠席されるでしょう。衆議院憲法審査会、地こデジ特別、総務、安全保障の委員会が開かれます。総務、安全保障は新大臣の政治とカネの問題が出ており、来年夏まで与野党の長い攻防となりそうです。参議院はあす木曜日の定例の委員会の設定はありません。新たな経済対策の臨時閣議決定は17兆円規模になりそう。
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