ヤン・テスの父親は、選挙さえ乗り切ればこっちのものということで、各種証拠を隠滅して、国会議員になろうとしている。
証拠は会社の中にある洗濯機の中に隠してあり(韓国語ではマネーロンダリングすることなどを@お金を洗濯するというので、『本当に洗濯機の中に隠しているぜ!』という感じだろうか・・・)、そこから持ち出された書類は、あの元旅客会社の社長の手で、実質ヤン・テスの父親の持ち物である工場に持ち込まれる。
全部焼いてしまえば証拠も無くなる!という短絡的なものなのだが、古い機械を直しながら使っている工場では、油洩れがあり、そこに書類を燃やそうとした火が引火して、爆発が起こるのだ。
元旅客会社の社長は、工場でこっそり働いていた息子が爆発で怪我をしたことで、やっとヤン・テスの父親に反旗を翻すことを決心。
同じようにあの弁護士も、父親が工場の事故に関係していなかったことをジンガプの父親から聞き、ヤン・テス親子に法の裁きを求めるのだ。
「お父さんは、工場で火災が発生するのを防ごうとしていたんだ。俺達はそれを見ていたんだけれど、ヤン議員は、俺達に「何も見なかった」という覚書を書かせたんだ。本当に長い間本当の事が言えずに申し訳なかった・・・」
あの弁護士は、結局お金と権力が全てだと父親を否定するために、ヤン・テスの父親が援助するという言葉を受け入れ、ここまで来たのだ。しかし、事実が分かれば、もうヤン親子の呪縛からの逃れる準備が出来たというもの。
ヤン元議員、こっそり国外逃亡しようとするものの、ジンガプの指示で動員された一般市民による追跡能力は半端ない。スマートフォンがあれば、誰でも即座に警察なみの情報収集が出来るのだ。
足こぎボートで沖に出て、ヘリコプターで国外逃亡などというあり得ない逃亡計画などは一網打尽だ。
そして最終的な証拠は、弁護士とヤン元議員のかわした会話を録音したテープだ。弁護士バッチを捨てる覚悟の彼の決断により、ヤン元議員も万事休すだ。
*****
ヤン一族が全部捕まり、ドラマ的にはすっきりしたのだが、いくらドラマとはいえ、あんなに議員も財閥も悪い事やり放題でいいのか・・・・と思う。
*****
【追記】2023.12.3
韓国では労働災害発生時に経営者の責任を問う「重大災害処罰法」が施行され、2023年には建設現場の死亡事故で元請け会社の社長に有罪判決が出たそうだ。ただ、刑事罰の対象となる責任者の定義や事故予防措置の基準が曖昧だという批判も同時にあるようだ。文政権の労働政策を否定してきた尹政権は見直しを考えているようだが、国会の議席数の問題もあり見直しが行われるかは不透明らしい。