マ・テオ役のイ・ソジンと一緒のバラエティ番組も楽しかったイ・スンジェが11話目のゲスト。ベテラン俳優らしい姿が少しずつ枯れていく様子はちょっと切なく、しかしそれを演じ切るイ・スンジェ先生の貫禄に改めて感じ入るものもあり。
俳優に寄り添うスタイルのマネジメントに徹するジュンドンは、私生活と仕事の区別がない監督の元で仕事をする担当女優が個人的に心配になりマネージャーとしてやり過ぎてしまうのだ。やってはいけないと思いつつ、禁断の行動に出てしまう気持ちはよくわかる。。。
そして最終回の舞台は釜山国際映画祭。マ・テオがヒョンジュの母と出会ったのが釜山という設定は、この舞台設定の伏線だったのだろう。
両親のお金を使って、自分の箔をつける為に芸能人を利用しようとするエセセレブに、最終体に真正面からぶつかる事になるジェインとキム・アジュン。コネとお金が幅を利かせる芸能界で、どんな風に折り合いをつけて、どんな風に俳優にいい仕事をやらせられるかという事に悩むジェインの姿。ドラマを見ている間、「押しが強すぎる・・・ガツガツ進む肉食系だな」と思う事が多かったのだが、それだけでないガッツもある女性だという事が良くわかるストーリーだった。
毎回、ゲストを迎えて、ゲストの特性を生かしたストーリーが1話完結で描かれるというパターン故、12話完結というコンパクトな作りなのも納得できる。
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最終回は、映画祭で湧く釜山がかなりゴージャスに撮られている場面が多し。私は16年前、2006年第11回釜山映画祭に行ったのだが、当時はもっと海岸線が目立つ自然豊かな場所での映画祭というイメージだった。英語表記もBIFFでなくPIFFだったように思う。
オープニング作品はユ・ジテとキム・ジス主演の@カウルロ(秋へ)だったのだが、舞台挨拶とは別に海岸に特設会場が設置され、そこでゲストのトークなどを聞くことが出来るという場が設けられていた。夕暮れの中、ユ・ジテとキム・ジス、オム・ジウォンの挨拶を見たり、昼下がり、海辺でトークショーが始まるの待っている女子高生たちにノーネクタイのブルーのシャツにジーンズ姿(そして素足)というアン・ソンギ先生が「皆来ているね!」などと明るく声を掛けながらイベントに臨む姿などを見た。
このドラマを見ながら、当時の様子を思い出し、きっとあのイベント会場の横には、担当俳優たちの様子を誇らしげに見ているマネージャーたちがいたんだろうな・・・と色々思いをはせる。