すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

食についてさえずる

2013年10月07日 | 雑記帳
 土曜朝、昨夜の酔いが少し残る身体で朝カレーを食べてみる。そういえば宴席でカレーの話題が出た。「自分の家のカレー」は旨い、は当然だと思うが、あまり変化しない、という論も頷ける。好みに合わせて作るだろうし、冒険して失敗したら落胆が大きすぎるからか。そういう意味では偉大なる保守的な料理だ。


 日曜早朝、近くの山林へいって茸の初収穫をした。スギヒラタケ…十年ほど前から見捨てられた(笑)状態の茸であるが、我が家ではこれが秋の訪れを告げる食べ物の一つである。十月二週目で秋の訪れも変な気はする。しかし自然の恵みは正直である。量は少ないが、味噌汁にしてしみじみ味わう。秋が来たと思う。


 秋と言えばサンマ。先月末に気仙沼で行われた「市場で朝めし」というイベントに参加し、久々に炭火焼のサンマを賞味した。近くのスーパーで買っても鮮度は違わないだろうから、あとは焼き加減だ。腸の苦味の違いにちょっとびっくりする。一番食べづらい箇所の旨みを引き出すのが、料理の本質かもしれない。


 勤務校で今週から「漆器給食」が始まった。漆器づくりが盛んな地域ならではの企画である。産地として愛着を持ってほしい、幼い頃の使用を大人になってからの需要に結びつけようという願いがある。目で見る、手で持つ、口に添える…毎日何気なく繰り返すそういう動きの中で、積もっていってほしい感覚がある。