なけなしの金を出してくれた姉に、両親の墓地を抵当にしてお金を借りたことがばれてしまったミス・リー。姉にお金を返すためにも、更に会社のためにも、部長はなくてはならない人だ。
ミス・リーが自分を庇おうとしているのを知り、「人の事より自分の仕事をしろ!」という部長だが、ミス・リーのいう通り会社は彼がいなくては回らないのだ。
ただ、病弱の妻には入院費を作るために車を売ったともいえず、今でも運転代行のバイトを続ける部長。
なんとかして行方不お明の社長と話をしたい部長だが、そんな彼の気持ちも知らず社長いはジナと一緒に会社を売りに出そうとするも、すでに会社の社長はミス・リーになっているのだ。
そんな詐欺まがいの事が出来るはずもない。
部長は会社を救うのは自分ではなく社長だとどうしても直接社長に伝えたかったのだ。
(妻の入院費を工面するのに困っている時に助けてくれた社長だ。根っからの悪人ではないのだ・・・)
そんな二人の密会はあっという間に社内の噂になり、皆疑心暗鬼になってしまう。
パクチーム長も部長がいなければ会社が立ち行かないことなど百も承知なのだ。
彼から「無責任だ」と言われながらも、自分が出ていくから皆を助けて欲しいと言い残し、チョンイル電子を辞める部長・・・・
部長がいなくなり、更にトラブルに見舞われるチョンイル電子。
チョンイル電子をつぶすために、TM電子は、トラブル解決人の部長がいないことを見越して、
部品の供給もおぼつかないのに、掃除機の納品をせかすなど、無理難題を押し付けてくる。
今までトラブルがあれば部長が何かしら方法を見つけていたのだが、その方法を見つける人もいないのだ。
ミス・リーに出来るのは彼に電話をして指示を仰ぐことのみ。
自分達を辞めさせないために彼が会社を辞めた事を知ったミス・リーは、社員の皆から給与減額の同意書を取り、部長の人件費を捻出しようとする。
給与を減額されたくないメンバー達は首を縦に振らないが、パクチーム長のTM出身者とは思えない一言にメンバーは奮起。
みなから同意書を貰えたことと合わせて、部長の奥さんが病気がちなことを知ったミス・リーは病院を訪ねるのだが、彼女のまっすぐな行動は逆に部長の心にさざ波を立ててしまうのだ。
元社長・・・ラーメンを食べてしょぼくれている場合ではない。自分の興した会社じゃないか。奮起を望む。
カン局長がミン局長達を欺くことが出来たのは、チキン店がキーワードだったのだ。
ヘリとダルゴンと行動を共にしなかったキチーム長は、ダイナミックシステム社のエドワードからカン局長の命が狙われていることを聞き、チキン店を介して情報をやり取りし、カン局長を国家情報院の外に脱出させることに成功するのだ。
ミン局長は自分の職場である国家情報院のメンバーを24時間監視することで何も行動出来ないようにコントロールするのだが、チキン店のDM内に暗号を入れるという方法で情報をやり取りするカン局長達。
暗号読解はトイレの個室で行われ、解読の情報が書かれたトイレットペーパーは流してしまえば証拠も残らない。
「チキンを食べている姿など見たことがない・・・」とミン局長は疑うが、もう少しチキン店には頑張ってもらわないと仕方ない。
ただ、ミン局長も只者ではない。
映像の中でヘリが身に着けていた腕時計の時間から、時差を換算・・・彼女たちが何時ころ韓国に到着するのかあたりをつけるのだから・・・(国家情報院のメンバーなら当然か・・・)
携帯メールの内容までチェックしたり、携帯電話を全部盗聴したり・・・国家情報院のメンバー同士が騙しあうのだ。
なんとか副機長を裁判に出廷させたいカン局長チームと、大統領の補佐官から「確保でなく殺害だ」と指示を受けるミン局長チーム。
安全でない状態を作りあげ、『国民の安全のために』と大義名分を振りかざして国防にお金をつぎ込む・・・金と権力に憶えれた政治家たちが好む手法が、どこまで通用するんだろうか・・・このまま通用していくのを見るのもやや腹立たしい。
ミン局長を欺き、コンテナでインチョンに到着し、副機長を裁判の場に送り届けようとするヘリとダルゴンだが、結局ミン局長達の襲撃に遭うことになってしまう。
迎えに来たキチーム長も更には射撃の腕前はヒットマン並みのカン局長の援護があっても、ミン局長達は「殺害」という大きな命令の元動いているのだ。統領、総理、大統領の秘書官そして武器ブローカーのジェシカ・・彼らが計画の成功を疑わず、裁判の前であるにも関わらず祝杯を上げている間、ダルドンとヘリが乗り込んでいたコンテナの分厚い鉄板は拳銃で穴だらけだ。
そして元スタントマンのダルゴンのドライビングテクニックにより彼らは着々と裁判所に向かう。
彼らが裁判所に向かっているのを知り、ぬか喜び中だった大統領達は大騒ぎだ。ジェシカが早々と彼らに支払った一時金を受け取っていないことにしようとし、首席秘書官は、副機長が裁判所に向かうのを警察と国家情報院のメンバー総出で止めようとしている様子を放送局が生中継するのをを全力で止めようとする。(放送局の社長の女性スキャンダルをネタにして報道を止めようとしているのが、なんだか情けない。。。)
裁判の証人となる副機長の出廷を警察が止めようとしているなんて、にわかには信じがたいし、報道されていなければ尚更だ。しかしエドワードは彼らが出廷することを信じて裁判の再開を30分遅らせようとするし、裁判長も圧力をかけられてもそれに答える。更にはチキン店の天才ハッカーはカーチェイスの様子をネットに上げて、ニュース報道されずとも、皆に状況を知らせようとする。更には遺族たちが人間の壁を作って、副機長を出廷させようとするのだ。
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情報捏造と、大統領への忖度具合がえげつない・・・・
韓国のサイトで芸能情報をチェックしようとしたら、最新ニューストピックワードの1位が『香港警察』だったので思わずチェックしてしまった。
21週にも及ぶデモ鎮圧のため、マンパワーが不足しているということで、警察官の再雇用を進めるということのようだ。
短い文章だし、翻訳サイトにかけてみたところ、なんだか分からない日本語になる芸能ニュースと違って、個人名が入らず、感情の入らない文章は、5W1Hのキチンとした文章に変換されるので、韓国語のサイトをそのままリンク。
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2位は『チョ・グク拘束』だった。本人が拘束されたというのでなく、親族内での拘束等が続いていることで、このワードが上位に入っているようだ。
ただ、在庫の掃除機を売って作った売上はわずかだ。手形の決済に回した残額を残っている正社員のメンバーで分けて会社を清算しようという雰囲気になる社内。
社長となったミス・リー的にはなんとか会社存続の道を探したいが、なにも方策はないのだ。
皆の勢いに気おされ、会社維持か解散かで結局投票を始めることになるが、そこにやってきたのは部長だ。
製造の派遣社員もいるのに、何を自分たちだけで決めようとしているんだ!関連会社にも存続にも関わることなのに。。。
会社をどうにかする方向で考えるべきだろう?社長はどうなんだ?とすごい剣幕でまくしたてる部長だが、ミス・リーも同じように考えていたのだ。
部長の言葉に後押しされて業務を続けることになるチョンイル電子。
そこにやってきたのはTM電子から送り込まれたパクチーム長。
「協力して道を探しましょう!」という言葉をそのまま素直に信じるミス・リーとメンバー達だが、パクが早速手掛けるのは社内の見直しだ。財務状況のチェックから、人事考課の見直しまで畳みかけるように行うパク。
気弱な代理君はパクに解雇を言い渡されるも、「解雇を一方的に告げるのは法違反だ!代理!席に戻れ!」という部長の一言でこれも翻るのだが・・・・
財務状況の確認のため、ミス・リーと一緒に銀行に出向く○○
そこで降ってわいたように起こるトラブルは、ミス・リーの着服疑惑だ。
防犯カメラに映るのはATM機で現金を引き出すミス・リーらしき姿。
身に覚えのないミス・リーは弁明する術もないのだ・・・
パクから「時間を少し上げます」と言われ、言い訳いや理由説明か・・・を準備する日程を数日貰うものの、彼女が出来るのは、みんなのためにと、食堂のおばあちゃんが病院に行く変わりに自分が皆の昼食を作ること位。。。
彼女が信頼するユ部長だけは彼女の作った食事を口にしてくれたものの、思い当たる事のないミス・リーとしてはなにもすることが出来ずに、パクチーム長が決めた期限が来てしまう。
ユ部長は「ミス・リーは凄い能力の持ち主だ」と言いながら、彼女が会社の口座からお金を引き出した時間に、全く別の場所で会社の備品を購入したり、ファームバンキングで送金が出来なくなってしまったためにユ部長に言われて、別の銀行の支店で振り込みをこなしていたことを次々と明かしていく。
さらに社長の息子であるフィリップは、彼女の先輩である経理部長のジナが「私がやった」と言っている録音をユ部長に手渡していたのだ。
ただ、横領の容疑が晴れても「私も先輩に誘われて美味しい食事を食べたり、備品と一緒に私物を購入したり、慶弔金を出金する際にへそくりを作ったりしていた。横領していたことに変わりはないんです。」と自分が今までなんの気なしにしていたことが会社に損害を与えていたと告白するのだ。
それを「聖人君子なんていないんだ。誰にもミス・リーを責める資格なんてない」とはっきり言ってくれるのだ。
そんな中、資金繰りが苦しいため、TM電子からやって来たパクはリストラを提案。
「ユ部長がいなければ、このチョンイル電子はダメだと思うんです。」というミス・リーの言葉の通りだと思うのだが、彼はチョンイル電子で一番の高給取りだ。(しかし、そんな彼も妻の入院費も払えず、車を手放すしかない苦しい状況だ)
さらにTM電子とつながっている営業部課長は、何やら騒ぎを起こすように指示されたようだ・・・・
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パクチーム長もミス・リーらの前では強い口調だが、TMに帰れば「チョンイル電子にある技術力を生かして再建したい」などと提案しているのだ。しかし・・・
今、作っている掃除機が無事中国に向けて輸出することが出来れば、低迷している株価も上がると言われているのだ。社員になってから1年に満たない彼女は、皆が株を購入できるのがうらやましくて仕方ない。
経理部長のジナから、「社長から譲られたという株を全部分けてあげる」と声を掛けられれば、姉の身分証明書を持ち出して借金をし、お金を作る位なのだ。
無事、掃除機も出荷されてなんの問題もないと思っていたのだが。。。。
社長は社員の知らないところで、TM電子から圧をかけられており、銀行対応担当者からは危ない橋を渡るなと進言されていたにも関わらず、中国向けの商品輸出に踏み切ったのだ。
しかし、商品は中国側で受け取り拒否され戻ってきてしまった。
社長は行方不明になり、社長の息子の検査室長と警察に向かったソンシムは、「死体は見つかっていないが・・・」と社長の身分証明書を見せられるのだ。
社長もいない。ソンシムからお金を受け取った後、休暇を取ると言っていた経理部長であるジナとは連絡が取れない。
給料も振り込まれない・・・八方ふさがりだ。社長の息子が後を継がないとなった今、誰かが会社の代表にならなければならない。
ジナから「会社は株主のものよ」と教えられていたソンシム・・・
結局「自分が社長になる!」と宣言し、それは朝起きても変わらず、結局社長の息子のフィリップも「僕はやらない」と宣言したため、ミス・リーことソンシムが社長だ。
当然資金繰りは苦しい。
まずは10日後にある決済を乗り切らなければならない。中国から戻って来た掃除機を売り少しでも現金化したいが、いくら性能がいいといっても中小企業である会社の掃除機がそう簡単に売れるわけがない。
仕事を受けてくれていた会社に売り込むものの、状況が変われば力関係も一変。そんななか掃除機製造のために機械を新しくした会社の社長が飲酒運転の事故で亡くなるのだ。
事故とはいっても、ソンシム達の会社から圧力をかけられて機械を一新してすぐの事故。下請け仲間たちは納得で出来ない。
ソンシムは、葬儀場に部長が出席すれば資金繰りを考えてもいいという言葉を下請け会社の社長から引き出すものの、部長は、自分自身も生活が辛く、葬儀場に顔を出すのを拒むのだ。
自分の家にまでやってきたソンシムの一生懸命さに押され、(期間を延長しても決済出来ないのに嘘はつけないという彼女のまっすぐさに何か感じたのかもしれない)葬儀場に顔を出す部長だが、それだけでは何も解決しないのだ。
TM電子は、内部告発し、社内に居場所が無くなった社員にどうやらチョンイル電子に関係ある仕事をさせるようだ。大きい会社の例にもれず、弱みに付け込んで大きくなってきたのだろう。
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チョンイル電子の社長はやっぱり経理部長のジナと手を組んでいたのだ。
更にキチーム長はダルゴンと副機長殺害の命令を受けており、ヘリとダルゴンを助けることも出来ず・・・
怒りがありえない力をダルゴンに発揮させる。ヘリはダイナミックシステム社のエドワードの秘書に助けを求め、彼女とダルゴンはエドワードからの指示で救援隊が送り込まれるまで何とか持ちこたえようとし、ダルゴンは携帯のタイマーを時限爆弾のタイマーだと偽の救援隊を威嚇。
そうこうしているうちにエドワードの命を受けダルゴンを助けるために大使館が爆破されるのだ。偽の救援隊は壊滅状態になり、更に最後の止めはそれまで何も手伝わなかったチーム長が行うのだ。
副機長を連れヘリとともに大使館を離れるダルゴンは、ジェシカの元上司であるエドワードからこの件について政府が介入していることを聞かされ、誰の言葉も信じるなと忠告を受ける。
こうしてダルゴンもヘリも自分たちが政府から邪魔者扱いされていることを知るのだが、「副機長をなんとしても裁判で証言させる」と意気込んでいるダルゴンはそんな事ではひるまない。3人は貨物船に乗り込み、海路でソウルを目指す・・・
ヘリのチームのカン局長が生きていては自分たち思うような行動がとれないと判断したミン局長は、食事に薬を混ぜ、心疾患を起こすことで彼の殺害を計画(騒ぎ立てる妻も子もいない人間を殺すには一番簡単な方法でいいらしい。・・・)
計画通り、局長はあっという間に亡くなるのだが、ここで彼が亡くなってしまってはソウルでヘリとダルゴンを助ける人間が居なくなってしまう。
大使館を出る際に、チーム長から電話番号と共に@バガボンドというコードネームを伝えられたヘリ。
「罠では?」と怪しむダルゴンの反対を押し切り、ソウルに連絡を取ると、あのチキンの店の電話に出たのは、死んだはずのカン局長だ。
モロッコから3人が出国したことを知り、焦るジェシカとミン局長・・・国家情報院のメンバー総出で3人の行方を探すのだ。
軍事用の武器の売買にどれだけのお金が動くのか・・・恐ろしい・・・
武器ロビイストのジェシカと彼女の元上司であるダイナミックシステム社のエドワードとのパワーゲームも恐ろしい。
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