和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

WiLL9月号。

2013-07-29 | 短文紹介
読み甲斐のあるWILL9月号が出ております(笑)。
まず、読んだのが門田隆将氏の「日本を救った男『吉田昌郎』の遺言」。
吉田昌郎氏が亡くなった際に、テレビなどのコメントに
「吉田は津波対策に消極的」だった、という言葉を付け加えていたので
違和感がありました。
門田隆将著「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の500日」(PHP)を読んだ方なら、どなたでも思う見当はずれな、そんな違和感。それを、この雑誌が払拭してくれました。
ことほど左様に、テレビなどのコメントに、もやもや感が残っておりました。
では、この雑誌の門田氏の文からすこし。

「ここで、吉田さんが亡くなってから、『吉田は津波対策に消極的な人物だった』というバッシングが始まっていることに触れておきたい。吉田さんが津波対策に『消極的だった』というのは、まったく事実と異なる。・・・東電の中にあって、最も津波対策に積極的な人物ではなかったかと私は思う。昨年7月に2回、4時間半にわたって、私は吉田さんを取材させてもらった。3回目の取材の直前、7月26日に吉田さんは脳内出血で倒れ、以後の取材はかなわなくなった。3回目の取材で津波対策の詳細を聞く予定だった私は、それが果せず残念だった。大まかな話は、2回の取材の中ですでに聞いていた。」

以下は、雑誌を読んでください(笑)。

安愚楽牧場についても、この雑誌で学習させていただけました。

蒟蒻問答のなかで、
参院選に触れております。
海江田氏に安愚楽牧場の件で
「そのことを記者が糺(ただ)すと、
『何も、いまそれを持ち出すことはないじゃないですか』とキレていました。いまじゃなかったらいつだよ(笑)。・・・・」

経済評論家上念司氏の「シャドーバイキングの真相 支那経済は『牛のいない安愚楽牧場』」という文の、読みでがあります。
そこに
「支那の地方政府としては、当座利払いを維持している間に再び8%以上の成長を取り戻せば、すべてが解決するという甘い見通しを持っているのだろう。
しかし、そうしている間に被害は拡大する。
安愚楽牧場の被害者の多くが、破綻直前に勧誘された会員であったのと全く同じだ。」(p264)


そうなんだよね。
「被害者の多くが、破綻直前に勧誘された会員」。
もうちょっと早く知っていれば、
というのが、情報の恐ろしさ。

久保紘之「・・あんなのを党首に担ぎ出して参院選を戦った一事を見ても、民主党というのは正常な神経の持ち主たちの集団じゃない。」(p102)

では、その安愚楽牧場の事件がどんなものだったのか?
上念司氏の文によると

「既報のとおり、一昨年に破綻した安愚楽牧場の旧経営陣が、特定商品預託法違反で逮捕された。出資者は約7万3千人、被害額約4200億円という、まさに戦後最大の投資詐欺事件である。そのことは、過去に発生した巨額詐欺事件と比較してみればよく分かる。1985年 豊田商事  2000億円
2000年 法の華三法行 950億円
2007年 近未来通信  400億円
 安愚楽牧場の広告塔だった元カリスマ経済評論家・海江田万里氏(現民主党代表)は、被害者から合計6億1000万円の損害賠償訴訟を起こされている。それもそのはず、海江田氏は自身の著作で何度も安愚楽牧場を取り上げては、次のように煽っていた。
『13.3%の高利回り』『年間50万円までの分配金については非課税』『所有の牛に万一のことがあっても、代わりの牛が提供され、最初の契約どおりの利息が支払われることになっている』『元本確実で、しかも年(利回り)13・3%と考えれば、他の金融商品は真っ青!』『オーナーになってはいかが』・・・和牛オーナー商法が破綻した原因は、母牛が一年で一頭の子牛を産むことを想定した高すぎる利回り設定である。実際には、和牛の受胎率は0.6%であり、仮に順調に子牛が生まれたとしてもそのペースは2年に一頭がいいところだったのだ。」(p262~263)

パラパラ読み始めても、
ついつい答がころがっていそうで、
読ませるWILL9月号なのでした。
コメント
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