[写真]第17回代表選挙に立候補した野田佳彦候補、赤松広隆候補、原口一博候補、鹿野道彦候補。
まさに胸が張り裂けんばかりの思いです。
「与党らしい規約」である2012規約が初めて適用された、わが党の第17回代表選は2012年9月10日(月)、中央代表選挙管理委員会(柳田稔委員長)によって告示されました。国会議員にくわえて総支部長、地方議員、党員、サポーターも参加する定期代表選で、2012規約により任期は「就任3年後の9月30日」すなわち2015年9月30日までの3年間余り。第46回衆院選を闘う顔になります。
立候補者は、総理の野田佳彦候補(千葉4区)、元農相の赤松広隆候補(愛知5区)、元総務相の原口一博候補(佐賀1区)、前農相の鹿野道彦候補(山形1区)の4候補で、わが党も多士済々になってきたなと万感の思いを持ちます。
残念ながら、野田さん、鹿野さん、原口さんと新進党勢(1994年12月結党、1997年12月解党)が3人立候補してしまう展開となりました。新進党勢鼎立は第1回新進党党首選に海部俊樹候補(当選)、羽田孜候補、米沢隆候補の3人が立候補して以来ですが、これは結党前の選挙でした。結党後では、初めての新進党勢鼎立となってしまいました。これは民自公3党協議体制でなければ、法案が一本も通らない国会情勢から、公明党とのパイプが太い新進党勢が勢いを増しているからと思われます。
それにしても、なぜ新進党勢はもっと仲良くできないのでしょうか。残念です。
オリミン(1996年9月結党)メンバーとしては、日本社会党書記長だった赤松候補が経つことになり、赤松票が、社会党・オリミン・リベラル勢力の第1次与党期における党内での影響力の指標となりそうです。赤松さんは、1期生の自分を野党第1党ナンバー2に抜擢してくれた、山花貞夫・元日本社会党中央執行委員長の息子である、山花郁夫・衆院議員と立候補記者会見をしました。赤松グループ「サンクチュアリ」の会長で、ことし5月11日の会合では1990年衆院初当選同期(90=きゅーまる)の輿石東民主党幹事長が出席。幹事長会見によると、「最後に赤松さんから、幹事長の個人的な考え方でいいから、今選挙をやるべきと考えているかと、こういう質問にお答えをして、ずっと私が言い続けていることを繰り返したことですね。今すぐ解散する状況でもないし、できる状況でもない。とすれば、参議院は来年の7月が任期満了になる、衆議院も任期までといえば8月になる、そういうことでしょうと。今はその任期いっぱい、みんなでやらなければならんことをきちっとやっていく、それに全力を尽くしていくということだと。「そうなれば、じゃあダブル選挙ということも考えられますね」「そうですな」と、こういうやりとりですから。これは普段ずっと私が言い続けていることを言ったということですから、それ以上でも以下でもないと思っています」との脱線発言が飛び出しています。なお、赤松さんは日本通運社員(全日通組合員)時代にパーサーとして搭乗した日通航空機がハイジャックにあい、ハイジャック犯と渡り合ったという武勇伝があります。
赤松さんは社公民路線の牙城である、愛知県選出。愛知県では、公明党の石田幸四郎委員長が、社会党だった草川昭三さん(現・参議院総務委員長)と選挙協力したり、社公民路線発祥の地といってもいいくらいの場所です。民社党の春日一幸委員長・塚本三郎委員長コンビも愛知県ですから、自公民路線・社公民路線とありましたが、いずれにしろ、「公民」はいつも一緒でした。
この代表選は4候補が政策よりも、公明党との近さを競う選挙になりそうです。
もはやトロイカでなければ、もはやオリミンでもありません。もちろん、もはや民主党7奉行でもありません。
これから中期的には、与党であれ、野党であれ、公明党、自民党との3党協議路線を進められる人が参議院選挙制度の抜本改革がない限りは続くことになるでしょう。
ところが、任期が2015年9月まで延長されましたが、新代表は第46回衆院選で敗北した場合は、辞任し、臨時代表選になります。選挙に負けたのに党首が居座ったため遠心力が党内に内包され逆に離党者がボロボロと出てしまったのが新進党の教訓です。野党第1党で3年間、小沢一郎は常に幹事長か党首の座に居座りましたが、一人また一人、あるいは太陽党がどんどん離党していきました。その点、谷垣禎一総裁が権力の亡者である自民党国会議員に加えて、支部長からの離党者を、県連内のトラブルによる離党(近く復党)や支部長の選挙区事情によるたちあがれ日本への移籍を除けば離党者を出さずに党をまとめたのはすばらしい実績であり、総裁選不出馬は栄誉ある撤退です。二大政党史に残る大きな功績です。
ということは、次の代表選は早ければ11月にもあるかもしれません。この野党・民主党の代表(2012規約第10条にもとづくネクスト首相)の選挙が仮にあったら、細野豪志さんが最有力だったと思います。細野さんが野党代表として月曜日に国会で論戦し、平日も含めて47都道府県を回る。先輩を幹事長にすえて、各種団体とのパイプ役と国会対策を任せる。口うるさいベテランはネクスト・キャビネットに鎮座ましましてもらう。第2次野党期においては、もはや新進党でもないもはやオリミンでもない細野民主党がもっともうってつけの体制で、第47回衆院選での政権獲得に向けて民主党の持てる資源を最大限に引き出せたでしょう。どういうわけかフライングが起きてしまい、最有力候補から一気に転落しました。なぜ我慢できなかったのでしょう。側近議員のうち、小川淳也さんは地元活動が不足していると以前から指摘されているほか、二人三脚で活動してきた参院議員が1次公認から外れる事態となり、自分の選挙を最優先に考え、判断を誤ったのでしょう。が、あの中には英国留学歴がある議員もいるんですよ。ブレアやキャメロンが党首になった背景を調べておけば、それくらい分かりそうなものです。ましてブレアもキャメロンも閣僚経験無しに党首、首相になっています。あまりにも先の展望に欠いているとしかいいようがありません。猛省すべし。
ちなみに、わが党が国政選挙で最も多くの落選者を出し、議席占有率も減らした第44回衆院選(郵政選挙)の民主党選挙対策委員長は、自身は小選挙区で勝ち残ったものの責任をとり辞任。ところが次の執行部では幹事長代理を務めています。メンバーが減ったのでやりくりがつかないわけです。だから、民主党非主流派は残り1年未満の任期なので、代表選で頑張るよりも、地元で頑張り、何が何でも勝つないしは惜敗率を高く積み上げる。そして、第2次野党期になれば、自然と浮上します。ダメな上司が落選して消えてくれるんだから、国会や政党というのはうらやましい限りの働きやすい会社ですよ。
民主党代表の投開票は21日(金)。自民党総裁は26日(水)に決まります。
総理大臣の選択権を国民の手に取り戻す。取り戻すというよりも、普通選挙以降で考えれば、初めて手にすると言っても過言ではありません。それが現実となる実りの2012年秋となりそうです。
「野田圧勝」で民主党内を一枚岩にして、第46回衆院選での国民の選択肢を明確にしましょう。社会主義者とリベラル思想者の残党を掃討し、わが党が健全なる保守・新しい自由主義政党であることを明確にしましょう。衆参民自公が一丸となって、新進党を解党した小沢一郎の息の根を止めましょう。
その大事な一歩です。
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