ラスト2話は愛に飢える息子ウンソンと自分の欲望を抑える事の出来ない母モ・スリの暴走に驚きならが鑑賞。
勿論、自らも知らず知らずのうちに初恋を貫く主人公の二人へインとヒョヌの物語があってこそのドラマで、ウンソン親子の妨害があればあるほど硬い絆を確認するというラブストーリーの王道でもあるのだが、そちらに目が行けば行くほど、ウンソンの哀れさがなんとも言えない。
ヒョヌを犯罪者に仕立て上げてもへインを自分の物にしようするのに、記憶はなくとも感情が残るへインは自分に振り向かず、自分はお金を出して半グレメンバーの手助けを得ねばならないのに、ヒョヌには硬い友情で結ばれた弁護士軍団がいるのだ。
モ・スリを演じたのがイ・ミスクというのも怖さを感じさせる大きな要因だったと思う。何と言っても枯れない現役感が凄い。枯らしてなるものかと、欲望全てに貪欲な姿勢。その有り余るエネルギーの使い方が間違った方向に進んだ為にウンソンの悲劇も生まれたのだ。
ウンソンの歪んだ愛情の示し方。何年もの間ホン家の財産を狙う蛇のような執念。ドラマに大きな渦を巻き起こす全ての原点はモ・スリのキャラクターから生まれて来たと言っても言い過ぎではないだろう。
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愛の不時着と比較される事も多いドラマだったが、愛の不時着は家族の不和だけでなく、北朝鮮の存在という大きな壁がドラマを印象的にさせていた。涙の女王は、全ての悲劇にモ・スリが関係していたのだ。北朝鮮並みのパワーをイ・ミスク演じるモ・スリが担っていたとは・・・・
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キム・スヒョンとキム・ジウォンのカップルが印象的だったことは当然なので、敢えて全てのトラブルの原因を作ったモ・スリの脅威について長々と語る・・・