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秋田人の日本酒大PR

2013年10月17日 | 雑記帳
 愛読しているフリーマガジン『のんびり』の6号が出た。特集は「秋田『20年後の日本酒』」。秋田と酒を愛する者の一人としてはPRせざるを得ない。特集の切り口が実にいい。銘柄で追っていくと、天の戸→白瀑→由利政宗→新政の順。勤務している湯沢の酒が登場しないのは寂しいが、未来志向の典型ではある。


 「天の戸」を代表銘柄とする浅舞酒造は、県内酒蔵のエース格といっていい。森谷杜氏というリーダーが、日本酒の新しい動きに県内でいちはやく対応し定着させた功績は大きい。「美稲(うましね)」という純米酒が出た当時はお気に入りだった。大阪駅近くのガード下の飲み屋で主人と語りあったことも懐かしい。


 「由利政宗」の齋彌酒造がつくる「雪の茅舎」は秋田を代表する酒の一つである。高橋藤一という県内屈指の職人の腕だろう。インタビューで語る職員選考の考え方に驚く。「性格」と「醸造学を一切学ばない子」。次代へつなぐ杜氏の思いは、何冊ものノートに書き込まれる。データでなく「心」を残したいと語る。


 新政酒造が全量純米づくりになったことは知っていて、この夏一升を買って飲んだ。この蔵元の若き代表は、なんと東大卒だった。経営感覚や技術継承の目配せは、さすがと感じる。白瀑らと一緒に組んだNEXT5は、確かに刺激的だったし、単なる話題づくりではなく、将来を見据えていることに深く感心した。


 秋田の「20年後の日本酒」には全く心配していないが、自分がそれを口にできるものかはいささか不安を覚える人間ドッグ帰りの身である。そう考えると長く、楽しく味わえるためには、いい酒を選び、酔わない程度に飲むのがベストだと悟る。しかも基本は秋田の酒。この土地で生まれ育ったことを大切にする。


 最後に大PR、他の酒も記しておくので、関心のある方はアクセスしてみてください。地元湯沢の両関酒造の「雪月花・純米大吟醸」、木村酒造の「福小町・大吟醸」、そしてお隣横手増田日の丸酒造の「まんさくの花・特別純米」、最後は、現在マイベストと言っていい天寿酒造の「鳥海山・純米大吟醸」である。