渡辺恒雄あとつぎ宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【岡田克也視点で】「政治家らしからぬ」松井孝治さんと再会「岡田代表につかえた古巣で役所でも岡田さんの後輩」細田博之前衆議院議長「アダムズ方式」をともにつくりロンググッドバイ

2023年11月11日 21時36分16秒 | 岡田克也、旅の途中
[写真]松井孝治さん(左から2人目)との再会にスマイルを絶やさない岡田克也さん(右から2人目)、おととい令和5年2023年11月9日、立憲民主党本部で、宮崎信行撮影。

 岡田克也さんの視点から見ると、今週は通産官僚たちとロンググッドバイの後の再会と、永年のロンググッドバイがありました。

 細田博之前衆議院議長が逝去しました。通産省では10年先輩ながら、衆議院議員としては同期。島根全県区で、竹下登さんの対抗馬として苦労続きの細田父子と、竹下さんのスカウトで政界入りした岡田さんは自民党時代は交流はありませんでしたが、当時の若手議員の大半をしめた「政治改革」「選挙制度改革」をテーマにする議員となりました。

 そして、あの夏、2009年の第45回衆院選で、自民党の幹事長と民主党の幹事長としてテレビ討論で対決しました。その後、「平成6年改正公選法の各県1人別枠方式」が明確に名指しで違憲だとした2011年3月の最高裁判決をうけた実務者協議として再会。アダムズ方式という聞きなれない配分方式で、島根2区・鳥取2区を残す現行制度をまとめました。

 岡田さんと確執が残ったまま政界引退した松井孝治・京都市長候補予定者が福山哲郎立憲京都府連代表に率いられ立憲党本部を訪問。泉健太代表や岡田克也幹事長に対して「かつて岡田代表につかえた古巣」「役所で岡田さんの後輩ですが、霞が関・永田町と30年、あまり政治家向きの人間ではありません」と語りました。

 松井さんは東大は法学部ではなく教養学部卒業ですが、局の筆頭課長がつとめる「省内立法企画委員」の経験があり、岡田さんにはないことがほこりだったようです。

 松井さんと岡田さんの不仲は、松井さんの後援会員が前原誠司さんの部屋を見学した際、前原さんが気を利かせて「岡田代表が来ます」。ところが、岡田さんが代議士会に遅れそうだと素通りしてしまい、松井さんは梯子を外されたと憤慨したことがきっかけ。その後、政権交代で、外務大臣と内閣官房副長官として1年間閣議室にいましたが微妙だったようです。その後、松井さんが輿石東・参議院議員会長兼党本部幹事長の側近となったことで、立法事務費の党本部上納をめぐる対立に飲み込まれ、2012年12月には岡田さんの民主党代表選出馬阻止に動きました。

 松井さんと岡田さんの久しぶりの再会には、泉代表、福山府連代表と大串博志選対委員長の合計5名となりました。

 松井さんは次のように語りました。

 「おはようございます。こうやって10年余りぶりに古巣の(泉)代表、あのかつて岡田代表にもここでおつかえした部屋に越させていただて感無量でございます。私は記者会見で申し上げましたけど、一党一派に属することなく、京都の良さは守り、京都がこれから発展していくためには、いろんな意味で市政改革が大事だと思っております」
 「そういう意味で政治家の先生方、福山先生はじめ、そして泉先生、そして地元の政治家の方からの後押しも大変ありがたいですが、私が最初に出馬表明をしたのは京都は(日本の)文化首都と、京都の皆さんが思っておられて、私も大事な考え方だと思っていて、『文化と京都市長を考える会』というものがありまして学生さんから私たちよりもちょっと上の年代ぐらいの幅広い年代層、もちろん経済人もいらっしゃるし文化人、伝統芸能に携わってられる方あるいはお茶の関係の方あるいはもう国際政治の先生からまちづくりや医療福祉の専門家の方々までですね、幅広い方々が京都の市長像というものを示されてやっぱり京都市政の改革をやってくれ、というお話があってま正直言うと10年前に私は自ら政界を引退した人間ですし」と述べました。

 そして「ここにいらっしゃる皆さんご存知のようにあんまり政治家っぽい人間ではないので、10年間、元々役所、岡田さんの後輩ですが、霞が関と永田町で合計30年仕事をした経験で10年間(慶應義塾)大学の方で勤務してきて、若い人たちの政治に対する思いというの受けて、京都に戻って京都の町の活性化をやりたい。そういう意味では色々逆にあの皆様方にもですねいろんな支援組織なんかとの調整が必要になってくるかと思いますが、変えるべきという点を変えなければいけないので、そういう意味で幅広く、もちろん他の党も今日もご挨拶、アポが取れたところは行きますけれど、それぞれ背景がありますけど、そういう背景を越えてですね、市政の改革というものにお力をいただきたいと思います。そういう意味で力強い古巣として私としてはものすごく親しみを持っておりますんでご支援いただけることはとてもありがたいことですし何卒よろしくお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いします」と語りました。

 通産省の後輩で、代表時代の部下だった松井と再会した岡田さん。仮に当選しても京都市長と野党幹事長となると会う時間が少ないのはいままでと変わりませんが、ロンググッドバイの後に再会した岡田さんがスマイルを絶やさなかったことが印象的でした。同党は同日中に推薦を決定しました。

[写真]松井さんとの確執を水に流した岡田克也・立憲民主党幹事長、おととい2023年11月9日、同党本部で、宮崎信行撮影。



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立憲代表、来週からの新政治文化「全国ポスティング大作戦」は「私の地元でもチラシを作るなら政策を届けたい」とのボトムアップ「党本部のシステムから申し込んで」

2023年11月11日 20時57分01秒 | 立憲構成員である読者を想定した2021-22選挙・組織情報
[写真]立憲民主党の泉健太代表、同党本部での同党京都府連代表と無所属の京都市長選立候補希望者との会談で、今週令和5年2023年11月、宮崎信行撮影。

 泉健太代表はきのう10日の記者会見で、同党が来週13日(月)から来月3日(日)まで初めて実施する「ポスティング大作戦」について「ポスティングっていうのは、ポストに政策をお届けするということで、実際にピンポン押してということを考えてはいるわけではないです」と語りました。

 記者会見では、ポスティングは2017年秋の「枝野りっけん」のパートナーズが重視する手段ではないかとの指摘に対して泉さんは「私の地元でも、新立憲になってからという方も含めて、チラシを作るんだったら、その政策を多くの人たちに受けたいので、私たちも協力しますよと言ってくださって」いるとし、京都3区総支部では旧・新が融合していると強調しました。

 そのうえで全国では「そういう方々にどんどん党本部の申し込みシステムから申し込んでみていただいて、全国でね、という取り組みです。これは議会で仕事をしている議員だけで政党が成り立ってるわけではなくて、一人ひとり一緒に活動する支援者がある」と強調。「我々はこういった企画を、一緒に盛り上がって取り上げていく企画を、これからも広げたい」と述べました。

 自民党本部はネット工作の「JーNSC」を組織していますが、全国一斉ポスティングはしていません。党内における草の根からのボトムアップで、国政と市民のリーチの厚みを増す政治文化の芽として注目されそうです。現職議員空白地域での取り組みと成果も次の選挙に影響を与えるかもしれません。

 それとは別に「大きな塊」をめざす岡田克也幹事長が今週の常任幹事会で、来年5月に党本部主催の政治資金パーティーを開きたいと発案し賛同を得たことに関して「野党議員は政策づくりに取り組んでいますが、自民党に比べれば業界周りを足しげくできていないところもある」としました。現状として「党の仲間たちは自分のノルマを心配している状況だ」と語りました。

 以上です。
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