私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

配達人~終末の救世主~第6話

2023-05-30 21:21:05 | 配達人~終末の救世主~  韓国ドラマ

前回、「5-8でなく、本来なら父親がリュ・ソクの暴走を止めるべき」と書いてしまったが、父親である会長は息子が間違った選民意識を持ち、既得権を手放さないようにあれこれと画策していることをキチンと把握していたのだ。会長はサウォル達が慕っている老人と一緒に地下の帝国であるコア部分を作り、それを足掛かりに財閥を大きくしていったものの、間違った方向に行っていることに気づき、チョンミョングループ発案の移住案でなく、政府発案の移住案に賛同しようとしていたのだ。

残念な事に自分の病気だけの為に人体実験を行い、財閥の既得権を手放さない為に空気汚染を自ら作り出し、難民たちに「いい条件で移住が出来ると」と怪しい予防接種を進め、難民たちの選別を進めようとする息子のリュ・ソクにはそんな父親の気持ちは一つも通じず。

クーデターを起こし、企業として君臨するだけでなく国のトップとして君臨しようとする野望を捨てないリュ・ソク。当然一人ではクーデターは出来ないので、彼と一緒に美味しい思いをしようとする輩もおり、父亡き後、サウォルの血を自らの身体の中に輸血することで、クーデターを成功裏に収めようとするリュ・ソクだが、脇が甘い。

地下帝国であるコアについてもっと勉強しておくべきだったのだ。

自分の健康と権力の事しか頭にないリュ・ソクと5-8を中心とするメンバーとでは実現したい夢のレベルがまったく違う。

一口に悪役と言っても色々あるが、非常に分かりやすく無駄に格好をつける悪役としてまぁ、最後に改心したり命乞いをすることなく、自分勝手なまま去って行く事になるリュ・ソク・・・・

キム・ウビン演じる5-8が主役のこのドラマ、6話完結のドラマ故、なんとなくあっさりとした展開だった。美術などのビジュアルは凝った作りだったと思うだけにちょっとだけ残念さが残る。

 


配達人~終末の救世主~第5話

2023-05-29 21:14:26 | 配達人~終末の救世主~  韓国ドラマ

決勝戦に勝ったサウォルだが、パブリックビューイングで爆破テロが起きた事で何人もの難民が犠牲になったのだ。そして、その出来事は5-8の過去の苦い記憶を思い出させる。チョンミョングループが権力を維持するために同じような事が何年も前から行われていたのだ。

サウォルは生中継中に頭の傷口から見える鋼の頭蓋骨のせいで、突然変異体であることが周知の事実となるものの、友人たちからの問いかけに「よく分からない」と答え、友人たちもそれをあっさり受け入れるのだ。難民故日々苦しい生活にさらされている彼ら。多分見たものをそのまま受け入れる事で毎日を過ごしてきたのだろう。それゆえ、サウォルも「夢に見たドライバーになった」とシンプルに喜んでいるのだが、それを覚醒させるのは5-8の役目。

移住計画はリュ・ソクの計画でなく、大統領が作成した公平な計画で進められる事が決まったものの、リュ・ソクが黙っている訳がない。大体、「完璧な突然変異体が見つかった」とサウォルの遺伝子を使える事を部下である常務と小躍り気味に喜び、今までの人体実験の失敗が帳消しとなり、自身の病気の治療にも道筋がつくと、どこまでも自分の事しか考えていないのだ。

チョンミョングループのない世界を目指す5-8は、リュ・ソクが頭にチップを埋め込む事で自分の思い通りに部下を動かしている事を知り、街中を走る空気清浄車が逆に空気を汚染させる役割を担っている事を突き止め、更にリュ・ソクの右腕である常務を脅しなんとかリュ・ソクの息の根を止めようとするのだ。

*****

父親である会長も当然リュ・ソクの魂胆を分かっているのだが、暴走する息子は止められず。本来なら5-8が身を挺して行おうとしていることは、父親である彼がすべき事なのだが、親子間でちまちまと権力闘争をしているとは・・・


配達人~終末の救世主~第4話

2023-05-27 20:06:17 | 配達人~終末の救世主~  韓国ドラマ

チョンミョン宅配がドライバーを選抜大会にエントリーするサウォル。難民故、名前でなく番号でのエントリーなのだが、彼はそんな事を一つも気にしていない様子。とにかく夢のドライバーになれるきっかけなのだ。そんな中でも人の良さを発揮し、競争相手を助けて一緒にゴールするという暴挙に出るサウォル。荷物が壊れているのでと順位を下げられるも、そこは怪我をしたドライバーが棄権となるというドラマ的偶然がキチンと用意されており、最終決戦に挑戦することになるサウォル。

ドライバーイベントをチョンミョングループ主催の一大イベントとして成功させたい後継者のリュ・ソク。大統領にも「大したイベントでない」と辛口批評されても会場の真ん中に陣取っているのにはもちろん理由があるのだ。

難民出身のサウォルが決勝戦に残った事で盛り上がる難民たちの為に、イベントを生配信し、砂漠の中にパブリックビューイングまで作り、見に来た人にはお土産まで持たせるという大盤振る舞い。「タダほど高い物はない」ということを疑わなくてはいけないのに、普段とは違うお祭り雰囲気が難民たちの危機管理意識を麻痺させてしまっているのだ。

皆が軍人相手にリングに上がるサウォルを見つめる中、砂埃舞い上がるパブリックビューイングに忍び込むのは自爆テロを企む面々。密かにリュ・ソクのたくらみは進んでいるのだ。

憧れの5-8に近づく第一歩を踏み出したサウォルの頭の傷を見て顔色を変えるリュ・ソク・・・・サウォルが突然変異で不死身とも思える肉体を持っている事とリュ・ソクの計画である大移民計画とどんな関係があるのか。

******

「全員が酸素マスクを使えば、酸素は十分に供給可能」という中でも、酸素マスクの要らないスペシャルな空間維持にこだわるリュ・ソクの選民思想。立派な創設者の元で押さえつけられて間違った方向に進む2代目の典型的な姿か・・・

 

 


配達人~終末の救世主~第3話

2023-05-21 19:42:01 | 配達人~終末の救世主~  韓国ドラマ

サウォルが5-8に憧れを抱いていたのは、難民である自分を助けてくれた過去があったからなのだが、憧れだけでは5-8には近づけない。難民故生きる術がほとんどない彼にとって宅配ドライバーになるのは唯一の夢。荒廃した世界故職業選択の自由などあるわけもないのだが、選べる職業が一つだけというのが何とも切ない。

そんな中、全ての経済的な営みを牛耳っているチョンミョングループのチョンミョン宅配がドライバーを選抜大会を開催する事になり、それにサウォルもエントリー。全面的に5-8がサポート出来るわけもなく、スポ根なみの練習が待っているのだが、とても宅配ドライバー選抜テストに向けての練習とは思えない肉体訓練。大体1名のドライバーを選ぶのに信じられない位の大がかりなイベントだ。グループ面接的なグルーブ格闘技に勝ち抜き、次は模擬ドライバーテストならぬサバイバルドライバーテストで生き残る必要があるのだ。言葉としての生き残りでなく、本当の生き残りなのが恐ろしい。大がかりにすることで、チョンミョングループの偉大さを印象付ける必要でもあるんだろう。

*****

5-8はリュ・ソクが中心になって進めている大移住計画を阻止すべく、なんとか工事の進捗状況を遅らせようとするもののチョンミョングループの警備も厳しくなかなか事は進まない。頭の中にチップを埋め込まれた5-7の最後の言葉「人体実験」がリュ・ソクが考えている恐ろしい計画の一環でもあるようなのだが、なんと彼の大規模移住計画に難を示しているは自らのグループのトップを譲ろうとしない父親だ。息子の技量を見極めての賢明な判断なのだが、息子のリュ・ソクは当然そんな親心に気づいている訳もない。

******

エピソードは6話故、もう折り返し地点に来てしまった・・


配達人~終末の救世主~第2話

2023-05-14 19:35:30 | 配達人~終末の救世主~  韓国ドラマ

匿ってくれていたソラとサラの姉妹の家に突然やって来た男たちがサラを殺害しに来た事に驚くも、結局自分も男達に銃で撃たれるサウォル。配達地域のトラブルは5-8の耳にも入り駆けつけるも、犯人たちの証拠は不思議な入れ墨のみ。サウォルを助ける5-8だが、彼も頭を銃で撃たれたはずなのに、弾ははじかれ、更には傷の回復も早く、こっそりと5-8の元を立ち去るのだ。

身内の捜査を行う事に問題ありのはずなのだが、非公式に5-8に話を聞くソラの様子からも何かを感じ取った様子の5-8。

チョンミョングループは、人口増加に対応するべく居住地区の拡大を行っているのだが、それと同時に発生しているのは一般人の連れ去りと、難民へのリクルート。難民リクルートは工事要員の増員の為と説明がつくものの、一般人の連れ去りはなんとも不可解。それらの怪しげなミッションを指示しているのはチョンミョングループのリュ・ソクだ。エピソードは6話という短いドラマ故、そのあたりは非常にスピーディ。

自分のミッションの為に、地区内を自由に動き回れる宅配ドライバーを使い、一般人を連れ去っている事が判る。そんなリュ・ソクは自分の配下に置いている者達にICチップのような物を装着させて命令に従わせている事が判る。ミッション遂行の為には倫理観など関係ないのだ。

連れ去られているのはサラやサウォルのような若者たち。5-8は弾が頭に当たっても傷を受けなかったサウォルの身体に秘密があると勘づくのだが、これもリュ・ソクが企んでいる事と関連があることは一目瞭然だ。

リュ・ソクが非常に強引にそして早急に事を運ぼうとしているのは、なんと自らの健康不安。彼を認めない父親は当然そんな事は知らず、強いオーナー色を消そうともせず、息子の行動も認めようとはせず。強い父親と自らの存在感を示したい息子の軋轢が、暗い街の未来を更に暗くしていることが分かってくる・・・・

****

暗い場面が多く、ややもすると誰が誰だか区別がつかない場面もあり。陽射しも感じられない場面が続くのだが、そんな太陽にも何か秘密がある様子・・・


配達人~終末の救世主~ 第1話

2023-05-13 21:12:38 | 配達人~終末の救世主~  韓国ドラマ

彗星の衝突により40年前砂漠化し、1%しか生き残らなかったソウルが舞台。

せっかく生存者1%の中に入っても厳しい生き延びる為にあっという間に格差社会が出来上がる。コア層、特別層、一般層そしてそれにも入れない難民。砂漠化しただけでなく、酸素マスクがなければ外に出ることもかなわない大気汚染により、酸素を供給できる力のある財閥が力を持ち、物流から建設まで経済活動を制圧しているのだ。財閥故、グループの系列会社内で全部簡潔というのがいかにも韓国らしい。これが別の国だったら、企業同士のつばぜり合いがありそうだが、韓国はこういう時、財閥に全部集約されるのだろう。持てる財閥VS何も持たない者という構図があっという間に出来上る。

チョンミョングループが建設したドーム(場所が光化門というのがいかにもだ)は安全地域で青空まで見えるも、一般の人々が住む場所は砂嵐が吹き荒れ、瑞々しい感じは一つもなし。それでもシェルター式の家に住み、財閥系列のチョンミョン宅配の酸素宅配を受けれる住民はいいが、バーコード式の住民登録も出来ない難民たちは宅配ドライバーを襲って酸素や食べ物を手に入れる位しか生きる術がない。

水や食料を狙う輩と対峙しつつ住民に安全に配達する任務を追う宅配ドライバーは、若者の憧れの職業。そんなキム・ウビンが演じる宅配ドライバー@5-8は人々が生きる為の命綱を配達しているだけでなく、夜は難民が住む地域を周り、人々に酸素や水を届ける。スーパーヒーローを絵にかいたような役柄だ。一般市民に匿われて手首にバーコードを持たないサウォルも5-8に憧れているものの、自分を匿っていた家が何者かに襲撃される。

*****

財閥の後継者であるスンホン演じるリュ・ソクは、その持てる権力を使って荒廃したソウルの中に更に新しい地域を開発しようとしているようだが、偉大な会長である父親はそんな息子を信用はしていない様子。更にそこには財閥と政界のパワーゲームも関わっているのだ。

*****

砂嵐が舞うソウルは昼間でも暗く、難民たちが暮らす地域も同様だ。私にとっては埃っぽい場面や略奪シーンはなんだか西部劇を連想させる。キム・ウビン演じる5-8が心優しいガンマンでスンホン演じるリュ・ソクや大統領ら権力を持っている者たちが悪徳保安官たちに思えてくる。