渡辺恒雄の後継者、宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

自民党長野県議の妻殺人事件は期日変更せず 選挙戦の「12日間に7回」のハイペース、長野地裁

2024年10月12日 20時34分04秒 | 第50回衆院選(2024年10月27日)
 自民党の丸山長野県議(当時)が妻を殺したとされる「殺人 令和4年(わ)第184号事件」の裁判員裁判が期日を変更せず、来週16日から連日のように開かれることが、長野地裁の傍聴券交付情報=画像=できょうまでにわかりました。

 地裁のホームページでは、第50回衆院選の公示翌日にあたる、16日(水)の午前10時に第1回期日が開廷。この後、衆院選の投票日27日までの期間に限れば、「12日間で7回」というハイペースで審理が開かれます。同地裁は今月の11回はすべて傍聴整理券を開廷50分前から配布することをホームページに公開していますから、関心が高いと長野地裁はみています。蛇足ですが、裁判員はハイペースで検察から血染めの衣服とかみせられるんでしょうか。

 裁判官、検察官とも、総選挙をにらんだ期日の変更の考えはなく、無罪を主張する弁護士はとくに選挙への影響は考えていなかったのでしょう。仮に自民党長野県連が長野県弁護士会に圧力をかけならそのこと自体、全部バラされます。

 丸山大輔被告は、塩尻市選挙区(定数2)の自民党県会議員だった3年前の2021年9月28日から29日までの間に、定例会開催中の長野市の議員宿舎から深夜に車で往復して、自宅兼酒蔵で、妻を殺害した疑いがあります。酒蔵は丸山家を離れて改名して営業中ですが、丸山社長は老舗酒蔵ながらキャッシュが少なく、同市内の土産物屋である妻の実家が1億円程度のへそくりで経営を支援してきており、その金をめぐるトラブルではないかとみられています。

 こういうのは地域性ではなく、東京のタワーマンション住まいのパワーカップルや、息子が慶応大卒の会社経営夫婦などで同じようなもめごとだらけになっており、就職氷河期とデフレという時代の問題です。

 自民党長野県連では党員である中野市議会議長が、出来の悪い息子のファーストネームを農園の名称にする形で自立させようとしたものの、ご近所さんに悪口を言われたと勘違いした息子が2023年5月25日に刃物と猟銃で4人を殺害する事件も起きています。

 塩尻市は長野4区、中野市は長野1区です。統一地方選では、県会塩尻区定数2には、立憲推薦の無所属と、社民推薦の無所属が当選し、自民党公認の年配の新人は落選し、自民の議席を失いました。

 長野4区では、なかなか入閣できなかった後藤茂之さんが前回選挙後にスガ総理から厚生労働大臣、岸田総理からコロナ担当相を任命され、過去3年間のうち2年間が大臣だという形で活躍しました。

 長野4区は、後藤元大臣、共産の男性新人の武田元参議院議員、元塩尻市議で立憲の党員である武井博明さんが準備しています。ギリギリの野党調整が間に合う可能性もあります。一方、自民党長野県連は「参議院議員が全くゼロ」という同党では希少な県連なので1区から5区までの序盤情勢に応じたテコ入れの調整がしづらい傾向があることも指摘しておきます。

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「汎中央線」で市民連合系主催のフェミ街宣で吉田はるみ「代表選で全国を回ったが、石破首相の地方創生2000億円だが、移住婚の発想ではだめだ」落合貴之さんの地元で

2024年10月12日 20時18分33秒 | 第50回衆院選(2024年10月27日)
[写真]立憲民主党前議員の落合貴之(東京6区)さんと吉田はるみ(東京8区)さん、東京6区「明大前」駅前で、きょう2024年10月12日、宮崎信行撮影。

 立憲民主党の代表選で1期生ながら女性唯一の候補として立候補し颯爽とした印象を残した、吉田はるみ前衆議院議員は都内で演説し「全国各地を回りながら聞いた中で一番多かったのが、若い女性が東京に出てくる、性別の役割、介護とか育児とか家事とか、コミュニケの中で女性ということに息苦しさを感じている。社会の問題なのに、石破さんの地方創生は、ハコモノと移住婚。発想自体よくない」と述べました。

 選択的夫婦別姓について吉田さんは「石破総理は、総裁選のときに、やろうよというトーンでしたよね。ところが総理になったとたんに、党内にもいろいろな考え方があるから、検討使になってしまった。やはり自民党では変えられない」と語りました。

 東京5区及び6区で野党一本化で汗をかいてきた「安保法制を廃止し立憲主義を回復する市民連合の目黒・世田谷」いわゆる「めぐせた」は界隈では有名です。きょうは「めぐせた」につながるフェミブリッジ団体が主催した「ジェンダー平等推進街宣」を、東京6区で2連勝している3期の落合貴之前衆議院議員の地元で聞いてきました。場所は「明大前」で、吉祥寺とつながる「井の頭線」と新宿とつながる「京王線」の双方の駅ですから、もう「汎中央線沿線」という政治的美称で呼んでしまいましょう。

 てっきり3期の落合さんが、後輩女性で代表選で応援した1期の吉田はるみさんを応援弁士に呼ぶ「民主しぐさ」かと思っていましたがそうではなく、フェミ団体主催の街宣に、落合さんと、落合さんが連絡した吉田さんの2人がゲストスピーカーとして参加し、かけあいも披露。最後に主催者が両者に「前議員としてのひとり街宣」を促して終わりました。主催者は「私たちが連携しているのは立憲民主党だけではない」とし、緑の党グリーンズジャパン、東京生活者ネットワークの地方議員も参加していると紹介しました。

 東京6区は人口増でごくわずかに面積が絞られ、立憲前職の落合さん、自民女性新人の土屋前都議、維新の男性の河村さん、参政の望月さんの4人が準備しています。福田赴夫元首相の実孫の越智さんは引退しました。連合東京は「めぐせた」の共産党との一本化に反発して推薦を出さない嫌がらせをしていますが、立憲の長妻代表代行・手塚幹事長代行らは非推薦のまま当選しています。

 吉田さんの東京8区の市民連合は早大政経教授らがお世話人で、東京8区には、立憲前職女性の吉田さん、自民新人の門さん、維新の南北さん、参政の石川さんの4人の女性が準備しています。

 落合さんは「私自身は男性でもありますので、吉田さんみたいなかたが活躍してくださることで、ジェンダーを推薦していく。みんなの声が届く、一部の献金する人だけの声が届くを変えていきたい」と話しました。

 落合さんは今期、岡田克也さんと幹事長・財務委員長コンビ、政治改革実行本部の本部長・事務局長コンビをつとめました。本部役員会の第2回会合後のブリーフィングで落合さんは「私のような世田谷では、企業・団体献金を受け取らず個人献金だけで10年活動してきた」とし「我が選挙区は素晴らしい、他の選挙区では無理だ」と強調。ところが、これがどういうわけか、本部長が全国立憲の法案として決定してしまい混乱しました。

 吉田さんは代表選で九州・沖縄ブロックの各県連から数人以上が参加した候補者討論会に先立つ博多の街頭演説の際に、党員とみられる聴衆から名刺交換を求められていました。九州は森山・自民幹事長でもわかるとおり女性蔑視が強いとの指摘もあり、女性の応援弁士を探すのも大変なのでしょうか。

 役付きでない議員も個人的に応援演説に行くこともあり、自らの選挙区情勢が固まり、人気がある場合は、選挙の途中から「党本部預かり」として党が日程を組み随行職員がつくこともあります。

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