宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

見てくださいこのシャッター街を、10増10減の真実、今日になっていまさら気づく町議ら現る

2024年10月15日 19時17分14秒 | 第50回衆院選(2024年10月27日)
  山本太郎さんは退院し、復帰しました。山口2区、長野4区、長野5区で番狂わせがあるかもしれません。金曜日に自治官僚出身の小川幹事長が減員県のみ3県を回ります。

 第50回衆院選。石破首相は、またまた東北で第一声。地方創生交付金の倍増などを補正予算案で対応するとしました。野田代表と小川幹事長は裏金議員の地元だけを回り、八王子では旧統一教会の固有名詞に言及し「裏の裏だ」とし政権交代こそ政治改革だとしました。一方、枝野最高顧問は北海道で演説してから大宮に戻りましたが、物価・賃上げを強調しました。石井代表は、埼玉14区からスタートして、池袋で党首として演説して、また埼玉14区に帰り初日を終えました。

 自民党の中堅の前職らは、自分は裏金議員ではないとしつつも「自民党は政治への信頼回復が必要だ」と自ら冒頭に言及する候補が半々だったようです。

 この「政治への信頼回復」の割合と「物価・賃上げ」の割合が、12日間でどのように変化するかが選挙戦を占うカギになります。

 2020年10月国勢調査で、ほぼ半数140の区割りが変わり、県別では10増(そのうち東京都だけで5)10減になりました。

 定数が1減った「減員区」は、故・安倍さんのところ、二階さんのところ、元宮沢家のところと自民党を代表する政治家による「逆・地方創生」となりました。私は今日になってから岡山の減員の理由を分析しましたが、総裁選最下位だった加藤勝信さんのところが要因でした。総社市が増えて、笠岡市が人口減という県内競争。たとえば「笠岡ふれあい空港」のホームページは「令和3年度から毎年開催している航空ショーは諸般の事情により本年度は不開催」としており、たった3年で地方創生が息切れしたようです。では、自民党笠岡支部員は、これからどういう投票行動をとろうかと考えももう無駄なんですね。だって、議席がないんだから。これは数学ですから。数字は絶対ですから。

 和歌山3区も廃止されました。当ニュースサイトの16年目の我ながらの名文。

当ニュースサイト内2008年6月29日付記事から一部引用はじめ]

そういえば、うっかり書き忘れていました。

 選挙から一週間か十日ほどした頃でしたでしょうか。印南町在住の「Kさん」と名乗る老紳士からお電話をいただきました。
 「名前だけ言っても、私のこと思い出せないでしょう?」というKさん。
 お顔を拝見すれば分かるんでしょうが(^^;) 選挙事務所は出入りが激しいので、分かりません<(_ _)>

 で、そのKさんは「あれからTVに取り上げられたり、印南もだいぶ変わってきましたよ」と選挙後しばらくの町の変化を教えてくださいました。

 Kさんは「どうですか?東京に戻って。印南より東京の方がずっといいでしょう?」と難しい質問をしてきました。
 「私の場合は東京は故郷ですから。誰だって故郷が一番良いでしょう」と答えると、Kさんは「それでは、印南町を第二の故郷だと思ってくださいね」とおっしゃってくれました。

[一部引用終わり]
 私のおかげで印南町政がよくなったと選挙からおよそ100日後に、ボランティアを代表して私にお礼の電話をしてきた長老。「印南より東京の方がずっといいでしょう?」とその16年後の「減員」をすでに予期し座して尊厳死を待つ長老の責任感を感じます。私とリアルに会話した経験がある方は知っているでしょうが、リアル社会で私はひたすら論点をずらし続けて、けっして自分の本心を他人に明かさないことで自分の財産を防衛する「宮崎話法」を繰り返します。このような長老のお言葉をいただきつつも、その後一度も訪れたことがない印南町。印南町についてはいまだに創価学会のババアに池袋まで尾行された怒りで金属バットで脳みそぐちゃぐちゃにしたかったという記憶が強いです。

 細川・羽田内閣の平成6年政治改革4法では一つだけ最高裁大法廷違憲判決があり、2011年3月25日に、「1人別枠方式(基数方式)は憲法14条に反して違憲だ」となりました。これにより、細田博之・北側一雄・岡田克也・園田博之各実務者らが、県別定数を小数点以下四捨五入ではなく、小数点以下切り上げする「アダムズ方式」を公選法及び区割り審設置法に導入しました。このことで、鳥取全県区が回避され、2020年国勢調査後も、鳥取1区・鳥取2区体制は続いています。

 石破茂さんのX

 

 公示日の朝。見てください、このシャッター街を。これが自民党地方創生担当大臣の地元です。右側の写真には三十数人の人物が映っていますが、全員男性とみられます。

 森山裕幹事長が選対委員長時代に、完璧にすみわけが完成していた自公。非公認議員も党支部推薦になるように森山シナリオができていたようですが、自民党内では10増10減は終わっていた話だと勘違いしている可能性もあります。党中党の様相もあり、こばホークは地元不在で「魔のn回生」の応援演説をはしご。岸田・上川両氏の党中党もあるようです。最大勢力とみられる高市党では「応援弁士として降臨します」と意気込む閣僚経験者すら出ています。ただし、スガ・小泉党以外は、お金を配って子分をしばりつけられないでしょうから、選挙後の自民党内の情勢は極めて流動的になりそうです。それはさておき、減員県の自民中堅の出陣式では、町議会議員は「減員となっても、県外から先生が応援にかけつけてくれるのはありがたい」。それこそ「選挙の時だけだよ」の常套句を送りたい。10増10減の真実は、きょうから有権者に伝わり始めたのでしょう。


[写真]1都3県の候補者が355人になったと報じるNHK「首都圏ネットワーク」(圏域は1都6県)、きょうの午後6時台。
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第50回衆院選公示にあたり「藤井一博自民党参議院議員を、自民党前衆議院議員は知っているのか」と問いたい

2024年10月15日 03時56分46秒 | 第50回衆院選(2024年10月27日)
 きょうは、火曜日で、年金支給日。

 第50回衆議院議員総選挙は、午前8時ぐらいに公示されます。自民、新進、民主時代に近づく1350人が出馬。野党大乱立。年内に「10党」要件になるかもしれません。

 争点は自公で過半数をとれるかどうか。来夏半数改選の参議院は自民党単独過半数に6議席足りないです。

 そもそも「故・安倍さんの小選挙区」「二階元幹事長の小選挙区」「宮澤さんの元の小選挙区」が廃止されるので、これだけで自民党は3議席減るに決まっています。過去12年間の自民党幹部の延べ在任期間の半数近くが議席ごと消えてしまうので、過去12年間の「アベノミクスの恩恵を全国津々浦々まで」「地方創生」を信じたあなたが馬鹿だったことを自認できるかどうか問われます。

 立憲民主党は過半数を上回る候補者を立て、岡田克也常任顧問・野田佳彦代表・逢坂誠二前代表代行は単独、小沢一郎議員・小川幹事長・枝野前代表らは重複です。

 前回は岸田文雄さんが分配と成長の好循環をかかげました。私もギャップだったのですが、「決まって支給する給与」に限れば実質賃金は1年前と比べて1%伸びました。ところが、3年前と比べるとコロナが明けたのに、1%マイナスになっています。

 旧統一教会と神道の世界観にあう離婚後共同親権法が成立し、次は選択的夫婦別姓が焦点となります。それはさておき、3年前と比べて男性の就業者が実数で22万人増えたのに対し、女性は101万人増えました。私が床屋で「SNS世論には全く登場しないが、引き続き専業主婦で居続けたい女性はいっぱいいる」と話したら主人から「収支が足りなくて働かざるを得ないのでしょう」とのことでした。隙間バイトアプリ「タイミー」を使う理由の民間調査第1位は「体を動かしたいから」という、本当かよ、としか言いようがない労働市場となっています。主要政党の公約から「改革」の文字が少なくなり、「政治改革」ぐらいになりました。維新ですら行政改革という言葉はありません。

 ここで指摘したい争点は「自民党総裁側近の藤井一博参議院議員を、あなた、または自民党前衆議院議員は知っていますか」という争点です。

 
[写真]藤井一博参議院議員、9月26日、都内で宮崎信行撮影。

 石破総裁当選の前日の演説会で、岩屋・現外相、平・現デジタル相のほかにマイクを握った藤井さん。前鳥取県議ですが、合区「鳥取・島根」の見返りの特定枠でおととし当選しました。農林、水産部会では発言しているようですが、自民党前衆院議員だってこの人知らないでしょう。2016年改正での合区、特定枠で選挙制度の複雑さは民主主義の限度を超えました。「特定枠の徳島の三木亨自民党参議院議員が知事選に出るために辞職していいのか」という論点など、ユーチューブですら見たことがありません。こういう複雑な選挙制度、税制を改革していくのがどの政党かという点が、比例の末脚につながることも考えられます。

 3回連続で10月の衆院選となりました。寒いです。

 3年前の10月15日は、枝野幸男さんの札幌の北海道1区から5区までの「紀伊国屋前」での演説を聞きました(解散後公示前)。

枝野最高顧問は、きょうのここに立つ予定。

7年前の10月15日は、枝野一枚看板が、大阪16区で森山浩行さんを応援するのを聞き、大阪府は「三都物語」で希望の党公認がゼロのため連合大阪会長本人も演説しました。

 私としても、なんで7年間も枝野を追っかけているんだと感じますが、二大政党政局の主役だったということになります。が、消費税率をめぐるぶれ方だけで立憲が伸長せず、国民感情と政策のずれが固着してしまったことになります。「最賃1500円」と「物価安定(上昇)目標0%超」を公約とする立憲ですが、一から経済を勉強しなおさないと、世代交代しか治療薬がないことになりそうです。

 二大政党制における野党分裂は、30年前に萌芽があり「PKO協力法を自公民で成立させた普通の国の小沢一郎・新進党党首は次は憲法を改正するに違いない」という壮絶な勘違いから、護憲野党の「民主党」が結党されてしまったことに始まります。改憲も護憲もなされていないのだから、政治家の感情とのずれっぷりはあきれるばかりです。

 それ以来の大乱立となる第50回衆院選ですが、いまさら「誰に入れたらいいの」とたずねても答えてくれる人などいません。統一地方選と比べて選挙カーの頻度が10分の1になるのは数学的に当然なのに、感覚でとらえてします、有色人種たちが白人と同じように民主主義ができると思った明治維新の幻想を楽しむみ続けるかどうか、という程度でしかない選挙です。8月14日の首相不出馬表明以降、2か月以上かけ続けてきました。選挙結果が出た後に、自公過半数割れになったら、私、取材にますます走り続けます。

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【速報】公示日未明に山本太郎代表が緊急入院したとれいわ新選組党本部が発表、遊説日程は今後組み直し、記者が1週間前に見たときは異常なしだったが現在の状況は不明

2024年10月15日 03時56分11秒 | 第50回衆院選(2024年10月27日)
[写真]緊急入院したと党本部がさきほど発表した山本太郎・れいわ新選組代表(参議院議員)、ちょうど1週間前の2024年10月8日夜に、記者(宮崎信行)が3時間近くまじかに見たところ、異常や疲労はまったく感じられなかった=右は大石あきこ前衆議院議員、東京・新宿で、宮崎信行撮影。

 れいわ新選組党本部は、第50回衆院選公示日未明のさきほど3時半過ぎに、山本太郎代表(参議院議員で今回の選挙には立候補せず)が緊急入院したため、同党の午前10時20分・新宿の第一声は中止し以後の遊説日程は組み直すと発表しました。同党のくしぶち万里共同代表(前衆議院議員)の、東京14区・錦糸町の午前10時の街宣を党の第一声とするとしました。

 前夜もテレビ朝日「報道ステーション」に出演しました。また、渋谷スクランブル交差点を通過するデモも、DJの人を立てましたが、本人も参加していたはずです、

 記者(宮崎信行)はちょうど1週間前、2024年10月8日夜に、山本太郎さんを3時間近くまじかに見ましたが、異常は見て取れず、NHK入り本会議登壇の後なのに、疲労も皆無に近いように感じられました。

 「消費税廃止」を唯一掲げた同党は、定数増の東京、南関東の両比例ブロックを中心として、6議席程度に倍増するのではないかとの一部の情勢調査がありましたが、「山本一枚看板」の入院・不在により情勢が変化することになりました。

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