私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

シュルプ 第15,16話

2022-12-07 21:18:46 | シュルプ 韓国ドラマ

御医としてファン貴人に近づき、彼女に自分の子どもを産ませてたのは、すべて大妃に復讐をするためだったのだ。なにも知らないウィソン君を謀反の仲間に誘いこみ、殺された息子の謎を解き明かすべく大妃が殺した世子の秘密を暴きたい王妃の思惑もあり、宮中に戻り事が出来た御医。とにかく初志貫徹だ。

宮廷での出来事を全部記録するという習慣に息子が殺された謎を解くカギがあると睨む王妃は、前王の息子である世子が殺された際の資料を探しだすものの、それを本来の目的に使う事が出来なくなる。同衾問題などなんとかして世子の妻であるチョンファのあらさがしをしたい大妃の口を封じるために、その資料を差し出す事にするのだ。

しかし大妃は、それを見ても驚く事もなく、「当然!」と勝ち誇ったような態度だ。王妃も「証拠が一つとは限らない」と負けてはいないが、王妃が当てにしていた書類は、王の友人から王の手元に渡ってしまうのだ。王がいわゆる謀反で王座についた事が判れば、また政局が不安定になる。それをよしとしない彼は王にその証拠となる書類を手渡す事で混乱をさけようとするものの、王にどこまでの決心があるのかも不明だ。

再び宮中に戻った御医の目的は復讐だけだ。自分を陥れようとしたファン貴人の父を殺害し、残るは大妃の殺害のみ。しかし大妃はそれを察知すると、彼が父とは知らないウィソン君に「彼を手にかければ、謀反の罪をなかったことにしよう」と甘いささやきで彼を惑わし、結局彼に父である御医を殺害させるのだ。
どこまでも自分で手を汚さず、人心掌握で権力を維持し続ける大妃。

しかし、大妃の時代は、最後の砦であり、決して崩れる事がないと思っていた王の苦渋の決断で終わりを迎えるのだ。臣下達は、政局の不安を訴えて王を説得しようとするものの「私の代で断ち切るしかない」と自らの手で大妃を幽閉することを決断。

この決断をするまで、どれだけ長い時間がかかった事か・・・

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王が何人もの後宮を持つのは、母体の安全を考えての意味もあるとの事。(科学的な避妊技術がない時代はこれがある意味最善の方法だったのだろう。)あまり時代劇に詳しくない私にとっては、正妻と後宮(後宮にも序列があるとは・・・)の駆け引きも面白かった。正妻である王妃を囲む会が定期的に行われ、(まるでちょっとした婦人会の集まりのようだ)PTAのように、息子たちを応援したり、裏で足の引っ張り合いをしたり。何でわざわざ会合を開くのかとも思ったが、一堂に会することでお互いをけん制する意味合いもあったんだろうか。

シュルプは傘を意味する古語との事。ドラマの序盤は傘をさすシーンでも小走り気味だった王妃。結局ドラマは最後まで大妃VS王妃の丁々発止が続き、皇子たちがいくら頑張ってもやや物足りなく感じられたのが残念だった。常に前のめりの王妃と裏の裏をかいて人をコントロールしようとする大妃が結局ドラマを最後まで引っ張って終了・・・

 


シュルプ 第13,14話

2022-11-29 20:38:38 | シュルプ 韓国ドラマ

妻となったチョンファが大妃派という話を聞いた世子は当然に彼女を警戒し、初めての夜に部屋から立ち去ってしまうのだ。当然宮中内ではその噂で持ち切りとなり、大妃への結婚翌日の挨拶の際にもその話を持ち出されるのだが「ご心配には及びません。すぐに部屋にお戻りになりました」とチョンファがにこやかに返答。王妃が見込んだだけの事はある。

「どうしてか今度たずねればいいわ」と明るいチョンファとは対象的に、悩みがあるような世子。王妃は「私が彼女を選んだのは、彼女が世子を慕っているから・・・」と母として、息子を好きな彼女を選んだと息子に彼女を受け入れるように静かに諭すのだ。

時に事を荒立て、時に静かに物事を運び、緩急をつけて物事に対処する王妃。
(上手く立ち回らねば命さえも狙われる危険もある宮中内のストレスは如何ばかりか・・・・)

お抱え医師たちに背中を押された(いや そそのかされた)ウィソン君は『世子になれなければその上の王を目指す』と言い出し、更には、息子のウィソン君が王の息子ではないと大妃に見透かされてしまったファン貴人は、なんと大妃を毒殺しようとするものの、そんな事はお見通しの大妃である。当然大妃はお付きの女官に「父親は誰だ」と調査を指令だ。

世子夫婦の「未同衾問題」は世継ぎにも直結する大問題だ。王妃はプロ請負人を手配し、一大ミッションが展開だ。この問題、非常に切なく深刻に描くドラマもあれば、このドラマのようにちょっとコメディチックに描くドラマもあり・・・本当は同衾=解決ではないのだが、とりあえず、第一段階クリアという事なんだろう・・・

そんな中、長男だった世子の死の真相を暴こうとする王妃の前に立ちはだかるのは、手掛かりとなる資料が非常に乏しい事。前の世子の死にまつわる謎を解明するしかなくなるのだが、それはすなわち今の王の即位が謀反そのものだっということになるのだ。
それでも真実を知りたいと決心する王妃と、あの日、大妃の手で何が行われたかを全て見ていた王。最終的に二人が見る事になる事実は、同じ物になるんだろうか・・・

前の世子の母である廃妃の話が繰り返し出て来ていたのは、結局はその世子の死の謎が今も続いている事に他ならないから・・・・

ファン貴人が主導権を握って御医と密会していたのではなく、なんと医師の方が先を見据えて彼女と密会を続けていた事が分かる。兄が殺害された事に対する復讐のために、手に技術があっても身分の低い医師に成りすまし、長い間復讐の機会を狙ていた事が分かるのだ。

復讐のために人を殺め、復讐のために人生の全てを捧げる恨(ハン)の強烈さ。時代劇に見る恨の強さは、どんなスタイルでもやっぱり衝撃あり・・・


シュルプ 第11,12話

2022-11-23 19:26:09 | シュルプ 韓国ドラマ

世子候補者は当初の予定通り、ソンナム君、ウィソン君、ポゴム君に絞られて、成均館の生徒たちが世子に対して質問をして選抜するという方法になるのだ。

王の意向により、外部と接触を遮断して「将来、自分が仕える事になるであろうリーダーを幹部候補生たちが自ら選ぶ」という画期的な方法なのだが、どんな方法にも抜け穴があるのは世の常。
外部からは食事を差し入れる際、内部からはなんと汚物入れ!に忍び込ませてという、方法で情報は行き来し、そんな中、ウィソン君は学生時代のいじめが発覚し、更にそのいじめの事実をもみ消そうとした事実まで成均館の学生たちに知れ渡ってしまい、窮地に追い込まれるのだ。
(現代の芸能界でアイドルが窮地に追い込まれるのと同じパターンだ・・・)
母であるファン貴人は、父と一緒に大妃に「全ての人事権を差し上げますから、ぜひウィソン君を世子に・・・」と頭を下げ、大妃は「なんでも言う事を聞きます」と安易に返答したポゴム君の母親に、息子が世子になることを諦めるように告げるのだ。

大妃としては多分、将棋の読みのように、先の先まで相手の出方を見て、駒を一つずつ置いていき、全部織り込み済みの行動なんだろう。

自分の子でなくとも皇子たちは全員私の息子という王妃は「目的にだけ向かおうとすることに注力するとそれを利用されるのが世の常」とポゴム君に静かに話し、彼に別の道を示唆し、成均館の学生たちには、外部との連絡を絶ち、自分たちの良心の元自分が未来に仕えるであろう人間を選んで欲しいと訴えるのだ。

いかにもドラマ的展開と分かっていても、こういう物を見せられた方がスッキリするものだ。

成均館の学生から信任を得ただけでなく、本当に王の息子かという事までも皆の前で確認し、無事に世子として認められるソンナム君。
親子関係を確認するために皇子と王の血液を混ぜるという方法(ファン貴人は、マムシの毒を血液に混ぜれば血液が混ざらないと事前に策を練るが・・・)で行われるが、結局全て同じ試薬で検査したため、全員分の血液が混ざらないという事になり、結局、遺伝的に特異な耳の後ろの軟骨チェックまでも行う事になり、逆にファン貴人の息子であるウィソン君になんらかの疑惑が持ち上がる可能性まで感じさせる展開になるのだ。墓穴を掘るとはまさにこのこと・・・

世子となれば、自分の意志とは関係なく正妻選びも加速する。
ここでも王妃VS大妃の対立構造は変わらず、誰を自分サイドの候補者に入れるかで水面下の駆け引きが行われるのだが、ある程度の家柄の子女は限られるので、いい候補者は取り合いだ。

ソンナム君を運命の人と信じて疑わない大妃側サイドユン・スグァンの娘であるチョンファは、その溌剌とした物言いとしっかりした考え方から王妃からも絶大な信頼を得る。大妃は物おじしない彼女を選ぶ事で世子の足を引っ張るようにしようとしているのだ。何も知らないチョンファの未来が心配になるが、結局二人から推挙されて世子の元に嫁ぐ事になる彼女。

婚姻の話が進む中で、前国王を今でも慕うメンバー達の謀反の様子が少しずつ分かってくる。世子の薬を調合た医師もファン貴人と関係のあるあの医師も皆謀反を画策しているメンバー達だったのだ。誰が味方で誰が敵なのか、宮廷で本当の味方は自分自身のみと思える展開が続く・・・


シュルプ 第9,10話

2022-11-15 21:27:38 | シュルプ 韓国ドラマ

大妃に煎じて飲んだら毒になる花を警告の意味も込めて贈った王妃だが、なんと大妃は何も飲んでもいないのに「具合が悪い」と床に臥せ、こちらも王妃をけん制。「花を送ったのは勇み足だ。大妃に手出しを出来なくなってしまった。」と王から忠告される王妃だが、「息子が殺されかけたのだ」と王妃も黙ってはいない。

もちろん王妃は捕まえた犯人を、自分が本当は王妃だったと思って譲らないファン貴人の父親の前に差し出し、「やられてばかりではいられない」という事をきっちり示すのだ。見かけは上品でも、裏では「やられたらやり返す」が宮廷内の掟らしい。

大妃は「今度は自分が手を下さずに、自分が思う皇子を世子にする」と、無邪気に息子ポゴム君の頑張りを信じる女官出身のソヨンを手先に使う事にするのだから、どこまでも達が悪い。
大妃の狙い通り、単純なソヨンは甘い言葉に酔い、指輪を貰った事でいい気になり、あっさりと大妃の手先になりこそこそと工作を始めるのだ。

心優しい息子のシムソ君がミッションを遂行できずに戻って来た事が許せず、疲労困憊の息子を再び戦いの場に送り込もうとするコ貴人の思いも分からないではないが、倒れた彼を助けたのは、「皇子たち全員、国母である私の息子でもある」という王妃。そんな王妃の振舞いが許せず、コ貴人はケソン君の秘密を暴き王妃を窮地に追い込むべく、彼の部屋へ忍び込み、肖像画を盗み、それをファン貴人との取引に使うという汚い手段に出るのだ。

しかし、そんな事をしている間に、母の期待に応えられなかったシムソ君は自ら命を絶とうとするのだ・・・・それを助け、更にはシムソ君の気持ちをしっかりとケアする王妃。

世子選定競技会(!)も終盤。ウィソン君とケソン君は、僧として活動する大男を招聘するために尽力するも、ケソン君は、僧が経典の中に軍事本を隠し持ち、宮殿内の地図を隠し持っている事に気づく。謀反を企てているとケソン君はいち早く王に報告しようとするものの、ウィソン君は、勝負に勝つために彼を殺人犯に仕立て上げ、恩を売って彼を宮廷に連れ帰ろうとする。母のファン貴人同様、勝つためには手段は選ばないのだ。更に母のファン貴人は殺人を犯した息子を守るために、秘密がばれ失意の中自殺したケソン君に全ての罪を擦り付ける事を画策。権力を手に入れるために何でもやる恐ろしい世界だ。

島に渡り、王が即位する前の盟友を宮廷に招聘するために、あれこれ苦心するボコム君とソンナム君。漁民たちから金を巻き上げていると疑い、帳簿をチェックしようとする二人。ソンナム君の真剣さを見たボコム君は、母から送られたカンニングペーパーを海に投げ捨て、ソンナム君と一緒に彼を本当に宮廷に連れ帰っていいかどうかを見極めようとするのだ。
母のソヨンは、大妃の口車に載せられて、「ソンナム君は王の実子ではない」という張り紙を街中に貼る事に余念がないにも関わらず、息子のボコム君はキチンと自分の考えを持って行動しようとしているのだ。母は「家柄は関係ない。本人の実力が大事」と言っていたが、それを体現しているのは母の彼女でなく息子のボコム君だ。

ケソン君を陥れようとしたファン貴人は、一歩先を行った王妃の手腕で後宮の最下位に沈み、無駄な逆恨みは更にヒートアップだ。更なる暴走が待ち受けているだろう。そして僧と一緒に謀反を企てていたのは、世子を助けた医師二人。この二人、本当に謀反を企てているんだろうか・・・


シュルプ 第7,8話

2022-11-07 21:37:29 | シュルプ 韓国ドラマ

亡き世子の息子ウォンソンに毒を盛った犯人を探し出す出そうとする王妃だが、脅されてウォンソンにいたずらをした女官も計画の全貌は分からないのだ。

息子の命を守りたい世子の妻は「宮廷を出たい」と王妃に泣きつき、王妃自身も「世子に外部の薬を飲ませるように手配したのは王妃では」と疑い晴らすべく、いわゆる聴聞会に出なければならない。

しかし、この王妃、四面楚歌のような状況でも一歩も引かない。お抱え医師たちが「外部の薬」と王妃の手引きを非難するものの、「薬は世子の妻から貰った物」と自分は全く関わっていないと強気の発言だ。

息子ウォンソンを守りたいと、外に出たいという彼女を一周回って守るべく、彼女を悪者に仕立て上げる作戦だと分かってはいても、その圧に圧倒される。

更に王妃の息子たちが気に入らない大妃に対抗すべく、敢えて「世子選別大会(!)」を開く事を望む王妃。
直系で継承されるはずの王位。それが難しい時に実力のある者を選ぶという目的の「世子選別大会(!)」。

これまでは、本来の目的とはかけ離れ、直系の継承を阻止すべく、意図的に開催されていた「世子選別大会(!)」を、王妃は「自分の息子たちの実力を見せ、その力で世子の立場を勝ち取って欲しい」とソンナム大君にその思いを伝えるのだ。王妃と大妃のパワーに押されがちな息子たちの奮起する姿が見られるんだろうか・・・

持ち前の利発さで本命にも思えるポゴム君は、なんと自ら大妃に自分のポテンシャルの高さとやる気をプレゼンするのだ。

王主催で始まった「世子選別大会(!)」は、数日間をかけて野山を走り、矢を放ち、その後は王が各自に与えた人物を探し出してくるという、それぞれミッションをクリアするというスタイル。後方支援の母親たちのあれやこれやの画策がヒートアップしないよう王妃は母親たちの刺繡の会を開いて静かに見守ろうとするのだが、そんな平和な選抜大会になるわけがない。皇子同士があれやこれやの鍔迫り合いをやりあうのはまだかわいいものだが、なんと王がもしもの時の為に送り込んだ護衛達がいなければソンナム君が命を狙われたであろう襲撃が起こる。

王は当然後ろで糸を引いていると思われる貴人の父親を呼びつけるものの、確たる証拠は現場に残された矢のみ。選抜大会中に事を大きくすれば、選抜大会の正当性も疑われると、逆切れとも思われる理由付けで、選択肢を潰された王は疑惑追及の手を緩めるしかないのだが、「王妃としてでなく、母として原因究明します」と王が止めるのも聞かずに動き出すのは王妃。
結局、貴人の父親は自分の孫に優位になるようにソンナム君を邪魔しようとしただけで、それに乗っかり「必殺!」という指令を出していたのはなんとソンナム君の祖母でもある大妃だったことが分かる。

嫁姑争いと権力争いが合体すると孫の命さえも殺める選択をする大妃の恐ろしさもさることながら、煎じれば毒薬になる花を大妃に献上する王妃も負けていない。この二人の間には「やられたらやり返す」というルールしかないのだ。

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王がソンナム君とボコム君に出したミッションは、かつて自分と同じ情熱を抱いていた仲間を再び宮廷に連れ戻す事。王となり立場が変わってしまったことで彼と袂を分かつ事になってしまったが、世子の隣には彼がいるべきという判断をした王。母である大妃の振舞いに悩まされながらも、王の座に就き、苦労している事が良くわかる。

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王妃VS大妃の迫力がとにかく凄く、世子になりたい皇子たちの印象が薄くなりがちなのが残念だ。


シュルプ 第5,6話

2022-11-01 21:05:32 | シュルプ 韓国ドラマ

「世子は療養に行き、体調も良くなった」と湯治に行った体ですべてを隠していた王妃は世子が皆の前で吐血し倒れた事で窮地に陥る。
もちろん王妃が胸を痛めるのは、自分の立場でなく幽閉されて世子の体調さえも確認できなくなった事だ。

何かが起これば、良くない事を企んでいたという事が疑われるのが宮廷内の常。他の息子たちとの面会も禁止され、情報が遮断された王妃だが、そこは宮廷で生きてきた長年の蓄積がある。自分の息のかかった者があらゆる場所に配置されているのだ。情報は袖の下で交わされ、情報はバラバラに伝達され、王妃の元に集まった時に初めて内容が分かるようになっている。多分ほかのメンバーたちも皆そんなスパイを各所に配置し、多分これが宮廷内の標準。道理で食事の前の毒味が欠かせないはずだ。

王妃が指示した医師は、大妃に締め上げられる(!)も、町医者から処方された薬の事で口を割ることなく、逆に王妃は廃位され宮廷から追い出された先代の王妃の口から、自分の息子を王の地位に就けるためにありとあらゆる画策をし、「証拠はないでしょ?」と開き直っているのは大妃だと聞き、なんとしても、自らの手で息子を守ろうとするのだ。

しかし、王妃、王を取り巻く状況は改善されず。ポゴム君の指摘通り、大妃そして大臣たちの画策で、王の選択できる道はどんどんと狭められ、そしてとうとう世子が息を引き取った事で更に次のステージに・・・

夫である世子が逝去。突然の事に幼い息子と生まれたばかりの子どもを抱えて妻が不安になるのは当然だ。「毒を盛られて息子の具合が悪くなった・・・」と王妃の元に駆け込んできた彼女は、お付きの女官に「そんな事はない」と言われるも、当然そんな事はあるのだ。
「嘘もつき続けて皆が信じれば本当になる」という宮廷内だ。「信じられない。神経衰弱なだけ。。。」と皆が言い続ければ、なんでもなくとも神経衰弱を疑われるのが宮廷内の常。

世子担当の医師は思いのほか口が堅く、度重なる圧迫面接(!)にも口を割らないのだが、なんと口を割らないのは、王妃を守るだけでなく、王妃の替わりに私が王妃になるはずだったと、やや方向違いな恨みから、どうしても息子を世子にしたい貴人の勇み足があったのだ。
「殺すつもりでなく、ちょっと具合が悪くなればいいと思っただけ・・・」と医師に薬を盛らせたと言う娘の言い訳に言葉を失くす父親。娘の行動で形勢逆転してはまずいと、なんとか「宮廷内の薬を使わずに外部の薬を使った」という罪で王妃を追い詰めようとするのだが、「そもそも私はやっていない。もし宮廷外の薬を使ったなら、その薬で具合が悪くなった事を証明してみせろ!」とすごい目力で反論する王妃。こっちも負けていない。

宮廷内は圧の掛け合いで、相手の圧に屈したものが振り落とされるのだ。

そんな宮廷内のパワーゲームのルールも良く分からず、「私の息子は頭もいいから世子になれるはず」と無邪気に息子の頑張りを信じる女官出身のソヨンは、字頭のいい息子に「母であるあなたが何もしないのが私の助けになる」とあっさり論破されてしまうのだ。しかし、この母、よく事情も分からずに「なんだかちょっと悔しいわ」というノリで「私も後ろ盾をつくればいい」と裏工作に乗り出すのだ。

そんな中、世子の息子であるウォンソンは、毒を盛られて王妃の前で倒れる。
ちょっとずつ毒を盛る・・・・即効性のある毒を使う・・・・毒薬の使い方も色々らしい。毒殺の仕方について詳しくなりそうだ


シュルプ 第3,4話

2022-10-25 21:30:50 | シュルプ 韓国ドラマ

王妃がなんとしても守り通したかった四男の秘密はあっという間に大妃の耳に入ることになってしまう。女装をする孫の存在等受け入れる事の出来ない大妃の刃は、当然のように王妃の失墜を狙うのだ。
そしてそんな中行われる世子のご学友を選ぶ選抜試験。

今時の受験事情と同様、有力者の子息には試験問題はさりげなくリークされ、答案はさりげなく忖度される。時代が変わっても子どもに良い点数を望む親の気持ちは変わらないのだ。単純にお金だけでなく、権力にも結び付くのだから、現在よりももっと達が悪いともいえる。

後宮たちの中にもランクがあり、妃候補に入っていた後宮たちは後ろ盾があるが、女官から王に見初められた後宮たちには誰の助けもないのだ。しかし、そんな助けのない女官の息子でもセンスにあふれ、将来有望な者もいるのだ。そんな息子を持った女官出身の後宮を甘い言葉で誘い自分の手先として使おうとする大妃。

人生の酸いも甘いも知る立場であってもいいはずなのに、この大妃にはそんな点が一つもないのが凄い。

そんな姑に一人対抗せねばならない王妃は、選抜試験の慌しさを利用して、体調が優れない世子をなんとか匿おうとする。しかしそんな中で分かるのは、大妃がすべてを隠ぺいするかのように起こしていた火事の事だ。

困った時は毒を盛るというのが、時代劇定番の解決方法だと思っていたのだが、人だけでなく物証もすべて一瞬に消し去る火事も問題解決の定番らしい。

大妃の専売特許である火を放つという解決方法を使い四男の秘密を隠そうとする王妃が四男にしてあげられる事は、女装姿を肖像画で残す事だ。

子どもの頃、一人家から離れ暮らしていた次男。彼は王妃が四男の秘密を他人の目に触れないように火災を起こした事を知り、直接王妃に怒りをぶつけ、更に世子の身に異変が起きている事にも気づいてしまうのだ。
(彼が幼い頃宮廷を離れて暮らしていたのも、多分彼の勘の良さが関係しているのだろう・・・幼い子ども相手に「見ざる聞かざる言わざる」を語る大妃の恐ろしさ・・・)

四男は世子のご学友選抜試験を棄権し、試験は本命の3人に絞り込まれる。
姻戚の勢力増長を恐れられ王妃につけなかった貴人の息子であるウィソン君、女官出身の母を持ちながらも、持ち前の利発さで本命にも思えるポゴム君、そして世子の弟であるソンナム大君。

討論スタイルの二次試験にも内容漏洩は当然のようにあり、本命の討論内容、更には予備の討論内容も準備ばっちりだったはずの貴人の息子のウィソン君は、疫病対策に村を焼き払うという一般市民の事を考えない極端な案を押し続け、一気に印象を悪くしてしまうのだ。

そんな風に試験が行われる中でも、快方の兆しが見えない世子の体調・・・・
決断力があり、今風に言うならいわゆる地頭が良い次男は、何でも屋を使って兄の病を治せる医者を探し出し、疫病が流行っている村に出向き、彼に兄の治療方法を相談するのだ。
自分の子ども出産時に姿を見せないとなると、一気に健康不安説が広がり、いわゆる御家取り潰し的な危機が訪れるのだ。なんとしても体調の回復を印象付けねばならない世子と王妃・・・・

一見上手くいったように見えたものの、皆の前で世子が吐血したことで一気に緊張が走る・・・

王妃の地位に就く事がなかった大妃の王妃に対するあたりの強さも怖いし、どこまでも権力に固執する姿も怖い。この先も王妃を演じるキヌ・ヘスの眉毛が益々上がったり下がったりすることだろう・・・・それもこのドラマの見どころの一つか。


シュルプ 第1,2話

2022-10-20 21:14:18 | シュルプ 韓国ドラマ

王妃を演じるキム・ヘスの圧が非常に強い。息子たちを守ろうとする王妃と、そんな嫁である彼女を以上にライバル視する姑である大妃。

姻族が必要以上に権力を持つ事を恐れて、適度な出身ということで王妃の座を射止めた彼女故、長男が世子になりながらも、残りの息子たちの一挙手一投足が気になり心労が絶えない王妃。それもある意味仕方ない。後宮たちは何人も列をなし、皆自分の息子を国王の母である大妃のお眼鏡にかなうようにとアピール合戦に必死なのだ。

更に世子以外の息子たちは、可愛らしくはあるが、一国の主の器には思えないわきの甘さが見える。王妃と違い、後宮出身でありながら自分の息子を国王の地位につかせた大妃には、それが気に入らないのだ。世子はいいが、残りの孫たちはどこか心もとない。何かと王妃と残りの皇子たちの行動に対して上げ足をとるような態度を見せる大妃。

その見立ても案外的外れではなかったのだ。遺伝性の病と思われる重度の貧血で倒れる世子。王妃の弱みを握りたい大妃は、残りの後宮たちの息子の中から、骨太の次なる跡取りを探し、宮中内部に波風が立たない事を望むというのだが・・・その行動そのものが波風を立てる。

平時から緊張感が漂う大妃との関係は世子が倒れた事により更に緊張感が漂う。大妃発信で世子のご学友を選ぶということになるのだが、これはもしもの時の為に次世代№1を選ぶということ。

王妃は、大妃の思惑を考えるにあたり、過去の出来事に向き合わねばならなくなるのだ。後宮だった大妃が息子を王の座につけ、亡くなった世子の母だった王妃はなぜ宮中を後にせねばならなかったのか・・・
自分と同じ立場の彼女の元を訪ね、自分の置かれた立場を確認する王妃。

息子同士で権力争いが起こらないように、第一子以外はのんびり育てるのが定石。しかし、世子が亡くなったりすると、一挙にバランスは崩れ、帝王学を受けて来なかった弟たちには後継者の道はなく、逆に自分の息子に全精力をかけて来た後宮たちにチャンスが回ってくるのだ。そうなっては困ると、長兄である世子の体調不良は秘密にし、世子の弟である4人に発破を掛けるのだが、期待の星と思っていた四男にその責を負わせる事が出来ない事を悟る王妃。

そう、世の中はうまくいかない事になっているのだ。しかしだからと言ってその歩を止めるわけにもいかない。権力争いに負けず、息子たちを守るために邁進せねばならない王妃。

一瞬たりとも王妃を演じるキム・ヘスの圧が弱まる事はない。どこまで前のめりになって突っ走るのか・・・