【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

日本政府、ユドヨノ大統領の就任式に恒三さんを特派大使で派遣

2009年10月20日 15時22分52秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足
 10月20日、インドネシアの首都ジャカルタで、ユドヨノ大統領の2期目の就任式典が開かれました。日本政府を代表して、元衆院副議長の渡部恒三さん(民主党、福島4区)が特派大使として派遣されました。

 政権交代で民主党の長老の活躍の場も広がりそうです。

外務省: インドネシア共和国大統領就任式典への特派大使の派遣

党「委員長代理」発表へ、仕分けチーム含め30人前後の“無役”解消へ

2009年10月20日 07時30分00秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足


 民主党の小沢幹事長は19日の記者会見で、まだ決まっていなかった「広報委員長」など党本部の各委員長の代理を20日にも発表する考えを示しました。

 民主党では「委員長」はすべて党役員会・常任幹事会双方のメンバーですが、代理は役員会・常任幹事会のメンバーではありません。

 前の執行部の「委員長」からは総務委員長→千葉景子法相、選挙対策委員長→赤松広隆農相、国民運動委員長→小沢鋭仁環境相の3人が入閣したほか、「総務委員長代理“役員室長”」だった平野博文官房長官が入閣しています。

 とくに党職員の人事管理も受け持つ総務委員会、政治資金収支報告書などをつくる財務委員会、各種団体へのあいさつにまわる企業団体委員長などは特に責任の重いポジションです。

 幹事長は、党委員長代理(十数人?)+副幹事長(14人)+国対副委員長(20人)との結びつきを増やして、国会対策、選挙対策にあたっていきたい、という趣旨の発言をしました。

 仙谷由人行政刷新相は、近く、事業仕分けのチームに枝野幸男さん(埼玉5区)ら15人前後の国会議員を入れることで、官邸、党と合意済みだと報じられています。

 当選2回生以上の無役議員の5分の1ぐらいが、今週新しいポジションを得ることになりそうです。


原口総務相が「予算」→「執行」にもムダを発見する

2009年10月19日 23時28分51秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足

 国家戦略室が19日、2010年度予算から各府省の副大臣・政務官に「予算執行監視チーム」を作り、予算の執行状況を常時チェックさせる案をまとめたそうです。

 これに関連するのですが、19日夜のBS11「インサイドアウト」に出演した原口一博・総務相が興味深い話をしていました。

 予算は国会が議決します。その予算は各府省内で「箇所付け」という作業のうえ、執行されます。箇所付けとは事業名や発注先を決めて、お金を支払う具体的な相手先を決めることです。

 総務省政務三役が省内の

 予算→箇所付け→執行(支払い)

 のプロセスを調べたところ、

 「100万円のモノ」を購入(調達)するうえで、そのプロセスに2つの商社が入っていて、150万円のお金の流れになっている執行状況を発見したそうです。これはちゃんとした“競争入札”で執行されていたそうです。

 この箇所付けは国会のコントロールが届かない、各府省内で行われる作業です。例えば国交省の箇所付けを役人から聞き出そうと、国交族議員も必死でした。つまり、国交省という伏魔殿に隠れた不透明なお金の流れでした。族議員の働きかけに官僚が応じることもあったでしょうが、これにより、霞が関官僚>族議員に対して上位に立つという、いびつな権力構造をもたらしました。

 原口総務相は番組で「野党時代は甘かった。もっと細目に踏み込んでいれば良かった」と“反省”しながらも、「当時の政府の人たちも(私たちのように)やっていれば見えていたはずだ」として、自民党政府を批判しました。

 つくづく、国民のお金がもったいなく使われ続けてきたことが残念です。

 なお、国の予算の執行状況をまとめた「決算」は、国会でも衆院決算行政監視委員会、参院決算委員会が審査しています。開かれた国会での決算審査は大事です。しかし、開かれた国会が議決した予算を、各府省がちゃんと執行しているかどうか、政治家がチャックすることは時系列としてはそれより前の話です。決算に優先することだと思います。

 国家戦略室では、予算の執行状況もネットで公開する考えがあるようで、ぜひ実現してほしいと思います。

時事ドットコム:予算執行監視チームを設置=「複数年度」は11年度から-国家戦略室

 政府の国家戦略室は19日、予算の無駄遣い根絶に向けた予算編成過程の改革案を策定した。2010年度から、各省庁に副大臣・政務官による「予算執行監視チーム」を設置して執行状況を常時チェックするほか、行政サービスの効率化を目指す政策達成目標を導入することなどが柱。鳩山政権の予算改革の目玉と位置付けられた複数年度予算については、11年度からの実施を目指す方針が示された。
 改革案は「予算編成のあり方に関する検討会」(座長・菅直人副総理兼国家戦略担当相)が同日の会合で取りまとめた。国家戦略室担当の古川元久内閣府副大臣は会合後の記者会見で、「新政権では納税者の視点に立って予算編成を行い、1円たりとも税金の無駄遣いは許さない」と強調。今後、政府内で改革案に盛り込んだ施策の具体化を目指す。

岡田克也のやさしさ原理主義

2009年10月19日 20時25分46秒 | 岡田克也、旅の途中
 与党になってから、政務三役もそれ以外も新人も議員、秘書ともピリピリしたムードが漂っていて、このところ、国会に行っていません。

 来週からは時々行くでしょうから、よろしくお願いします。

 ここら辺で、少し軽いテーマにしたいところですが、とりあえずやや軽いテーマ、優しさを感じるテーマです。

 岡田外相がきのう18日夕方、横浜駅前で、参院神奈川補選(25日投開票)の金子洋一候補=民主党公認・国民新党推薦の応援にかけつけました。

 首都高速の霞が関入口から横浜出口までは30分ほどで行けます。しかし、岡田外相は「電話でやりとりできる外相50人作り」を目標に世界を駆け回っていますから、よく行けたなあ、という気がします。

 とはいえ、岡田さんは絶対的に神奈川補選の応援に入ると思っていました。

 民主党三重県第3選挙区総支部長の岡田さん。実は金子洋一さんは少し前まで、三重5区総支部長だったのです。四日市工業地帯を中心とする3区から近鉄に乗って南下し、県都・津を越えてもっと南に行き、志摩半島に行くと、そこが三重5区です。なんといっても、伊勢神宮があるのが特徴です。

 神奈川県出身の金子さんは、三重5区に落下傘で2回挑戦しましたが、自民党現職・三ツ矢さんの厚い壁にはばまれました。

 地元出身者を求める声もあり、第45回衆院選は元県会議長の息子である、藤田大助さんが闘いました。最後に大逆転できそうな気配でしたが、危機感を感じた三ツ矢議員が自ら「比例重複を辞退」したのが、地元の方に心意気を感じさせたようで、三ツ矢氏が当選し、藤田さんは比例復活で初当選を果たしました。

 岡田陣営では、金子さんに総支部長を明け渡してもらって藤田さんが出たこともあり、5区の方も必勝したいということで、山を越えてサポートしましたが、小選挙区で勝てず残念、という声が上がりました。

 城下町・津が地盤の中井洽国家公安委員長(三重1区)、工業地帯・鈴鹿が地盤の三重2区中川正春・文科副大臣(科技担当)、工業地帯であり商都である四日市3区の岡田外相に続き、ベッドタウン4区では森本哲生さんが小選挙区初当選。5区では藤田大助さんが比例初当選ということになりました。

 海千山千の三重県は、市域ごとに独立した気風が高いとされています。神奈川生まれの落下傘ということになると、苦労が絶えなかったと思います。

 故郷に帰り、新しい立場から国政をめざす金子洋一候補。このところ、私は有料ブログ併設の準備で過去のエントリーを振り返る作業をしていたのですが、大事な局面で金子さんから助かるコメントをいただきました。優しさと官庁エコノミストの誇りを持って、国政にチャレンジする金子候補。

 岡田さんは約束を必ず守る人だと言われています。金子さんの応援に駆けつけた岡田さんに優しさ原理主義を感じました。

 新聞の世論調査では、3分の1以上の有権者が投票先を決めていないということで、低投票率確実の厳しい闘いです。そして、“帰郷”とはいえ、国替え候補である金子さんにとってはこの選挙が「ラストチャンス」であることを、是非ともご理解いただきたい。

 参院神奈川補選(定数1)には、いずれも新人で、
 自民党の角田宏子さん
 共産党の岡田政彦さん
 民主党の金子洋一さん(47)元内閣府職員=国民新党推薦
 諸派の加藤文康さん

 の4人が立候補しています。
 
民主党:岡田外相、神奈川で街頭演説 発足1カ月の鳩山内閣へ支持求める

 岡田克也外務大臣は18日夕、神奈川県の横浜駅前で街頭に立ち、鳩山内閣への支持を求めた。

 岡田外相は、発足1カ月が過ぎた鳩山内閣の掲げる政治主導の取り組みについて、政治家が中心になり、国を動かしていると指摘。国民の皆さんも、「目に見えて変わってきている」「今までと違うやり方が実現されている」と実感しているのではないかと思うと、自らの認識を示した。

 また、日ごろの直接対話によって国民の皆さんが肌で感じることを受け止めているかどうかが、政治家と官僚の違いであるとの見解を述べ、「国民の皆さんの気持ちを政府の中に取り入れることは、政治家でないとできない」と主張。政治主導の新しいやり方を、更に進める考えを語った。

 外交については「国民の信頼と支持の上に立って初めて力を得る」ものであると述べ、その認識に立って密約の事実調査を指示したと報告した。また、鳩山由紀夫総理大臣の就任後の首脳外交について、首脳間の信頼関係を構築し、距離感を縮めることができたと振り返った。

 岡田外相は、自身のアフガニスタン、パキスタン訪問にも言及したうえ、「国民の皆さんの支持があるからこそ鳩山内閣は仕事ができる」と述べ、閣僚と民主党をさらに支えてほしいと訴えた。

 演説会では、神奈川県関係の衆参両院議員が揃い、党活動への支持を求めた。

前原大臣の北方領土視察「終戦間際のどさくさ」発言にみる国際認識 

2009年10月19日 05時19分05秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足

[写真]海保の船から北方領土をみる前原大臣と泉ケンタ政務官=NHKニュース

 内閣府の沖縄北方担当大臣を兼ねる前原誠司さんが17日、根室市や、国交相としての指揮監督下にある海上保安庁の船で北方領土を視察しました。

 この中で北方領土について、「終戦間際のどさくさにまぎれて不法占拠されたもの」との認識を示しました。

 ◇

 沖縄北方の政務三役は、前原誠司大臣(京都2区、当選6回)、大島敦・内閣府副大臣(埼玉6区、4回)、泉ケンタ内閣府政務官(京都3区、3回)で構成されているようです。

 歴史のカンタンなおさらいです。

 昭和20年(1945年)8月14日午前2時、閣議はポツダム宣言の受諾について、大臣の賛成と反対が同数になり、内閣は機能不全におちいりました。今の憲法なら総理の判断が最終決定になりますが、明治憲法ではこの場合の規定がありませんでした。

 この閣議は御前会議でした。総理大臣である鈴木貫太郎は、昭和天皇に歩み寄り、頭を下げ、“御聖断”を仰ぎます。御前会議は、天皇に発言権はなかったのですが、かねてより終戦をのぞんでいた昭和天皇はうなずきました。この瞬間に、終戦が決まり、翌15日正午、全国民に向けて発表されました。

 さて、ソ連軍が宣戦布告もなしに、北方領土に侵攻したのは、8月28日のことです。これを前原大臣は「終戦間際のどさくさ」と言っていることに違和感を覚える方は、多いでしょう。

 日本外相と陸軍参謀総長が東京湾上に停泊した米国の戦艦・ミズーリ甲板上で連合国への降伏文書に署名・捺印したのは、9月2日のことです。

 私はロシア人監督が昭和天皇を描いた「太陽」という映画を見たときに初めて気付いたのですが、世界的に「先の大戦の終戦日」は「1945年9月2日」のことのようなんです。8月15日は国内に発表しただけであり、日本外相と参謀総長が東京湾の米軍の船の上で、降伏文書に署名した「9月2日」が終戦であり、その日以降が戦後なんです。

 だからソ連軍が宣戦布告無しに北方領土に侵攻した8月28日はまだ戦後ではなかったといえます。

 とはいえ、日ソ(日露)2国間では、「千島・樺太交換条約」という有効な国際法があり、大西洋憲章は米英ソの3国間の「世界分割」の約束に過ぎません。国際法上、北方領土は絶対的に日本の領土であり、その侵攻も、戦線布告なしに終戦を表明してから正式文書に調印するまでの「空白期間」を狙っただまし討ちです。またソ連は北方領土のみならず、東日本の占領を狙っていた可能性が高く、大義名分のない国際法違反であることは確実です。

 「北方の領土かえる日、平和の日」

 これは内閣府ビルや東京駅八重洲口にある政府の看板です。
 
 北方領土の不法占拠をやめさせ、日露平和条約を結ぶことは、2国間関係にとどまらず、国際法が有効な国際社会を確保するために、世界へ、未来へ、日本がやらなければならない国際貢献です。

 ぜひとも女優の淡島千景さんら北方領土出身者がご健在のうちに解決したい外交案件です。

 それと、一つだけ付け加えさせてください。小泉首相が調印した「日朝平壌宣言」も有効な2国間条約です。ジレンマがあります。が、私は「日朝平壌宣言」に署名した小泉首相の判断とその後の対応、“罪”と言ってもいいでしょうが、たいへん重いものだと考えております。

 資源小国である日本は、条約・国際法をしっかり守る、「小粒でも世界から尊敬される国」を目指さなければいけないとの理念を私は持っております。 

前原沖縄北方担当相:北方領土を視察 「不法占拠」と発言 - 毎日jp(毎日新聞)
 前原誠司・沖縄北方担当相は17日、北海道根室市の納沙布岬を訪れ、対岸の北方領土の島々を視察した。その後、根室海上保安部の巡視船に乗り洋上からも国後島を視察した。

 前原氏は視察後、記者団に「歴史的に見ても国際法的に見ても(北方領土は)日本固有の領土。終戦間際のどさくさにまぎれて不法占拠されたもの。やはり四島の返還を求めていかなければならない」と語り、四島返還の実現に向けて取り組む姿勢を強調した。

 領土問題をめぐっては、麻生太郎前首相が「(ロシアが北方領土を)不法占拠している」と発言し、ロシア側が強く反発した経緯がある。【本間浩昭】


小沢幹事長殿、国会法52条第1項の改正をお願いします

2009年10月18日 20時13分15秒 | 第173臨時会(2009年10~12月)政治主導
 小沢幹事長が国会法改正案について、21世紀臨調にアイディアを求めました。

 私も国会法改正について、一つアイディアというより、お願いがあります。国会法52条第1項の改正をお願いしたいと思います。

 「委員会は、議員の外(ほか)傍聴を許さない。但し、報道の任務にあたる者その他の者で委員長の許可を得たものについては、この限りではない」

 実は、国会の常任委員会・特別委員会は「原則非公開」と、現在の国会法でもなっているのです。

 実際は、衆参の常任委員会・特別委員会はインターネットで生中継されています。議事録も後日、ネットに掲載されます。ところが、国会法では「原則非公開」になっていて、但し書きで、「委員長の許可を得た者」のみが傍聴できることになっています。

 このブログで実際に国会に行って、委員会の傍聴記を書いていますが、実はそのたびに委員長の許可を得て傍聴券を入手しています。この作業のために、衆院・参院とも複数の民主党議員とその秘書の方に多大なご協力をいただいているのです。本当に感謝します。ありがとうございます。

 ちなみに参院本会議は議員の紹介無しでも先着40人まで傍聴できます。この制度はたまに使っています。また衆院本会議も比較的楽に傍聴券を入手していますが、これにも、議員会館と国会議事堂との往復のご足労をかけています。

 「原則非公開」で困ることがもう一つあります。委員長のハンコが必要な関係から、どうしても、委員室に入る時間がどうしても開会数分後以降になることが多いということです。予算委は傍聴者・傍聴席が多いので、おおむね開会10分前に、衛視さんが入れてくれます。本会議は30分前に入れてくれますが、やはり国会審議は委員長が「これより会議を開きます」と言って、その日の議題を読み上げる場面から見ないといけない、そういうこだわりがあります。

 ぜひ、他の委員会も含めて、この「原則非公開」を「原則公開」にしていただきたいと思います。そうすると、傍聴券入手のプロセスも簡素化され、各議員のスタッフにお願いするご苦労も軽くなると思います。

 まあ、実際のところはネット中継を見て傍聴記を書いていることが多いのです。で、私は直接行ったのか、ネット中継を見て書いているのかを一々明示していないから、毎日のように国会議事堂に行っているように思われるかも知れませんが、そうではありません。ただ、委員数が50人になる衆院予算委などは、ある程度座席の位置関係などの雰囲気を頭に入れておかないと、中継で見ても、委員室全体のイメージにズレが生じてしまいますので、秋の臨時国会や通常国会の冒頭に直接傍聴席に行って、座席配置のスケッチも含めてノートをとっています。

 26日召集の臨時国会については、すでに民主党の委員の配置は内定していますから、各委員会の委員を見て、傍聴券をお願いできる議員を探しています。あと、数議員の事務所にご挨拶にいけば、どの委員会でも衆院は傍聴できる目途が立ちました。参院も、2年前から民主党が最大会派になっていますので、必要があれば、どの委員会でも、お願いできる事務所はあります。とはいえ、手間がかかるので、大変仲良くさせてもらっている事務所でも、正直、気苦労はあります。

 常任委員会・特別委員会はネット中継されているのですから、ぜひ国会法52条は「原則公開」に改正してください。

 それと、衆院事務局・参院事務局は、唯一ネット中継していない「議院運営委員会」を中継してください。議運の情報がないと、国会全体のスケジュール感がつかめません。議運は委員室ではなく議長室隣室で会議が開かれているからネット中継ができないのだと思います。とはいえ、参院議運委は、日銀総裁人事をめぐる意見聴取のときに録画中継された事例があります。

 開かれた国会審議のために、ぜひ、国会法改正案に盛り込んでほしい、と要望します。

tags 小沢一郎・民主党幹事長

ツィッターをやっています

2009年10月18日 06時50分47秒 | その他


 しばらく前からツィッターをやっています。

 http://twitter.com/kokkaiblog

 けっこう便利で気に入っています。
 オバマ大統領も16日午前7時頃、つぶやいています。

 まあ、「なんのこっちゃ」という感じですが、面白いですね。

 登録もカンタンですので、よければフォローしてください。
 もちろん無料です。

 今月末から、「国会傍聴記by下町の太陽」

 は現行の「goo無料版」と新設の「有料版」に分かれますので、その橋渡しもしていこうと思いますし、ブログに書ききれない余白もどんどんリアルタイムでつぶやきます。


藤井財務大臣が「貨幣大試験」で硬貨の信用性を宣言しました

2009年10月16日 22時03分42秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足

[写真]貨幣大試験をする藤井財務相、大串財務政務官。産経新聞大阪本社公式ホームページからお借りしました。

 藤井裕久財務大臣は15日、大阪市の造幣局で、「製造貨幣大試験」にのぞみ、「適正だと確認されました」と宣言し、通貨の信頼性を国民に約束しました。毎年恒例の貨幣大試験は、明治5年、第1回が行われて以来、ことしで138回目。大串博志・財務大臣政務官(佐賀2区)も同行しました。

 日本ではお札は日本銀行、補助貨幣である硬貨(小銭、コイン、じゃり銭などとも言う)は財務省が発行しています。

 藤井大臣は、500円玉(ニッケル黄銅)、100円玉(白銅)、50円玉(同)、10円玉(青銅)、5円玉(黄銅)、1円玉(アルミ)を千枚ごとにはかりで調べ、平成21年(2009年)製造の硬貨が、適正なものだと確認しました。どうやら、安心して硬貨を使って良さそうです。

 ◇

 今週の新聞の見出しには「3兆円に届かず(2009年度予算の執行停止)」「90兆円台で過去最高(2010年度予算の見積もり要求)」など、派手な数字が飛び交いました。

 「君子は本を務む、本立ちて道生ず」(論語)といいます。政治家ら人間は、根本のことをしっかりやると、先の道筋が見えてくるんだ、という意味だと理解しています。

 国政で派手な金額が飛び交う中で、戦後生まれのほぼ全員が生まれてから最も切実な家計の中で生活しているというのが2009年10月だと思います。インフルエンザに加えて、体温36度台でお腹に来るタイプの風邪も大流行しているようです。

 こういうときだからこそ、このような「セレモニー、儀式」が大事だと考えます。

 僕は新聞記者時代からずっと思っていて、民主党がようやく与党になったので、僕も初めて「通貨大試験」を記事に書いてみました。

 当たり前の存在でしかない硬貨(小銭)も、昔は中国から輸入していました。日本人に硬貨を製造する能力がなかったからです。日本人が作れるようになってからも、大阪・京都では銀を使い、江戸(東京)では金を使っていた時代があります。通貨の統一は幕府(政府)の悲願でした。

 江戸時代、金と銀は変動相場制だったため、時間と情報がある「コメ問屋(商人)」は時機を見計らってコメと金と銀を交換しました。一方の武士は、年貢のコメを商人に売って、金銀に両替していました。やがて商人が儲かり、武士は生活に困窮するようになりました。通貨の統一による国力の引き出しが、明治政府の主要なテーマになり、それが現在の中央集権につながった一つの原因だ、という側面があるでしょう。

 福澤諭吉は明治政府に「御用新聞」の発行を提案しました。政府の情報を広く公開することで、政府・国民双方の利益になり、デモクラシーが実現すると考えたのでしょう。「御用新聞」という言葉は、最近では罵り文句ですが、その“御用新聞”ですら、「大試験」は小さな囲み記事で、1面トップは「3兆円に届かず?」です。自民党政権末期には、「大試験」を財務副大臣が代行することもままありました。

 私は今後も「大試験」のような、「君子は本を務む」政治をもっと広く知ってもらうように、微力を注ぎたい。

第138次製造貨幣大試験を実施します:財務省

平成21年9月30日
財務省
第138次製造貨幣大試験を実施します
貨幣の量目を試験し、もって通貨に対する信頼を維持するため、第138次製造貨幣大試験を下記のとおり実施します。

1.日    時 平成21年10月15日(木)11時15分から
約30分
2.場    所 独立行政法人造幣局(大阪市北区天満1-1-79)
3.執  行  官 財務大臣
4.試験対象貨幣 試験対象貨幣は以下のとおり。

種 類 地方自治法施行60周年記念1,000円銀貨幣(長野県、新潟県、茨城県)(平成21年度製造分)
地方自治法施行60周年記念500円バイカラー・クラッド貨幣(長野県、新潟県)(平成21年度製造分)
500円ニッケル黄銅貨幣(平成21年度製造分)
100円白銅貨幣(平成21年度製造分)
50円白銅貨幣(平成21年度製造分)
10円青銅貨幣(平成21年度製造分)
5円黄銅貨幣(平成21度製造分)
1円アルミニウム貨幣(平成21年度製造分)

連絡・問い合わせ先 財務省 理財局 国庫課 通貨企画調整室 通貨企画係

製造貨幣大試験について
1.製造貨幣大試験の歴史

製造貨幣大試験(以下「大試験」という。)は、通貨に対する信頼を維持するため、明治5年、第1回が行われて以来、本年は第138回目に当たります。

2.試験対象貨幣

大試験の対象貨幣は当年度中に製造された貨幣とします。これには、

① 地方自治法施行60周年記念(長野県、新潟県)1,000円銀貨幣及び500円バイカラー・クラッド貨幣

② 地方自治法施行60周年記念(茨城県)1,000円銀貨幣が含まれます。

3.試験対象貨幣の選取基準

大試験において試験する貨幣は以下の基準により選取します。

貨 幣 の 種 類 選取基準(1日の製造貨幣あたり)
1,000円記念銀貨幣 4,000枚又はその端数につき1枚
500円記念バイカラー・クラッド貨幣 40,000枚又はその端数につき1枚
500円ニッケル黄銅貨幣 40,000枚又はその端数につき1枚
100円白銅貨幣 60,000枚又はその端数につき1枚
50円白銅貨幣 60,000枚又はその端数につき1枚
10円青銅貨幣 60,000枚又はその端数につき1枚
5円黄銅貨幣 50,000枚又はその端数につき1枚
1円アルミニウム貨幣 400,000枚又はその端数につき1枚

(注) 平成21年度製造の試験対象貨幣は、大試験実施の14日前までに製造された貨幣が対象とされているため、総枚数等については大試験当日、大試験会場において掲示することとしています。

4.大試験の方法

大試験は、1,000枚ごとの集合秤量の方法により、貨幣の量目の精度について行うものとします。ただし、1,000枚に満たない場合には別に定める単位で行うものとし、1,000円記念銀貨幣については、1枚ごとの個別秤量の方法によることとします。

5.公差

貨幣の種類ごとの公差(法定量目との許容誤差)は以下のとおりです。

貨幣の種類 公 差 法定量目 合格の上限 合格の下限
1,000円記念銀貨幣 1枚あたり
0.42グラム 1枚あたり
31.1グラム 31.52グラム 30.68グラム
500円記念バイカラー・クラッド貨幣 100枚あたり
4.2グラム 100枚あたり
710グラム 714.2グラム 705.8グラム
500円ニッケル黄銅貨幣 1,000枚あたり
13グラム 1,000枚あたり
7,000グラム 7,013グラム 6,987グラム
100円白銅貨幣 1,000枚あたり
16グラム 1,000枚あたり
4,800グラム 4,816グラム 4,784グラム
50円白銅貨幣 1,000枚あたり
21グラム 1,000枚あたり
4,000グラム 4,021グラム 3,979グラム
10円青銅貨幣 1,000枚あたり
15グラム 1,000枚あたり
4,500グラム 4,515グラム 4,485グラム
5円黄銅貨幣 1,000枚あたり
16グラム 1,000枚あたり
3,750グラム 3,766グラム 3,734グラム
1円アルミニウム貨幣 1,000枚あたり
7グラム 1,000枚あたり
1,000グラム 1,007グラム 993グラム

(注) 試験対象貨幣が1,000枚に満たない場合の公差は、別に定めるところによります。
造幣局で製造貨幣大試験 大阪市北区:産経関西(産経新聞大阪本社公式ニュースサイト)

 今年度に製造された硬貨が規定通りの重さか検査する毎年恒例の「製造貨幣大試験」が15日、大阪市北区の造幣局で行われた=写真(甘利慈撮影)。

 地方自治法施行60周年記念の千円銀貨など計4億6765万枚が対象。百円硬貨なら千枚(4・8キロ)で16グラム以内の誤差しか認められない。

 検査はいずれも合格し、立ち会った藤井裕久財務相は「適正だと確認されました」と宣言。政権交代後、初の試験合格に職員たちもほっとした?


◎補正の執行停止を閣議決定

2009年10月16日 10時22分22秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足

 平成21年度補正予算の執行停止を、16日の閣議が決定しました。

 まずおさらいです。
 平成21年度の当初予算は歳出・歳入とも88兆5480億132万1千円でした。

 これを麻生内閣は4月の第1次補正で、平成21年度予算を102兆4735億5955万4千円にしました。

 歳出は14兆7755億5823万3千円追加し、8500億0000万0千円減額しました。この歳出の減額補正分8500億円は景気対策のために捻出した「ムダづかいの削減」で、これも景気対策の原資にもなっています。4月にムダづかいを削減できるのなら、当初予算でもっと減額できたと思うんですけどね。

 このように予算とはトリックがたくさん潜んでいます。これからもなるべくカンタンにこのブログで説明していきたいと思います。

 歳入。帳尻を合わせないといけないので、4月の第1次補正で、歳入も追加、減額して、歳出と同じ金額に調整してあります。

 これが「予算の補正後」のきょう時点での今年度国家予算です。ただし、これは一般会計だけの数字で、特別会計という別のサイフもあるのですが、このエントリーでは省きます。

 で、民主党政権はこの4月に追加した事業「14・7兆円」に狙いを定めて、内閣の責任の下、国会が議決した予算の執行を停止する作業を進めていました。

 この作業はTVを中心に国民に広く公開され、2兆9259億円の執行停止に成功し、閣議決定で揺るぎない物にしました。

 このような予算の見直しは初めてのことだし、国民の関心もかつてないほど高まりました。民主党政権最初の成果といっていいでしょう。

 政府は16日朝の閣議で、平成21年度予算見直しにメドをつけました。

 さて、16日には、平成22年度の当初予算の編成作業に本格的に入ります。まずは各府省が提出した見積もり書(概算要求書)のとりまとめが発表されます。そして、財務省主計官が概算要求書を刈り込んでいきます。政府原案は12月末に閣議決定され、来年1月召集の通常国会に提出されます。

 まずは、情報公開。今回の見直し、僕には厚労省はもっとできたと思います。でもそれはいいんです。情報公開と国民の関心が高まったという成果だけでまずは100点満点でしょう。

NIKKEI NET(日経ネット):経済ニュース -マクロ経済の動向から金融政策、業界の動きまでカバー

 政府は16日の閣議で、総額14.7兆円の2009年度補正予算を見直し、2兆9259億円の執行を停止することを決めた。国土交通省の公共事業や農林水産省の複数年度にまたがる基金などにくわえ、厚生労働省の子育て支援策や地方自治体向けの交付金などを停止する事業に追加し、目標とする約3兆円に近い水準を確保した。民主党が10年度予算で実行すると公約した子ども手当などの重点政策には約7.1兆円の財源が必要で、09年度の補正予算の執行停止で捻出(ねんしゅつ)した財源を回す方針だ。

第173臨時国会は10月26日召集 会期は11月末まで

2009年10月15日 20時33分28秒 | 第173臨時会(2009年10~12月)政治主導


 政権交代後初の本格論戦となる第173臨時国会は10月26日召集されることになりました。会期は11月30日(月)までの36日間です。臨時会は2回まで延長することができます。

 鳩山由紀夫首相初の所信表明演説は26日(月)、代表質問は衆院が28日(水)、29日(木)、参院が29日(木)、30日(金)となる見通しです。

 政府は11法案、3条約、2承認案件を提出する予定のようです。

 報道では

▽日本郵政株式売却凍結法案

▽社会保険病院と厚生年金病院を存続させるための「独立行政法人地域医療機能推進機構設立法案」

▽新型インフルエンザの予防接種に関し補償制度を創設する特別法案

▽人事院勧告に伴う国家公務員の給与法改正案など関連法案7本(一般職、特別職、国家公務員育児休業、裁判官、検察官、裁判官育児休業、防衛省職員)

▽貸し渋り・貸しはがし防止法案

▽北朝鮮への経済制裁について承認を求める議案

 などだと伝えられています。

 日本郵政株式売却凍結法案と国家公務員の給与法改正案らは、総務委員会(近藤昭一委員長、福田昭夫筆頭理事)に付託されることになるでしょう。

 社保・厚年病院の存続法案と予防接種補償法案など厚生労働委員会(藤村修、内山晃)も忙しくなりそうです。通例、常任委員会は衆院では午前9時、参院では午前10時から始まりますが、衆院厚労委だけ午後6時ごろまで審議が続いている状態が通常国会でも多く見受けられました。厚労委は青木愛さんが次席理事、福田衣里子さん、田中美絵子さん、三宅雪子さんらが委員に名を連ねています。

 亀井金融相と大塚副大臣らが調整した「貸し渋り・貸しはがし防止法案」は、財務金融委員会(玄葉光一郎、篠原孝)に付託されるでしょう。

 また民主党の小沢幹事長が国会法改正案を出したい意向を示していますが、法案が間に合うのかどうか。ぜひ出して欲しいと思いますが、衆・参院の事務局・法制局が法案作成にあたるのでしょうが、包括的な改正だけに、提出は微妙だと思います。

 第2次補正予算案はおそらく提出しないと思われますが、年末の景気を見極めたいところです。

【山岡vs川崎、第1ラウンドは山岡さんの勝ち】

 自民党の川崎二郎国対委員長が、「21日週への召集前倒し」を民主党の山岡賢次国対委員長に呼び掛けたと報じられました。これに対して、与党は「23日の召集」を逆提案したそうです。これはかけひきとして山岡さんは上手かったと思います。

 というのは、所信表明演説は月曜日ないしは金曜日に行われるのが慣例となっています。法律や規則で決まっているわけではないと思いますが、そうなっています。これは所信表明の翌日を「代表質問の原稿作り→質問取り→内閣の答弁書作成」のための準備日として1日とるためです。3日目に衆院代表質問、4日目に参院①日目、衆院②日目、5日目に参院②日目となり、1週目を終え、2週目から各委員会への法案の委託などが始まるからです。今臨時会も26日(月)の召集当日に鳩山さんの演説があると思います。

 仮に金曜日の場合は、土日で準備することになりますから、「23日(金)召集」だと、23日(金)に鳩山さんが演説し、25日(日)に参院補選投開票となり、自民党の出番は26日(月)の代表質問からということになります。山岡さんは初めから自民党が飲めない提案を出すことで、「前倒し」に応えながら、当初の予定通り26日(月)召集で落ち合ったのでしょう。

 第1ラウンドは山岡さんの勝ちですが、川崎二郎さんという人もたとえ党利党略の国会日程であったとしても、それを憲政の常道を説きながら提案できる政局感の持ち主だと思います。野党国対委員長として川崎さんは手強いでしょう。むしろ、与党の国対委員長は「分かりました」と言いながら、野党側の提案の意図をよく飲み込めないタイプの方が、野党は攻めあぐねることがあります。そういう意味では山岡さんは少し鋭すぎるかもしれませんが、今後も「山岡vs川崎」は見応えがありそうです。

時事ドットコム:臨時国会26日召集=当初政府方針で与野党合意

 民主党の山岡賢次国対委員長は15日、自民党の川崎二郎、公明党の漆原良夫両国対委員長とそれぞれ国会内で個別に会談し、臨時国会を26日に召集、会期を11月30日までの36日間とすることで合意した。
 臨時国会の召集日は基本政策閣僚委員会でいったん26日召集の政府方針が固まった後、14日の与党国対委員長会談では23日に前倒しすることで一致した。
 しかし、23日召集では、鳩山由紀夫首相の所信表明演説が25日の参院神奈川、静岡両補欠選挙前に行われる一方、野党の代表質問が補選後に先送りされる。このため、自民党が「フェアな国会運営ではない」などと反発。首相官邸サイドも首相の国際会議への出席日程に影響が及ぶとして26日召集を求める姿勢を崩さなかったことから、当初方針通り補選後に召集することにした。

tags 亀井静香金融相、大塚耕平内閣府副大臣、小沢一郎民主党幹事長


自民党総裁に谷垣氏 大島幹事長、川崎国対委員長ら手強い布陣

2009年10月15日 11時40分13秒 | 第173臨時会(2009年10~12月)政治主導
 臨時国会の召集が23日に早まりそうです。

 政権交代成りましたが、私の夢は「政権交代可能な二大政党デモクラシーを日本にシステムとして根付かせること」ですから、最終目標は二大政党ということになります。

 自民党のことをどのように書いていくか、臨時国会の審議を見てみないと分からないのですが、少し書いておかないといけないかなと思います。

 また国会閉会中の民主党政治を見ていて、反対党としての自民党の存在も必要だな、自民党がいることで肩の荷が楽になる面もあるな、と感じています。

 健全野党、政権準備党、反対党としての自民党もしっかりしてくれないと困ります。

 ちなみに野党転落後、自民党議員は一つも質問主意書を出していなくて、やはり自分で政策を作れない政党だと思います。もちろん、鳩山大そうじ政権で働く官僚のみなさんが大変なので、今後も出さなくていいのですが、自民党、公明党、共産党の3党のうち、参議院に共産党が3枚提出しただけで、質問主意書を出さない。八ッ場ダム、地方空港などの地元議員はどう考えているのかなと疑りたくなります。

 さて、自民党はこのほど、新総裁に谷垣禎一さん(宏池会、京都5区)、新幹事長に大島理森さん(番町研、青森3区)、国対委員長に川崎二郎さん(宏池会、三重1区比例)、政調会長に石破茂さん(平成研、鳥取1区)らを選出しました。

 私は野党・自民党は閣僚ポストが無くなった分、副総裁を5人ぐらい入れてくるのかなと思ったのですが、幹事長代理を6人に増員するようです。大島幹事長の下、国対も選対も「闘う集団」として中堅議員を配置しようという布陣に感じます。かなり手強いのではないでしょうか。

 100億円を超える借金の残務処理にあたる経理局長には山本有二さん(高知3区)。元金融担当相の弁護士で、この人はこういう人のやりたがらない仕事を率先して引き受けるところがありますよね。閣僚在任中に「秘書に200万円を貸し付けていた」と報道されて、「結婚資金だから当然だ」という答えていたのを思い出します。だから小選挙区強いのでしょう。自民党再生のためにまずやることは7700もある支部組織をスクラップ。できれば残余財産を党本部に寄付させる。身軽な集団にしておかないと、例えば、民主党首相が「3月1日解散-4月10日投票」という衆院選を設定したら、軒並み政治資金収支報告書の提出(3月31日シメキリ)が遅れててんやわんやになる。身軽になっておかないといけない。残余財産ですが、例えば、山崎元副総裁の政治資金管理団体には衆院選後もまだ1億円以上のお金がある可能性があります。党本部に寄付すれば後継者も含めて公認、寄付しなければ差し替えという方法もあるのではないでしょうか。

 野党ですから、党部会長と衆参委員会の人事が気になります。

 国防部会長に佐藤正久参院議員、衆院安全保障委員会筆頭理事に中谷元防衛庁長官を充てるようで、衆参とも元陸上自衛官が国会をリードすることになりそうです。ここはかなり気になるところです。

 衆院予算委筆頭理事には、町村信孝・清和会会長、次席理事に加藤紘一元幹事長を充てるようで、どうやら自民党は「野党になったことを分かっているな」と感じました。気を引き締めて取りかかりたいところです。

 総務部会長に元市長、法務部会長に弁護士、外交部会長に元外務副大臣、財務金融部会長に元金融政務官、環境部会長に元経産官僚ら専門家が部会長を務めていますので、国会審議も専門的なものになりそうです。

 国対副委員長も浜田靖一、逢沢一郎、田中和徳、河合克行といった与党時代から議運委や予算委などをよく知っている面々ですから、かなり気を引き締めないといけないと思います。

 ◇

 公明党は新代表に山口那津男参院議員(東京選挙区)、幹事長に井上義久衆院議員(東北ブロック)が就任しました。10議席以上の政党ですので、党首討論は今後、「鳩山vs谷垣」「鳩山vs山口」の2ラウンド制になる見通しです。

読売新聞の報道について

2009年10月15日 11時28分00秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足

 私の民主党愛というのは揺るぎのないものがありまして、これは支持政党というよりも、人生の一部だからです。

 で、私はこのブログを主体に活動していますが、民主党支持ブログですので、知っていても民主党に不利な情報は書かないことがたびたびあります。

 裏取り取材をしていると永遠に裏が取れない情報が埋まってしまうので、「取材はするけど、裏をとらない。あくまでも憶測としてブログに書く。内容の訂正の申し出があれば、しっかりと話を聞き、真摯に対応する(直すかどうかは私の判断)」という姿勢は続けていきたいと思います。

 さて、本日付読売新聞の報道について、知っていることを書かないと、ディスクロージャーしないと、どうにも体が持たなくなりそうなので、どうしても書かせてください。なお、これは私の憶測であって、記事中に登場している人物と、この件に関して会話したことはありません。絶対にありません、それってどんな会話じゃい、という感じです。

 社会面で、「代金の支払いが平成16年(2004年)10月で、不動産購入の登記が平成17年1月」とありますが、これは事実だと思います。当該物件の不動産登記簿は私も入手しております。なぜ、入手していたかというのは「悪い予感」が当たったというだけです。




 この読売記者の質問に当該政治資金管理団体の当時の事務担当者がうまく説明できていませんが、これは当人もよく知らなかったと思います。

 ところで、政治団体はすべて1月~12月という会計年度ですから、勘の良い人は「1月7日」という日付に怪しさを感じるでしょう。お金の出入りがあった帳簿と別の帳簿に切り替わった1週間後の時期に登記されているわけです。とはいえ当時31歳の彼にそんな知恵があるわけがなく、代表者などからの指示である可能性が高いと思います。

 記事には、「同会は土地代金について、同会の定期預金4億円を担保に小沢氏名義で金融機関から借りた4億円の借入金を充てたと説明している」と明記されています。これは「政治団体名義の預金→個人名義の銀行口座→個人名義の土地」に4億円が流れたことになります。政治団体は非課税ですが、個人の土地購入は所得税などの課税の対象になる場合があります。

 平成16年10月29日というと、ちょうど5年前のちょっと手前です。

 根拠規定は別にあるのかもしれませんが、僕が所得税法を読んだ限りではこうなっています。

 231条の3は「その年において不動産所得~(略)の合計額が3000万円を超えるものは、(略)その翌年の3月15日までに税務署長に提出しなければならない」とし、231条の2は帳簿、領収書などは「5年間、(略)保存するものとする」とあります。

 ですから、この案件は2010年3月15日が実質的な“時効”ということになる案件だと思います。要するに、4億円が所得とみなされるかどうか、という問題だと思います。私はこの案件について、漠然とですが、かなり前から問題性に気付いており、民主党にとって“爆弾”になりかねないとかねがね心配しておりました。もうここら辺で書かないと、私としても限界です。この案件は、違法性というよりも、そもそも追徴課税されたら納税できるのかどうかという、より切実かつ世知辛い問題であります。

 さて、この案件、リアルポリティックスにおいて、最も重要なのは、「処分庁が財務省(国税庁)である」ということです。うがった見方ですが、財務大臣人事がもめたと報道されていますが、その政治家がかつて「代表-幹事長」としてコンビを組んだ「事情通」であることが影響していると私は推測しています。具体的なアクションにつながらなくても、このような情報をつかまれていると、政治行動が制限されます。

 それにしても「1月7日」だなんて、本当に脇が甘い政治家といわざるを得ません。だから40年やっても総理になれないのです。歳費だけのサラリーマン議員も魅力がありませんが、お金の出入りは、たとえ合法であろうが、目立った行動をするのは、政治家として自らしがらみを作ることにつながります。例え、まったく問題のないケースでも、あまりにも派手な身なりの人物と二人で歩くのと同じことです。

 この案件に関しては、政治団体の代表者が自ら取材に応じ、説明すべきです。青雲の志をもって自分の許に来た若者を潰すのはもうやめてください。


チルドレン・三宅雪子さんTV生出演はさすが“合格”

2009年10月14日 13時26分30秒 | マスコミ批評

 テレ朝系「ワイドスクランブル」に連日、民主党議員が出演しています。私は正午きっかりから昼食を摂りたい習慣なのですが、最近は正午前に昼食を済ませて、「NHKニュース」と「ワイドスクランブル」を“チェック”しています。

 新人(小沢チルドレン)では初のスタジオ生出演だと思いますが、群馬4区比例の三宅雪子さんが登場。

 さて、多くの視聴者が持つ「テレビに出て、小沢さんに叱れやしないだろうか」というハラハラを代弁するかのように、山本晋也さんが「小沢さんは怖いですか?」とさすがの質問。

 三宅さんは「こわい時はこわいし、やさしい時はやさしい」と答えました。すばらしい!センスの良さを感じます。それでいてこの質問の時だけ、少しキョロキョロした表情だったので、伝わる人には伝わる物がありました。

 さすが三宅さん、きょうのテレビ出演は100点満点ではないでしょうか。

 オヤッサン(小沢幹事長)はあまり細かい所までチェックしている人ではないので、TV出演をとがめることはないでしょう。「側近」はどうだか知りませんが・・・

 三宅さんは「バッジを付けていると、国会でみんな(衛視さん)が敬礼してくれる」ことに戸惑いを感じていると語りました。これは初登院の日に、他の新人も「これ勘違いしますよね~大丈夫かな」と心配していました。この気持ちいつまでも忘れないで欲しいですね。

 「フジテレビ」の社員だった三宅さん。私は選挙戦中に感じましたが、マスコミ出身議員(候補)は、番組・新聞の作り手が何を求めているか、意図を把握しやすいので、重宝がられるようです。

 三宅さんは第174特別国会で、常任委員会は衆院厚生労働委員会(藤村修委員長)、特別委員会は衆院「テロ特」(石田勝之委員長)の委員を務める予定になっています。

 ちなみに、私もことし7月に初めて知ったのですが、衆院解散の詔書が読まれた後に、本会議場を出すときは、衛視さんはもう敬礼をしてくれないそうですよ。

 tags 小沢一郎民主党幹事長 テロ特((海賊行為への対処並びに国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動等に関する特別委員会)


小沢幹事長、鳩山代表(総理)は役員会に出席しないと発言

2009年10月14日 01時03分25秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足


 民主党幹事長の小沢一郎さんは13日の党本部の役員会後に記者会見しました。

 この中でひとつ気になったことがありました。

 鳩山由紀夫代表(総理)が13日の役員会に出席しなかったのはなぜか?と問う記者の質問に対して、声を荒げて、

 「もう少し勉強してくれなきゃだめですよ、あんた。鳩山代表は日本国の内閣総理大臣ですよ。その人が一々、党の会合に出てくるわけがないじゃないですか。それどころじゃないでしょう、天下のことをやんなきゃ(いけないんだから)。もうちょっと、基礎的な勉強をしなきゃだめだよ」

 と答えました。

 実は小沢のオヤッサンには痛いところを聞かれると、2つの特徴が出ます。

 ①二人称が「あんた」になる。
 ②声を荒げる。

 ①は昨年11月17日朝突然、麻生首相との党首会談を発表し、その日のうちに首相官邸に乗り込んだ時。この会談で小沢さんは、麻生内閣が発表した景気対策案を補正予算案として年内に国会に提出できないということを明るみにしました。さすがの政局感ですが、この時の同席者は、彼が麻生首相を「あんた」と呼んだことに深い印象を受けたと証言しています。

 ②は代表辞任の記者会見のときに、日テレと契約しているフリーのN記者から「議員辞職はしないのか?」と問われ、声を荒げました。このやりとりについて、民主党内では「バカな質問だ」とN記者を非難する声が上がりましたが、TVジャーナリズムとしては、彼が興奮する様子を撮影できたわけで、ヒット質問と言えます。

 というわけで、「あんた」「声を荒げる」の2つの要素が噛み合うと、オヤッサンの本音が出る、痛いところを突かれたという深層心理がある可能性があります。

 橋本龍太郎首相(自民党総裁)の番記者をしていたとき、国会内3階の自民党総裁室で開かれる自民党役員会に毎回出席したり、冒頭あいさつだけして退席したりする様子を見てきました。加藤紘一幹事長の時代です。

 そこで改めて、新聞データベースを調べて初めて知りました。海部俊樹首相(自民党総裁)・小沢一郎幹事長だった時代、海部総裁は自民党の役員会に出席していなかったようです。自民党役員会にふれた記事はどれも、「西岡武夫総務会長が~」「議院運営委員会筆頭理事が~」というようになっていますし、首相動静にも出てきません。

 とはいえ、民主党代表は鳩山さんです。民主党代表兼内閣総理大臣です。

 鳩山代表は両院議員総会で選ばれ、鳩山首相は国会の本会議で選ばれ、天皇陛下が任命しています。

 小沢幹事長は鳩山代表から指名され、両院議員総会の拍手で了承を得ただけです。それでいて、小沢幹事長は役員会メンバーを輿石東・幹事長職務代行と2人で相談して決めたとしています。

 そうなると、民主党幹事長としての正統性はそんなに高くない。年間200億円の党予算の配分を決め随意契約し、国会法改正案を臨時国会に提出するかどうかの差配をするほどの権力者とは言えないでしょう。もちろん、党首と幹事長を別々に選挙で選んで失敗したのが、新進党の「海部党首・小沢幹事長」体制であって、幹事長を選挙するのは間違いです。

 小沢さんは、首相が党役員会に出席しているケースが多いということを知らないのだと思います。彼にあまり深い考えがあるわけではないでしょうが、民主党役員会を国会内役員室で開き、鳩山代表に冒頭だけ出席してもらった方が、幹事長としての正統性も高まります。

 彼の考えを深掘りしていくと訳が分からなくなるので、もう止めます。

 小沢さん特有のあいまいさが出たと軽く受け流しても大丈夫かも知れませんが、「あんた」と「声を荒げる」という2つの危険要素が出ましたので、念のため、書き記しておきたいと思います。


自立と共生の岡田外交始まる

2009年10月13日 15時29分21秒 | 第172特別会(2009年9月)鳩山政権発足

 [写真]朝日新聞・五十嵐誠記者撮影。ともに2009年10月11日カブールで、翌日付朝日新聞掲載。
 左=アフガニスタン大統領府内で行われたポリオ撲滅キャンペーンで、子どもを抱く岡田外相。右はカルザイ大統領。
 右=学校を視察し、子どもたちと教科書を見る岡田外相。

 官報を読んでいたら、国連総会の日本代表は岡田克也外相だったんですね。日本政治は9月は自民党総裁選が風物詩となっていたので、首相、外相が並んで国連総会に出席したときの外交ルールなど知る由もありませんでした。日本の存在感は、開会日に事務総長が鳴らす長崎の鐘だけだったのでしょう。

 岡田外相が9月28日の日中韓外相会談で上海を訪れた際に、中国の楊外相が「中国製冷凍ギョーザ事件を政治問題化すべきでない」と語ったことに岡田外相が譲らず、10月9日の北京での日中外相会談でも「ギョーザは子どものおかずだ」と解決を迫ったそうです。この後、鳩山由紀夫総理は翌10日夜、温家宝首相と、閣僚級の「日中食品安全推進イニシアチブ」の設置で合意しました。

 日本と中国が対等な立場であることが当たり前だと思っている人が多いようですが、これは聖徳太子が周りをハラハラさせながらも小野妹子を派遣して認めさせたからであって、聖徳太子がいなければ、朝鮮、ベトナムと同じく、日本も属国扱いされていたでしょう。

 岡田外相は北京からドバイ経由の民間チャーター機で、アフガニスタンに入りました。カルザイ大統領に「タリバン元兵士に生活費を支給して職業訓練する」案に意見を求めました。

 岡田外交を見て彷彿とさせたのは、16年前の新生党の基本理念である「自立と共生」という言葉を身を以て示している、と感じました。

 新生党が1993年7月1日発表した『日本の政治の再生のために』と題した立党宣言かつ選挙公約という慌ただしい文章。

 この文章は、「これまで自民党政権、派閥政治の中枢に身を置き、自民党一党支配や派閥政治の弊害に手を貸す結果となっていたことについて深く反省し、国民に率直に陳謝する」と始まります。今読み返すと、この部分には確実に、羽田孜党首の筆が入っていると思われ、改めて「羽田さんってすごいな」と思います。

 そのうえで、「自立と共生の社会の実現を目指」し、第40回衆院選で、「自民党に代わる政権をつくる」ことを国民に約束しました。そして、公約を実現させました。湾岸戦争の2年後に示されたこの「自立と共生」という基本理念は、国民一人一人に主権者としての自覚を求める厳しい考え方であるとともに、政府が果たすべき役割として「共生」を打ち出し、仮に自立に失敗した人も共生できる社会を理想像として打ち出した物です。この5年後に合流することになる鳩山民主党の「友愛社会」と根幹を共有した概念だと考えられると思います。

 タリバン兵士の自立と共生を求める岡田外交。岡田さんは言葉ではなく、態度で「自立と共生」の理念を示しているんだと思う。北京では、野党時代から地球温暖化(気候変動)に関する温室効果ガス削減目標について頻繁に意見交換をしている解振華“環境相”とも政権党・外相になってから初めて会談したそうで、野党かつ執行部外から責任ある立場で果たすべき仕事をしっかりと準備してきたことを証明しました。

 Wikipediaによると、アフガニスタンという国は、「最も標高の高い地点は、海抜7,485m のノシャック山である。国土の大半は乾燥しており、真水の入手できる場所は限られている。気候は大陸性で、夏は暑く、冬は寒い。また地震が頻繁に発生している。」

 世界最強のアメリカ軍といえども、こんな地形で戦争を継続できるわけがない。テロリストである夫を失った妻が生活を支えるためにテロ集団に身を寄せ、そして人間爆弾として出兵する。暴力の連鎖を止めるためには、罪なき兵士たちの「自立と共生」が不可欠です。

 50年先、100年先を見すえて「自立と共生」をうながす岡田外交が始まりました。

 ◇

 朝日新聞・五十嵐誠記者の打電によると、「現地警察に前後をはさまれた岡田氏の乗る防弾車が通る沿道には、50メートルごとに治安要員が立ち、危険とされる空港から市内への移動時には同行記者にも防弾チョッキの着用が求められ」ました。

 

[写真]アフガニスタン・ペシャワール(NHKスペシャル『菜の花畑の笑顔と銃弾』

 また次の訪問地、パキスタンでは、北西部の“シャングラ地区”というところで、軍の車列を狙ったとみられる自爆テロが12日発生し、少なくとも41人が死亡。岡田外相は同じ北西部でアフガニスタン国境近くののペシャワル(ペシャワール)の難民キャンプ視察を予定していましたが、中止したそうです。ペシャワルでは、「ペシャワール会」の民間人、伊藤和也さん(享年31)が昨年命を落としています。