すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

どこでその「キ」を作動させるか

2019年03月10日 | 読書
 短いことは価値になる。
 覚えやすい、端的に意味が入りやい。
 ただ、どこで使うか(脳内で作動させるか)がポイントだろう。


Volume.148
 「一龍一蛇」

 荘子が説いた言葉という。
 「時に龍になり、時に蛇になる」…これを「断捨離」のやましたひでこは、俯瞰力の中で語る。
 鳥瞰力という語もあるし、その意味では「鳥の目」「虫の目」と同一と考えていいかもしれない。

 一つの視点に固執することなく、自在な見方を持つこと。

 共生を目指す世の中に在るためには、大きな味方だろう。


Volume.149
 「同感(シンパシイ)」

 アダム・スミスが書いた『道徳情操論』にその言葉があると、経済学者金子勝が紹介している。
 その考え方は、「心の中の『第三の公平な観察者』に対して、自分の行為がコモンセンスに従ったものかどうかを問いかけて行動していく」というものである。

 「小さな政府」の提唱者は、「むき出しの自己利益追求」を進めていたわけではない。
 しかしその流れの中で、社会全体において企業や富裕層たちが公正さや公共性を失わせるような利益追求に走り、格差が拡大していることも事実だろう。

 他者に対して「同感」できるかどうかは、社会のために納得し、多くの人の善になるか、常に問いかける心が必要である。
 単なる感情ではなく、論理と洞察を深めていくためのキーワードと言えよう。