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何故か無性に食べたくなるのは

2018年08月25日 | 雑記帳
 昨日の新聞に「チキンラーメン60年」という記事が出ていたが、実は今日25日が発売記念日である。数年前、横浜のラーメンミュージアムを訪ねた時は楽しかったし、日本人の目の付け所の素晴らしさに感じ入った。→『「食足世平」を貫いた人』。今さらながら、ラーメンは実にこの国の象徴的、典型的な食べ物だ。


 麺全般が好きなので、ラーメン食頻度はどうしても夏場は下がってしまう。しかも暑さの厳しかったこの夏だ。本当に数えるぐらいしか食べていない。カメラやスマホを見ても、残っているのはわずかにこの1枚ぐらいだ。これは、県内いや湯沢雄勝の方ならご承知のビジュアル。なぜか無性に食べたくなる日がある。



 ふと「無性」とは何かと思う。購入したての辞典で引いてみる。えっえっ、ない。待てよと目を移すと「むしょうに」の見出しで「むやみに。やたらに」という意味がある。「新明解」で引くと「無性」の見出しがある。「これといった原因・理由もないのに、その感覚が強まって抑えることができない様子」。なるほど。


 他の辞書で調べてみると結構これが深い。もともとは仏教語であり、「分別のない」「その行為・状態が前後の脈絡なく激しく行われること」という表記もある。広辞苑にはずばり「自制心がなくなり正体を失うさま」とある。まあ、ラーメンを食するにそこまでとは思うけれど…。実際、店に向かう時は気もそぞろである。


 ラーメンを無性に好きな国民という言い方は大方に支持される。ここで唐突に映画「タンポポ」を思い出す。興行的にはさほど成功しなかったが、米国での興行成績は邦画2位だと言う。30年以上前になるがあれほど、日本人とラーメンの関わりを多彩に描いた作品はない。書いていると無性にラーメンが食べたくなる。