和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

何度読み直しても。

2013-02-12 | 短文紹介
2月8日の一面コラム産経抄の文が気になっておりました。
こうはじまります。

「アルジェリア人質事件で犠牲となった日揮の木山聡さん(29)は、よほど自慢の教え子だったのだろう。事件直後、恩師である長岡技術科学大学名誉教授の石崎幸三さん(66)が、手記を小紙に寄せていた。何度読み直しても、胸が熱くなる。・・・」

昨日、産経の古新聞を整理して、さがしていたら、1月26日第2社会面に石崎幸三氏の手記がありました。コラムでの紹介がなければ、私は読まずじまいでした。読めてよかった。

みなさんにも、全文読んでほしいと思うのですが、
すこし引用してみます。

「・・実際、日本は海外で活躍する日本人が必要で、その人たちは高い志で、勇気と正義感を持って働いてくれている。海外は危険と隣り合わせである。私が海外にいたころの日本は貧しく、1ドル360円で国は赤字で苦労していた。当時の在外公館は、邦人の安全確保をしようにもできない状況であったが、今の在外公館は情報集めにしても、邦人の安全確保にしてもできるはずだが、実際には行われていない。」

最後の箇所も引用してみます。

「・・・インターネットでは『日揮は社員の安全を確保できない限り、撤退すべき』という意見があったが、とんでもない。日揮は欧米企業と競争し、日本のためにも競争している。日揮一社で軍隊や警察は持てず、企業には限界がある。欧米企業は国が守っている。邦人の安全確保は国の義務であり、その中で日揮は犠牲者に関する情報の出し方を見ても、よく社員と社員の家族を守っていると思う。木山君の冥福を祈るとともに、虚構の『安心・安全』に温々(ぬくぬく)としていた日本人に代わり『ごめんなさい、すまなかった』。そして『いままで、ありがとう!』と言いたい。・・・残されたわれわれは、日本の虚構の『安心・安全』をもう一度考え直すべきである。」

やっぱり、短い引用はよくないかもしれない。
石崎幸三氏の手記全文を
繰りかえして、読み直させていただきます。
コメント
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