すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

東京バラード,あれから…

2013年10月03日 | 教育ノート
 昨日の校内研修で使った教材の一部は、自実践の焼き直しである。それも22年前のものである。古すぎるだろうと思いつつ、選んでしまうところに齢を感じる。しかしやはり「詩の伏字クッキング」は数少ない実践のなかでは貴重に思っている。「まるかじり」は正統派、王道。やっぱり自分は変化球主体タイプかな。


 この実践を推進していくとき、頼りにしたのは青木幹勇先生の「欠落部を、埋めることは、この教材を読むこと及び、理解することと極めて密接な関係にある」という文章だ。その観点で教材を集め、選定を心がけたつもりだ。まとめた古い資料を見直してみると、今でも使えそうな気はする。どう展開していくか。


 「授業づくりのためのパターン」はこう作った。「伏字を予告する」「伏字を気づかせる」「展開法」の三つに分類。「予想」を経てから「原文を発表する、しない」と区分しているのは担任ならではの発想か。授業外での興味づけ、読書を意識していた。今回も作文に結びつけながら、読書への方向づけは鍵となる。


 サークル主催で自主的な研修講座を開いたことがあった。参加者対象に教材として提示したのは谷川俊太郎の詩。これは伏字にしたら多様な解釈(予想)が出てきて面白かったなあ。「東京では □は/しっかり目をつむっていなければ 見えない / 東京では □は/しっかり目をあけていなければ 見えない」


 自分でもそこに当てはまりそうな語句を入れてみて、想像を楽しんだ。なかでも気にいっているのは「女」と「男」。順番をどうするかでもいろいろ解釈が生まれる。「夜」と「朝」なんていうのもまあまあかな。「心」と「悪」ではダイレクトか。原作を知りたい方は「東京バラード」で検索すれば、あるはず。