私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

父親たちの星条旗

2006-10-31 22:55:35 | 映画鑑賞
ある一瞬を切り取った写真のために、それまでの状況が一変する三人の若者。
それを利用しようとする国家の前に、三人の若者はなす術もない。

戦争を題材にした映画は、上映される状況によって反戦映画にもなれば、戦意高揚映画にもなると思っていた。
(それがとても上手く描かれていればなおさらその確率が高くなると思っていた。)
しかしこの映画を観て、そんなことは無い事に気づく。
どんな状況であっても、この映画を観れば、個人にとっては戦争は何も生み出さないことに気づくだろう。
更に、戦争を国家単位で見たり、百年、千年の単位で考えることと、個人で考えることの間にある埋めようも無い関係に驚くと思う。

そしてそれに気づいても、何も出来ない自分の無力さにまた驚くことになる。


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主演のライアン・フィリップが離婚したことをニュースで知る。
どうでもいいことかも知れないが・・・きっとこの後、この映画のことと、彼の離婚の事をセットで思い出すことになるだろう。

アカデミー賞女優のウィザースプーン、7年の結婚生活にピリオド(ロイター) - goo ニュース

停電の夜に。。。いや大停電の夜に

2006-10-30 21:03:58 | なんということはない日常
緊急事態発生だ。
会社から戻り部屋の電気をつけようとしたのだが、電気がつかない。
電球が切れたのか、と思い色々やってみたのだがどうもよく分からず。
結局明日、明るいところで両親に様子を見てもらうことにしたのだが、
部屋は真っ暗だ。
PCのディスプレイの光りとテレビの光りだけで寝るまで過ごすことになりそうだ。
(夜中のトイレは、携帯画面のバックライトが活躍しそうだ。)

休みの日の夜だったら、ノンビリ暗闇を楽しむ余裕もあるのだろうが、平日の夜にそんな余力はない。早く風呂に入って寝なくては・・・と思うだけだ。勿論「停電したら何か起こるだろうか?」などとロマンティックなことを考える余裕もない。
非常に残念だ。

無敵の落下傘要員 14話

2006-10-30 20:54:39 | 韓国ドラマ ま行
「こんな沢山のお金見たこともない。」準備したお金にびっくりする二人。
オノから「何もチェ・ガンと組まなくても・・・」と言われるエリスだが、エリスはとにかく取引を成功させたいのだ。
お金はLKの金専務に渡るが、間抜けな金専務はチェ・ガンの友人にお金を取られ、更にそのお金は再び情報局のもとに渡ってしまうことになる。しかし友人からは「なにが国家と民族のためだ!」と情報局の仕事は手伝わないと言われ、ジュヨンとも「知っていることを教えろ!」「知らないから教えられない」と喧嘩別れ。結局チェ・ガン一人で続けることになるのだ。
(最初からこんな計画だったのかどうか、計画の細かい話になると私のいい加減な韓国語では???の数がどんどん増えるばかり)

弟はエリスのことをことごとく誤解。とうとう家につれて帰り母親の手料理を食べさせている。
エリスはパスワードが知りたくて弟に付き合うが「パスワードは定期的に(、三カ月おきぐらいに変えるといいですね。僕も今日全部変えました。」こ結局の間手に入れたパスワードは全然意味がなかったのだ。そんなことのために、デートで牛乳を頼むような人と付き合わなくてはいけないのだから、まぁそれはそれで大変だ。

チェ・ガンはエリスのペンダントから盗聴しようと、エリス宅そばのラブ・ホテルに待機。
そんな頃ジュヨンは ウンヒョクに「やっぱりこの仕事にあわないようです。」と仕事をやめる相談をしているようだ。(このあたりも恐らく多分が続く・・・)
「それはチェ・ガンのせいか?それともオレのせいか?」「いいえ 自分のせいです。」「諦めるのか?」「分かりません。」「君の気持ちはわかった。一度考えてみる・・・」
さすがウンヒョク。ジュヨンが何を言ってもあせらず大人の対応だ。

そして何か掴んだチェ・ガンは男性と接触。
これが最初鬘を被った局長だと思ったのだが、どうやらドラマの最初の頃にあった政治家らしい。(初めて会った時から特別な感じがしたとか言っているから、多分おばあちゃんを助けた頃にあった人だと勝手に推測。こんな人出演していたかどうかも覚えていないし、悪巧み中の韓国語は語彙も難しいので、さっぱり分からないのだ。)
本当に一緒に仕事が出来るかどうか小さいテストをしてみるからなどと、悪い仕事を一緒に出来るかどうか確認したいらしい。

そんなことの後で、ジュヨンが潜入捜査をするハバナに爆弾が仕掛けられていることが判明。
勿論チェ・ガンとウンヒョクが救出に向かうのだ。!(爆弾を仕掛けたのはあのオノと思われる。)

やっと14話が終了。あとは2回を残すのみだ。


家族の誕生

2006-10-29 16:00:50 | 映画鑑賞
韓国の春川。
ムン・ソリ演じる女性のもとに、オム・テウン演じる弟が、5年間音信不通だったにも関わらず、伯母さんのような嫁を連れて戻ってくる。
周囲には「除隊してからちょっと音信不通で・・・」と言葉を濁しているが、本当は除隊後、刑務所にも入っていたらしいのだ。
姉に甘えるだけ甘え、そして年上の妻と、年上の妻とも血の繋がらない小さい娘を残し「ちょっと行って来る・・・・」と二度と帰ってこないのだ。

またある日の春川。
コン・ヒョジン演じる日本語ガイドは恋人(リュウ・スンボム)の事が信じられず、母親が営む米軍相手の仕事も許せず、母親が不倫の末生んだ弟の存在も許せず、彼と別れ日本語ガイドとして仕事をする道を選ぶ。
けれど母親は幼い弟を残して死んでしまった。
身軽でなくなった彼女は日本語ガイドの仕事も出来ない。

そしてまたある日の電車の中。
「あなたいい人そうだから・・・」と若い男性に笑顔を向ける若い女性。
ポン・テギュ演じる若い男性は「軽い行動」の目立つ彼女の事がどうしても許せない。

ムン・ソリとオム・テウンが主演の映画だと思っていたので、オムニバスだと分かった時にはちょっと驚いたのだが、その後3つの物語が繋がるような構成になっていたことにはもっと驚く。
見た目には時間経過を感じさせないような作りだったので、1話目と2話目が80年代の話で3話目がそれから約20年近く経った時代の話だとは簡単には気づかなかったのだ。
血の繋がりだけでなく、縁を感じながら20年を過ごす6人の物語。
血の繋がりを重視する韓国映画では、このような話は珍しいらしいが、日本やハリウッドでは、決して珍しい題材ではないだろう。
しかし、題材だけに頼ることなく、3つの話を続けていく方法は面白かった。
オム・テウン演じる弟は、去ってはいくけれど、新しい家族を残してゆき、そしてコン・ヒョジン演じる日本語ガイドは恋人を追い出すけれど、新しい家族を受け入れていくのだ。
誰かを捨てても、誰かに捨てられても、また自分のもとには誰かがやってきて、そして自分も誰かに必要とされていくのだ。

*****
上映後、監督とのティーチ・インあり。
ティーチ・インは質問者の意見から「そういう見方もあったのか」とはっとさせられることも多いし、監督の意図するところも聞けて非常に楽しい。
(勿論はずれなこともあり、「さっき観たでしょ!そんな質問するな!」と悪態をつきたくなる場合も多し。)
この映画上映後のティーチ・インは非常に充実していて楽しかった。
監督からは「常に誰かを探している映画。血の繋がりの無い人が家族として生きていくのに必要なのは、憐みと時間」という製作意図とも思われる話もあったし、ヒントになったのはラジオの投稿だったという話も面白かった。
(兄と兄嫁、そして兄の妹の三人で暮らしていたが、兄が交通事故で死んだ後も、妹も兄嫁は一緒に暮らし、今はともに80の大台に乗ったのだという。二人は家族と呼んでもいいと思うのだが、血の繋がらない二人が家族になるために必要だったものは・・・この話が最初の常に誰かを探している映画に繋がっていくのだ。)

何故舞台に春川を選んだのかという質問には、この映画は時間経過が大事だが、それを強調したくなかった。春川は20年前と殆ど雰囲気が変わらないし、ソウルに住んでいる人は春川に対して何かロマンティックな、何かあるんではないかという気持ちを抱いているので、この場所を選んだとの答えだった。

観客達は「なるほど」と頷いていたのだが、監督は「どうしてみただけで春川と分かったのですか?」と非常に不思議がり、(質問した人は、ハングルの分かる人だと思われる。一度画面でハングルの住所が写る箇所があったのだ)「春川はヨン様のドラマで有名になったからでしょうか?」とちょっと勘違いするような場面もあり。
ヨン様ネタも入れないと不味いと思ったのか「あの場所も冬のソナタのロケ地のそばです」などと何度か話していたが、残念ながら観客からは特に感嘆の声も上がらず。

コン・ヒョジンの職業を日本語ガイドに設定したことについては「80年代日本は一番近くて、でも一番遠い国だった。韓国もそしてアメリカも嫌いになっていた彼女にとって、一番手っ取り早く、しかも遠いと思える国が日本だったのだ。」という説明も説得力があったし、オム・テウンとコ・ドゥシム演じる20歳も年の離れたカップのキャスティングについての話も聞けて面白かった。
監督のクム・テヨンがコ・ドゥシムのことを「コ・ドゥシム先生」と呼んでいたのも面白かった。
それまでヤクザや社長など、強いといわれる男を演じていたオム・テウンも「こんな役は初めて・・」とこのいい加減な弟役を楽しんで演じていたらしい


イザベラ

2006-10-28 22:06:27 | 香港(香港映画&中華明星)
東京国際映画祭でチャップマン・トゥ主演のイザベラを見る。亜細亜圏で一番最初に植民地となり、一番最後に返還されたマカオが舞台の映画だったのだが、ポルトガルの香がする音楽と映画全体を彩る緑の色が印象的な映画だった。山手線の緑に亜熱帯の感じをプラスしたような緑は、日本人の色のテリトリーにはない色だと思う。ビール瓶を割りながら、娘とコミュニケーションを取る父。チャップマン・トゥ演じる刑事の、償いの気持ちと相手への思いやりの示し方が印象的だった。

追記
友人は「導入部がちょっと長くて・・・」と言っていた。
確かに私も、「この映画一体どこへ行きたいんだろう?」と当初同じことを思っていたのだが、後半が面白かったので、そんなことはすっかり忘れてしまっていたのだった。


無敵の落下傘要員 13話

2006-10-27 23:43:01 | 韓国ドラマ ま行
「他の人ならまだしも、チーム長がこんな風に誤解するなんて、失望しました。」暗闇の中、秋らしく一面ススキ野原で話し合うチェ・ガンとウンヒョク。
「あのチョン・ユニ(エリスのことだ)がスパイなのは知っていますよね?僕も色々調べているから。僕の事を一度信じてください・・・・云々」と一生懸命話すチェ・ガンに「まぁお前達も頑張れ」となんだか格好をつけて、その場を立ち去るウンヒョク。
「韓国にもあんな人がいるんだ~」と格好いいウンヒョクに憧れる友達を尻目に、居眠りのチェ・ガン。(さすが大物だ・・)

「チーム長と会ったことが気にならないのか?」などとジュヨンの事をからかうチェ・ガンだが、ジュヨンは事件に巻き込まれたチェ・ガンの弟の調査を買って出たりしている。結構二人の仲は順調なのだ。
(この場面が芸能ニュースで話題のエリックの下着姿の場面だと思われる。変態!という台詞が何度も出てくるが、まぁそんなに凄い場面かはどうかは?)

そんなジュヨンを食事に誘うウンヒョク。チェ・ガンの事を尋ねられて動揺するジュヨンに「頼みがあって呼んだんだ・・・俺のためにチェ・ガンを手伝え」
(多分そういう風に頼んだんだと思う。もしかして全然別のことを言っているのか?普通の会話ならいいが、こういう風に込み入った話になると途端に自信がなくなっている。分かるのはウンヒョクを演じるシン・ソンウの横顔が、ずっとアップになっていたことくらいだ。要するに格好つけているんだな~と思う・・・)

エリスとオノは資金源と思われる頭取がはめられたりしたので、資金繰りに困り「あの方に相談すれば」などと相談しているが、あの方って誰だ?教会で密会していた謎の男があの方なのか?
(このオノがいつエリスを裏切るかも気になる。絶対裏切るはずだ。千円くらい賭けてもいい・・・)
そしてはめられていることも知らないチェ・ガンの弟は「ユニさんと結婚しようと思っている」などと兄に向かって報告。
一体いつそんな付き合いになったのか知らないが、両親がチェ・ガンの行動を把握しようと用意した盗聴器入りのジュヨン用のペンダントを、「僕と会う時は必ずつけていて」とちゃっかりエリスにプレゼント。

(困惑するエリスのことなど知っちゃいないマイペースな弟だ)

残すところあと三回。いよいよエリスとチェ・ガンの直接対決だ。


四大天王

2006-10-27 20:23:45 | なんということはない日常
東京国際映画祭でダニエル・ウーファンの友人と一緒に、彼が監督.製作・脚本・出演している四大天王を鑑賞。いい仕事しているなーとちょっと羨ましくなる。感想を語り合いながら勿論ビールを美味しく飲む。

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この映画はダニエル・ウーやテレンス・インがAliveというグループを作り、どのように売り出し、そして人気を得ようとするのかをドキュメンタリータッチで描いた映画だ。
映画を作るためのダミーのガイズグループ@Alive。
(Tシャツを着た30代の男性4人がステップもおぼつかない様子で踊る様はボーイズグループとはとても呼べない。)
MTVを作るために、やりたくない仕事も引き受け、イメージ作りのためには、汚いと思われる可能性のあることにも手を染める。どこまでが本当でどこまでが作り物か分からないやり方は、アイデアを持ってやった者勝ちの感もあるし、アイデアが総てのようなところもあるので、次も同じような手法でということは考えられない。更に香港芸能界の内情を知っていなければ、楽しめず、なんの意味もない映画かも知れない。
香港芸能界の内情を知らずとも、映画として観るべき価値があるものなのか、それとも香港芸能界へ愛を持ちつつ、苦言を呈する映画だからそんなことは関係ないのか。内輪ネタに笑ってしまう私は、その辺りの判断基準がちょっとよく分からない。
少なくとも私は楽しく観る。

勿論Rain やっぱりピ

2006-10-26 23:48:39 | 韓国ドラマ・映画
知人から「チケットがある」と声をかけてもらい、ASIAN NEXT PAX MUSICA 2006へ行く。
アジアの次世代スター夢の競演とのサブタイトルのついた公演で韓国、台湾、香港と7組の歌を楽しむことが出来た。

アジアの競演といっても、韓国芸能の部屋にちょっとお邪魔した香港と台湾の若者二人と言った雰囲気。二人のカジュアルな感じは、韓国芸能界とはかなり違う雰囲気だった。

*****
Fly to the Sky 聞き応えあり。上手い。でもやや重い。
  
チャン・ジョン・ウ 
かなりな緊張にちょっと同情。

イ・ワン 
多分好青年。(一昨日は大学でテストを受けていたという・・・)

ショーン・ユー 
香港からやってきたロック若様。3曲熱唱。

ディラン・クォ 
鼻筋の通った台湾の青年。左手を左右に振り、笑みを浮かべて3曲披露。

スター
紅一点。黒のベルトと短いスカートが70年代アイドルを連想させるも、歌は上手い。

Rain(ピ そして本名チョン・ジフン)
名前の通り、上から降ってくるかとおもいきや、舞台中央より飛び出しての登場。
勿論飛び出してこなくても最初から独壇場なのは決まっているのだ。
例え眼をつぶって見ていたとしても、彼がどこで上着を脱いだかははっきり分かっただろう。その位黄色い声援が飛ぶ。

時間配分にやや難あり。観客の満足度向上のためには、Rainの時間を6分強(2曲分)程増やす必要があったと思われる。

IT`S RAINING
ピ(RAIN)
キングレコード

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憲法九条を世界遺産に

2006-10-25 22:24:14 | たまに読んだ本
備忘録として書いているブログではあるが、人の目に触れるということでそれなりの緊張感もあるし、これでは・・・と思ってボツにしたりすることもある。
今日のはそんな風にして2週間ほど前に書いたのだが、そのままにしていたもの。
なんとなく微妙な問題だし、どんな風に書いても上手く自分の考え方をまとめられそうにもなかったのだ。ただ今日はなにも書くことが思いつかないし、せっかく書いたものだからとアップすることにする。

バランスをきするためにも、今度は首相の書いた本も読んでみなければと思う。
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立ち寄った書店でベストセラーの棚にあったので、何の気なしに手に取った本。
読み終わったところで、この本のきっかけになった番組と思われる「太田光の私が総理大臣になったら・・・秘書田中。」のスペシャル版を見る。丁度この憲法9条が取り上げられていた。

非常に熱いトークが繰り広げられていたので、びっくりする。盛り上がる題材だとは思っていたが、正直あそこまでお互いの意見がかみ合わないとは思っていなかったのだ。多分どこまでもかみ合わないものは残るのだと思う。ただバラエティであってもでこんな風に取り上げられることはいいことだと思う。テレビで取り上げられているうちはたとえ人の手が入ったとしても、(編集意図が何かあるにしても)少しの確率でも言いたいことが言える余地が残っているということだ。
一番怖いのはどちらの意見に対しても「違うのでは?」という疑問を挟む余地がなくなることだと思う。

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太田光と同世代の私には、色々な意味で興味深い本だった。
本を読みながら自分が小学校六年生の時に受けた授業の事を思い出した。
社会の時間に特別な時間を作って授業を受けたはずだ。勿論子ども心に「喧嘩をしない」と宣言したら喧嘩を売られることはないのか?とも思ったが、「憲法九条は世界に一つしかない平和憲法です。」と熱く語る女性教師を目の前にしてそんな意見など言えるはずもなかった。(テストにも憲法九条は素晴らしいと書かないといい点がもらえないし・・・などと現実的なことも思ったと思う。)それに理想を持つということも立派なことなのだろうな~と思ったことも確かだった。
今は学校でこの憲法についてどんな授業をしているのだろうか。そんな事が気になった。

憲法九条を世界遺産に

集英社

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目上の人にご苦労さまでしたは正しくない

2006-10-24 21:19:52 | なんということはない日常
文化審議会がまとめた「正しい敬語」の指針案の中で、「目上の人にご苦労さまというのは不適切とされたという新聞記事を読む。
6年程前に勤務していた会社は、社内挨拶が「ご苦労さまです」という一言で統一されていた。
年下の人には勿論、専務だの常務だのに向かっても、声を張り上げて「ご苦労さまです」という必要があった。
もし余所見でもして「ご苦労さまです」というタイミングを逃してしまったら、それは後で別室に呼ばれ怒られたり、また皆の前で叱責されるなどという酷い目にあったりする恐ろしい習慣だった。
「目上にご苦労というのは変なのでは」と異論を唱える人もたまにいたようだが、勿論そんな意見などはもみ消され「ご苦労さまです」が社内で飛び交っていた。

転職した私にとっては、目上の人に「ご苦労さまです」などということは口が裂けてもいえなかった。一度叱責された後は、お疲れと心の中で唱えてから「・・・さまでした」と小さい声で言っていた。
自分の中で何かが邪魔してどうしても「ご苦労」という言葉が出てこなかったのだ。
他にもどうしても馴染めない社風があり、その会社に勤務したのは僅かな期間だったのだが、その後風の噂で「ご苦労さまでした」を辞めたらしいというのを聞いた。
新人が大きな取引先の偉い人に、「ご苦労様です。」と言って怒らせて大変だったことがきっかけになったのだという。

言葉は生き物だし、時代とともに移り変わるものなのだろうが、やっぱりどうしても譲れないことはある。

このニュースを読んで6年ぶりにちょっとすっきりする。


アイルランド 第10話

2006-10-24 20:56:03 | 韓国字幕つきドラマ感想
グクの仕事場に朝食を持って行き、シヨンが彼の部屋に泊まったことを知っても「ごめんなさい」というジュンア。
「お前がごめんなさいって謝ることじゃない」という夫グクの言葉にも「嫉妬もしているけれど、でもごめんなさい。」涙するジュンア。
このドラマ、本当にこんな風に会話がかみ合っていると思えない場面が淡々と続いていくのだ。

こんなことがあってジュンアが家を飛び出すのかと思ったのだが、家を飛び出したのは、シヨンの家を出ようとタイミングを見計らっていたジェボクの方。
「お前はオレを無視はしたけど、オレに嘘はつかなかったよな。オレはお前に一杯嘘をついたよ。」
映画女優への欲が出て、なんとなくジェボクの事を恥かしく思っていたシヨンの気持ちに後押しされ、家を出るきっかけを掴むジェボクに「これから道で会っても、無視するかもしれないから覚悟して」こんな別れの言葉を告げるシヨン。

洒落た別れの言葉なのか、先に自分から心が離れてしまったジェボクへのあてつけの言葉なのか、これもなかなか普通は口にしない言葉だと思う。

そして不思議ちゃんジュンアはいつの間にか妊娠。そしてシヨンは、やはり監督のホテルの部屋を一人訪れるている。

不思議ちゃんジュンアの気持ちは非常に分かりにくいが、シヨンの行動はとても分かりやすいと思う。生きていくためにただただ一生懸命なのである。そのへんに一生懸命な行動を目の当たりにすると、「そんなことをするな」など、えらそうな意見など簡単にいえるはずもなし。


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このドラマ、本当に普段は口にすることのない気持ちを語る、台詞の多いドラマである。
薄っすらと心の中で思いながらも、また相手も薄っすらとそんな感情を感じてはいても、普段は口することの無い言葉を、このドラマはそのまま台詞にしてしまっているのだ。だから会話もかみ合わない時が多いのだ。それはそうだ。心の中の気持ちに一々回答などないことの方が多いのだから・・・・

今回はシヨンの母親が彼女に言った台詞が心に残る。
「ジェボクはお前の人生を愛してくれていた。だから私はジェボクが好きになったのよ。」

トリスタンとイゾルデ

2006-10-23 21:24:06 | 映画鑑賞
瀕死の重傷を負っていたイングランドの騎士トリスタンを助けるアイルランド王の娘イゾルデ。

敵同士の恋、更に娘を政略結婚させ勢力を伸ばそうというアイルランド王の思惑により、絶対に結ばれることのないものとなっていく二人の恋。

「ロミオとジュリエットの原典になった史上最も美しい悲恋物語」
こんなキャッチフレーズがついているが、悲恋というより美しい物語の印象が強し。名前を告げなかったばかりに、トリスタンの恩人のもとに嫁ぐことになるイゾルデ。二人が何かしたから悲恋になったのではないので、ちょっともどかしく思いながらも二人の悲恋を見守るしかないような気分にさせられるのだ。

イゾルデの父親のあくなき欲望とちょっとした運命のいたずらで悲恋に身を投じることになるが、父親の振る舞いを声高に描いていないので、そこに不満が向かう機会もあまりなく、ひたすら二人の運命を一緒に感じるような美しい恋物語になっていると思う。

がこの父親の振る舞いを声高に描いていないせいで、物語が非常に淡白な感じになっているのも確か。父親役、そしてトリスタンの恩人役などにもっと重厚な感じがする俳優をキャスティングしたほうが良かった気がする。

亡くなった者を船に乗せ海に流し、そこに火のついた弓矢を放つ場面が何度か出てきて印象的だった。イゾルデが海を渡ってイングランドに嫁ぐ場面も同じように船に乗って火をたいていた。偶然だろうが、この場面がこれからの二人の行く末を暗示するようで綺麗ではあるが悲しい場面だった。


トリスタン役のジェームス・フランコはスパイダーマンシリーズに主人公の友達役で出演しているとか。

スパイダーマン デラックス・コレクターズ・エディション

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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無敵の落下傘要員 12話

2006-10-22 16:32:55 | 韓国ドラマ ま行
「LKの研究所に勤務することになった。世界で一番の研究所だ!」弟のそんな自慢話など聴く耳など持っておらず、携帯も繋がらず帰宅しないチェ・ガンを心配する母。
チェ・ガンはこっそりジュヨンのもとを訪れ「オレの携帯に入っている写真を添付で転送してくれ」とジュヨンにお願いしている。
ジュヨンも「そんなTシャツで・・・お母さんに頼んで着替え持ってこようか?」と産業スパイの汚名を着せられそうになっている危機感などゼロ。(ここがこのドラマの暢気でいいところだ)

チェ・ガンを心配する母は、「どういうこと!」と情報局に乗り込むが、母の文句など誰も聞いちゃいないのである。「犯罪者のご両親は誰でもそんな風に誤解されて・・・」などという犯罪者扱いの言葉を聞いて益々ヒートアップ。
「また調査して頂戴。絶対黙っていませんから」と捨て台詞を残して情報局を後にするのだ。(この後のチェ・ガン母の活躍を望む)

居候チェ・ガンはヤクザの友人と一緒に携帯を買いに行くも、なんとヤクザの友人は指名手配中。チェ・ガンも一緒に逃げたりしていて「国家と民族のために」という高尚な理想はまだまだ遠くにあるのだ。
小金持ちになった同級生タリムから金を借りることは断られたが、彼女のタリミ・ネットワーク(なんのことか今ひとつ不明だが、ねずみ講でもやっており、独自のネットワークを持っていると勝手に理解)でLK常務の調査などを独自に続けるチェ・ガン。

チェ・ガンの携帯を持っているウンヒョクは一人墓地へ車を走らせ「久しぶりだ。お前のせいでこんなに忙しかったんだ・・・こんな風にした奴らを許せない。最善を尽くすよ」こんな風に語っていたところを見ると、亡き婚約者に復讐への思いを告白しに来たらしい。そしてチェ・ガンとジュヨン以外のチーム員を集合させて組織撲滅を誓っている様子。ちょっとでもひるんだ部下には「辞めてもいいぞ」などと言っているらしい。かなり本気なのだ。
(がそんなウンヒョクも勿論狙われているのだ。誰だ黒幕は・・・)

エリスは研究所勤めで浮かれているチェ・ガンの弟を誘う。エリスに掛かればこの弟も一発で・・・などと思っていたらなんとそんなに上手くいかず。この弟はチェ・ガンと別の意味で空気が読めない人間だったのだ。やっぱりチェ・ガンの弟だけのことはある。(エリスの残されたほかの手立てはあるのか?)

チェ・ガンから頼まれたとおり、ウンヒョクの部屋に入り込み携帯電話に記録されている写真の転送を行うジュヨン。
パウダーで4桁の数字を確認し、パスワード三回の壁も乗り越え、「番号は@0267ね」なんて簡単にロックが開いてしまうなんて、情報局とも思えない脇の甘さ。更に机の下に隠れたままのジュヨンにも気づかず、打ち合わせの続きを始めたりしているのだ。
ああここで立ちふさがる語学力の無さ。チェ・ガンが産業スパイかどうかについて疑問を抱く部下に「本当の大物を捕まえるためには、犠牲も必要だ・・・必要なら・・・」多分必要ならチェ・ガンを見捨てることが出来るとか言っている様子。
(この辺りは想像の世界だ)

そんな話を聞いたチェ・ガンは直接ウンヒョクに電話。来週は直接対決かと思われる。

****
チェ・ガンをかくまっていた友達はどうやらハン・ソッキュ主演の@シュリがお気に入りの様子。
「100回も見ると台詞も覚えるのか?」とからかわれていたが、韓国では携帯電話であんな風に映画を見ることが出来るのか?シュリ100回視聴も気になるが、そちらの方も気になる。(シュリは国家と民族のために戦うための予習にもなるらしい・・・)

今日のちょっとした発見 餠チョコ

2006-10-22 15:29:27 | なんということはない日常
韓国にはエンゼルパイの餅バージョンのお菓子がある。
@餅餅パイという名前で、パッケージにシコシコに書いてあるとおり、粘り気のあるしこしこした触感のお菓子だ。
好き好きはあるだろうが、先週の釜山行きの際7個入りの箱(2200ウォン)を2箱買ってくるくらいだから、私は結構気に入っている。

新大久保にも売ってはいるが、韓国からやってくるせいかちょっと高め。
お茶請けに少しずつ食べようと思っていたのだが、今日立ち寄ったコンビニで同じものを売っているのに気が付く。

食べてみるとそっくり同じ味だ。裏には原産国@韓国と印字してあるではないか。


累犯障害者 獄の中の不条理

2006-10-21 20:52:07 | たまに読んだ本
「秘書給与流用」で罪に問われた人というと、大阪弁の女史を思い出す人が大多数だと思うが、私は彼女ではなく、この本の著者を思い出す。

歌手を連想させる名前もそうだが、隣接する選挙区だったせいで、議員在任中から直接名前を耳にしたり、ポスターを目にしたりしたことがやはり関係していると思う。

この本を手に取ったのも、そんな興味本位な気持ちからで、前作の「獄窓記」の評判がよかったからなどという真面目な理由ではなかったのだ。

塀の中に戻るために犯罪を犯す障害者。「累犯障害者」なにも知らないでいるとそのタイトルは非常にエキセントリックに思えるが、読み終えるとそれが現実の出来事として胸に迫ってくる。
「これまで生きてきたなかで、ここが一番暮らしやすかった・・・」
本の帯にも使われている印象的な一言だが、本の中で読むとその言葉が余計胸に詰まる。



累犯障害者

新潮社

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