すぷりんぐぶろぐ

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落語のマクラで凌ぐ

2018年08月06日 | 雑記帳
 一雨来たなと思ったら、隣県では豪雨被害も出ていて、その極端さに呆れてしまう。また猛暑は中部地方など続いているようで、さらにまた台風接近もあったりする。以前から軽口を叩いていたが、正直「ほんとにオリンピックなんて開いていいの、この時期に」と考えるのは私だけではないはず。リスクだらけだ。


 一庶民が考えても詮無い事である。ここは、下々の者らしく面白おかしく、いや「集中しない思考」を前面に出して、くすっと笑えるようなことを思い出してみようと…先月、鈴本演芸場に行ったときに大笑いした落語のマクラをメモする。東京が39℃を記録した日、その暑さをネタにしたのは、権太楼白酒でした。


 「どうにも暑くて、池袋演芸場を出たところにある帽子屋に入って、ストローハットをね、買おうと思ったのよ。2700円ばかりの手頃なのがあったので、それに決めてそのまま被っていこうと思い、値札がついていたから『その値段、切ってよ』ってお願いしたらね、そこの主人が『じゃあ、2000円!で』と言うのよ。千円札を3枚出していたから、驚いて『えっ、2000円?』と言ったらね、『んん、じゃ1000円で!』と言うんだからねえ…、皆さん、あの帽子屋使ってくださいよ」


 「この時期ね、あの皇居の周りなんかを走っている人を見かけますけれど、…あれは、いったい何ですか、あの人たちは何してるんですかね。身体を鍛えているということはないでしょ。この暑さで。あれは、何かの新しい罰ですかね。ブラック企業の〇〇〇あたりが、ヤレーッなんてね」


 自称「隠居見習い」として(笑)、こういう語り口は、思い出してみるだけで価値がある。だんだんと「ダマシダマシ」の効用を感じるようになってきたし、今夏だと何より「凌ぐ」の大切さを強調したい。「凌ぐ」は明鏡国語辞典によると(満足のいかない方法で)と意味付けられるが、その道に光が見えることもある。