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またことばのことばかり

2013年10月11日 | 雑記帳
 うつらうつらと眠れないときに、ふっと「そこそこ」という言葉が浮かんだ。この前「なかなか」のことについて書いたせいかもしれない。「そこそこ」も使い方が似ている気がする。しかし「なかなか」は「中中」で意味は通るが、「そこそこ」は「底底」ではあるまいな。もしそうだったら、結構面白い飛躍だ。


 調べたら、最初の「其所其所」は別の意味が載っていて、それ以外はひらがな表記。「底」ではない。類語辞典では三つのカテゴリーに属していてなるほどと思った。「間に合う」「ありふれる」「粗い→大まかな」である。結局「其所」という「場所を明示しない」に通じていると判断できる。そこそこわかった。


 授業中にこう前置きして発言した子がいた。「思い込みかもしれないけど…」。ううむ、新種だな。この手の王道!は「合っているかどうかわからないけど」。または「自信はないけど」。正答追求型の学習の中で自分の意見が否定を受けた際の緩衝的言辞だ。それにしてもこの「思い込み」は自己肯定感が強くないか。


 自分でも迷っている、また別の考えもあるにはある、といった逃げ方ではなくて「もうすでにこうだと固く信じている自分なのだけれど」という前置きなのだ。正解がどうあれ自分には責任がない、思い込ませた何かが原因なのだ、とするニュアンスが感じられる。そう簡単に受容しないぞ,そんな心根もあるような。


 一枚のポスターの前で足が止まった。ある学校の生徒募集である。キャッチコピーとしてこんな言葉が…「○○○○でなければ、叶えられない夢がある」。どこかの専門学校のCMのようだ。しかし、公立学校がこんなこと言っていいのか。そこでしか叶えられない夢って何ですか、と訊きに説明会へ行きたくなった。