読売新聞の2月1日に
第64回読売文学賞の受賞者が発表されており、
松家仁之著「火山のふもとで」が小説賞に入っておりました。
選評は山崎正和氏。そこから少し引用。
最初はこうはじまります。
「青春についてシニシズムが瀰漫する現代、これにあえて健康なビルドゥンクス・ロマン(成長小説)に挑み、それが可能であることを証した稀有の秀作である。」
うん。私は読んでいないので、
でも、読まないだろうなあ(笑)。
最後はこうでした。
「感傷的な情念過剰の時代に、作者は散文精神をも証明したといえる。」
気になるなあ。
読売新聞2月5日の文化欄には「読売文学賞の人びと」として、
松家仁之(まさし)氏(54歳)のことが書かれておりました。
「長年、書く側ではなく、書き手を支える編集者として過してきた。早大在学中に文学界新人賞に応募し、佳作入選したことこそあるものの、その後は老舗出版社の新潮社で編集ひと筋。海外文学を紹介する『新潮クレスト・ブックス』シリーズや雑誌『考える人』創刊にも携わり、2010年の退社直前には同誌で村上春樹さんのロングインタビューの聞き手も務めた。・・・」
うん。編集者が小説を書く。
というのは、興味深いなあ、
小説家の小説が、それほどつまんなくなっているのじゃないか。
編集者があたためていた小説のイメージとは。
気になります。まあ、結局は
怠惰な私は読まないだろうなあ(笑)。
とりあえず、読む機会があったらと、
備忘録として。
古新聞では、
朝日新聞1月30日の一面左上に
安岡章太郎さん死去の記事。
そのはじまりは
「『第三の新人』の一人として戦後文学に一時代を画し、深い文明批評をもりこんだ長編小説『流離譚』や紀行『アメリカ感情旅行』などで知られる・・・」
社会面の「ののちゃん」となりに
ドナルド・キーンさんの話が掲載されておりました。
「・・・彼の話にはユーモアがありました。幕末から明治初期を舞台に日本の軽業師たちが世界を渡る『世紀末サーカス』は非常に面白く、英訳したいと思っていましたがかなわなかった。・・・」
うん。他の人の話にはユーモアを感じなかったのかもしれない。
そういえば、朝日新聞2月4日文化欄に
菅野昭正氏が追悼文を載せておりました。
「・・そして堅実さとユーモアとが溶けあった作風には、ひときわ余裕が感じられるようになった。」
「・・史料や伝承をよく調べあげ、それを十分に咀嚼しながら歴史の動きを想像する書きかたが、最後まで揺らいでいない。戦後の歴史小説のなかで屈指の作品にあげられる『流離譚』は・・」
菅野氏の追悼文の最後は、
「・・そしてユーモアをまじえた楽しい閑談を、折にふれて私は思い出していた。いまあらためてそんな瞬間を呼びもどしながら、ご冥福を心からお祈りしたい。」
私は『世紀末サーカス』未読。
この機会に。ひらいてみたくなりました。
第64回読売文学賞の受賞者が発表されており、
松家仁之著「火山のふもとで」が小説賞に入っておりました。
選評は山崎正和氏。そこから少し引用。
最初はこうはじまります。
「青春についてシニシズムが瀰漫する現代、これにあえて健康なビルドゥンクス・ロマン(成長小説)に挑み、それが可能であることを証した稀有の秀作である。」
うん。私は読んでいないので、
でも、読まないだろうなあ(笑)。
最後はこうでした。
「感傷的な情念過剰の時代に、作者は散文精神をも証明したといえる。」
気になるなあ。
読売新聞2月5日の文化欄には「読売文学賞の人びと」として、
松家仁之(まさし)氏(54歳)のことが書かれておりました。
「長年、書く側ではなく、書き手を支える編集者として過してきた。早大在学中に文学界新人賞に応募し、佳作入選したことこそあるものの、その後は老舗出版社の新潮社で編集ひと筋。海外文学を紹介する『新潮クレスト・ブックス』シリーズや雑誌『考える人』創刊にも携わり、2010年の退社直前には同誌で村上春樹さんのロングインタビューの聞き手も務めた。・・・」
うん。編集者が小説を書く。
というのは、興味深いなあ、
小説家の小説が、それほどつまんなくなっているのじゃないか。
編集者があたためていた小説のイメージとは。
気になります。まあ、結局は
怠惰な私は読まないだろうなあ(笑)。
とりあえず、読む機会があったらと、
備忘録として。
古新聞では、
朝日新聞1月30日の一面左上に
安岡章太郎さん死去の記事。
そのはじまりは
「『第三の新人』の一人として戦後文学に一時代を画し、深い文明批評をもりこんだ長編小説『流離譚』や紀行『アメリカ感情旅行』などで知られる・・・」
社会面の「ののちゃん」となりに
ドナルド・キーンさんの話が掲載されておりました。
「・・・彼の話にはユーモアがありました。幕末から明治初期を舞台に日本の軽業師たちが世界を渡る『世紀末サーカス』は非常に面白く、英訳したいと思っていましたがかなわなかった。・・・」
うん。他の人の話にはユーモアを感じなかったのかもしれない。
そういえば、朝日新聞2月4日文化欄に
菅野昭正氏が追悼文を載せておりました。
「・・そして堅実さとユーモアとが溶けあった作風には、ひときわ余裕が感じられるようになった。」
「・・史料や伝承をよく調べあげ、それを十分に咀嚼しながら歴史の動きを想像する書きかたが、最後まで揺らいでいない。戦後の歴史小説のなかで屈指の作品にあげられる『流離譚』は・・」
菅野氏の追悼文の最後は、
「・・そしてユーモアをまじえた楽しい閑談を、折にふれて私は思い出していた。いまあらためてそんな瞬間を呼びもどしながら、ご冥福を心からお祈りしたい。」
私は『世紀末サーカス』未読。
この機会に。ひらいてみたくなりました。