私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

明日 第15,16話

2022-05-31 21:28:19 | 明日(韓国ドラマ)

危機管理チームのチーム長が地獄から死神になったのは、自ら命を絶ったからだった。自ら命を絶った者は、その時に縁を結んだ者とは二度と遭う事が出来ないという苦行を味わう事になる。

それが判っているからこそ、自分の唯一の友人だった少女がタレントとして活動しているのをただただ遠くから見守っていたチーム長。学校にも行かずに歌やダンスのレッスンをして、小さい事務所からデビューして成功した彼女。

ただ、若い次世代アイドルはどんどんデビューする。どんなにレッスンを積んでも若さではかなわない。次々と自分より若いライバルたちの出現に彼女の心は休まる暇もない。芸能界はえげつない位に弱肉強食の世界なのだ。自分の味方だと思っていた友人たちが自分を蹴落とそうと策略していること、そして家庭のトラブルと彼女はSNS等の誹謗中傷に悩み、自殺指数が上がっているのだ。それを知った危機管理チームのチーム長は、会社のルールを逸脱してまで彼女を助けようとする。

会社のルールを破った者は、諮問委員会にかけられ、再び地獄に戻るという懲罰を受ける可能性があるのだ。それを阻止しようとするのはジュヌンと彼女が自殺した時に夫だった引導チームのチーム長。彼は彼女亡き後辛い人生を送り、そのあと生まれて変わっても、その傷はいえる事はなかったのだ。彼女との縁は切れてしまったため、記憶は残っていなくても感情は残っていると、彼も彼女を助けようとする。

******

そもそも@死神の世界が企業だったら・・・という設定故、ちょいちょい、いい具合に辻褄あわせをしている箇所もあるのだが、取り上げる自殺の理由は「今 そこにある問題」をサクッと取り上げたりしており、韓国ドラマらしいフットワークの軽さだ。(韓国ドラマは、非常に直接的に企業の隠ぺい問題をドラマの題材にしてみたり、長時間労働等で悩み救われない労働者の苦悩をあまりひねらずにドラマの題材にしている。日本だったらもう少し脚色するだろうにと思う事もあるのだが、そのあたりは韓国は事実押しが好まれるようだ・・・)そういう意味では、韓国ドラマらしい展開だったなと思う。

*****

印象的なピンク色の髪型で危機管理チームのチーム長を演じたキム・ヒソン。芸能ニュースで「すごい頻度で髪を染めた(2日いや2週間か・・・どっちだっただろう・・・)」ということが話題になっていた。確かにインパクトは凄かった。

 


トップガン マーベリック

2022-05-30 21:11:20 | 映画鑑賞

36年ぶりにスクリーンでトップガンの続編を見られるとは・・・ケニー・ロギンスが歌うデンジャー・ゾーンが流れると、あっという間にあのトップガンの世界がスクリーンに広がる。

昇進を拒み、プレイヤーとして現場に居続ける事を選んだマーベリック。ただ自分の事だけでなく、開発に携わるチーム全体の為、予算を確保すべく高難度のミッションをクリアしようとするなど、チームワークにも長けた彼なのだが、大きな組織の中ではやはり異色の存在だ。

プレイヤー(現役)としてでなくトレーナー(教官)職に就くしか選択肢が残っていない中、彼が取った選択は、ベテランらしい技術を見せ、更に若者たちに負けない集中力で応戦し、トレーナーとしてでなくプレイングマネージャーとしてパイロットとしてのあるべき姿を惜しみなく見せることだった。

一流の技術を持った若者たちに、その自分たちの技術を生かすのは経験値だということを伝え、命の危険と向き合う仕事に対して謙虚であることを自分の行動から彼らに伝えようとする。そこには自分の技術を伝えて後進に道を譲るという姿はなく、「まだまだ一緒にやろうぜ」というどこまでも前向きな姿があるのだ。

何より、マーベリックを演じるトム・クルーズの一挙手一投足から「まだまだ一緒にやろうぜ!一緒に楽しもうぜ」という映画を愛する心がビシビシ伝わってくるのだ。楽しくない訳がない。

****

映画の撮影が終了したのが2019年、2020年の公開が2021年に延期され、更に延期され・・・私の手元にあるチラシには2021年公開と印刷されている。混乱し色々あり、今2022年、スクリーンで見ることが出来る。

 


セブンイレブンスイーツ 紅茶ジュレと桃のパンナコッタとイタリアンティラミス

2022-05-29 17:44:03 | なんということはない日常

紅茶ジュレと桃のパンナコッタはバニラビーンズの香りが後に香るすっきりとしたデザート。

紅茶も桃もすっきりした程よいデザート感。

イタリアンティラミスはマスカルボーネがこってりしており食べ応えあり。

食べた事を記録するためだけにこそこそと写真を撮っている為、ここに残すのも恥ずかしいような写真だが、次の購入の手がかりにもなるし、あとで何を食べたか見返すには写真が大事だ。


6月間近玉川上水沿いの様子

2022-05-29 17:18:00 | なんということはない日常

最高気温が31度だったという5月最後の日曜日。

夕方近くだと犬の散歩の人やジョギング中の人とすれ違う事も多いが、私が歩いたのは昼時だったせいだろうか。玉川上水の遊歩道は非常に静かだった。5分近く誰ともすれ違う事もなく、静かに歩く。

*****

学生時代は、熱いアスファルトの道を歩くのが嫌で、遠回りしてこの遊歩道を歩いて帰宅したりしたものだった。しかし真夏の遊歩道は蒸し暑く、日差しはさえぎられていても思ったより涼しくはないのだが、今はまだ5月下旬。

湿気もなく、雨が降ったばかりで地面も程よく湿っており、歩いても土埃は立たない。散歩するには最高の状況だった。

 


スンホン ネイバー記事検索 ( ボイス4で共演したイ・オルに向けて・・)

2022-05-28 21:11:25 | ソン・スンホン(宋承憲)

先日癌で亡くなった俳優のイ・オルと撮った写真をアップして、先輩を追悼したという記事

海鮮のお店なのだろう。メウンタンや魚のメニューの下で撮った一枚の写真。写真の焼酎の瓶が映っているところを見ると、撮影終了後に食事を終えたところで撮ったものなのだろう。

共演したボイス4は夜のシーンも多く、ドラマの内容故、グロテスクな演出な過激なアクションシーンも多かったドラマだが、写真に写った3人はドラマの中では見られない穏やかな笑顔だ。

ボイス4

 

 


ベイビー・ブローカー

2022-05-27 22:13:18 | 韓国ドラマ・映画

是枝監督の韓国映画@ベイビー・ブローカーがカンヌ映画祭で上映されたということで、韓国のサイトでも沢山の記事が上がっている。今年に限らず、韓国では日本よりもカンヌ映画祭の話題に関するニュースが大きく取り上げられている。主役がパラサイトのソン・ガンホ、そしてカン・ドンウォン、IU、ペ・ドゥナも出演しており、カンヌでパルムドールを取った是枝韓国が初めて監督した韓国映画なのだ。話題にならないわけがない。

私が目にしたのは記事だが、これと同様のボリュームで何本も記事が上がっている。

*****

先日映画館で貰ってきたチラシには、万引き家族の是枝監督とパラサイトのソン・ガンホという文字が目立つように印刷されている。やはりこの映画の宣伝には、万引き家族とパラサイトは欠かせない。そして万引き家族とパラサイトはあちこちで比較考察されていた映画だ。私も色々考えてしまう。

****

見たい映画はほぼブログに感想を載せているのだが、万引き家族はどうしてもうまくまとめる事が出来ず、感想を書くことが出来なかった数少ない映画だ。映画の中の疑似家族を見ながら、もう誰も家族と呼べる人が周りにいない私は、家族についてどんな風に考えればいいのかよくわからず、なんとなく落ち着かない映画鑑賞になってしまったせいだと思う。

パラサイトは、途中の反転に驚きながらも、頼るものが家族だけで、結局今自分たちがいる場所(家族)から抜け出せない家族の姿が切なかった。

*****

このベイビー・ブローカーは、赤ちゃんポストに預けられた赤ん坊に新しい家族を探す話だ。

寄せ集めで時間と共に姿を変えていく家族と、結局家族という枠から抜け出せなかかった家族を描いたメンバーたちが、赤ちゃんにどんな家族を見せてあげられるのか。見る前から気になる・・・


トップガンの思い出

2022-05-26 21:48:17 | 映画鑑賞

「トップガンの公開当時はどんな感じだったんですか?」

トップガンの公開時は子どもだったので、当時の事はよく覚えていないという映画好きの同僚から質問を受ける。

ケニー・ロギンスが歌ったデンジャーゾーンはもちろん、ベルリンが歌った@Take My Breathe Away (昭和61年故@愛は吐息のようにという邦題もついていたようだ・・・)が流行った事、トム・クルーズがかけたサングラスも着ていたジャンバーもとても流行っていたと思う・・・と当時の事を色々思い出したのだが、一番記憶に残っているのは映画館での出来事だ。

*****

公開されてすぐの1986年(昭和61年)のクリスマス頃、友人と二人、新宿のミラノ座(だったと思う)に見に行ったのだが、私たちの前には中学生と思われる男子二人組が座っていた。

予告編の最中、一人の男子学生が隣に座っている友人に「じゃ 起こしてね」と言い置くと、着ていたジャンバーを毛布のように胸元にまでかけて寝始めたのだ。映画も始まっていないのにだ・・・友人と目くばせしつつ「一体どういうこと?」と思っていたのだが、劇中、トム・クルーズが操縦する航空アクションシーンでその謎は解けた。寝てしまった中学生は、アクションシーンが始まると、隣の友人に起こされ、さっきまで寝ていたのが嘘のようにスクリーンを見つめだしたのだ。

寝てしまった男子学生は、映画というよりその航空アクションシーンだけが目当てだったのだ。隣の友人に肩を小突かれて目覚める様子も、さっきまで寝ていたのがうそのように前のめりになって画面を見つめているのが、後ろにいる私たちにも伝わって来た。アクションシーンが終わった後、どうするのかと更に気にしていると、なんとまた眠りにつき、航空アクションシーンが始まると、また友達に起こされて航空アクションシーンを満喫していた。

航空アクションシーンだけ見ていた彼は、 ケニー・ロギンスが歌うデンジャー・ゾーンは何度も聞いても、ケリー・マクギリスとのシーンで流れるTake My Breathe Awayは一度も聴かなかったに違いない。それでも多分大満足で映画館を後にしたことだろう。

******

映画の内容とともに、30年以上経っても覚えている映画館でのちょっと変わった出来事だった。それ位航空アクションシーンが印象的だったということだろう。

また、こんな風に続編が見られるとは思ってもいなかった・・・

Berlin - Take My Breathe Away theme from Top Gun with Lyrics

 


明日 第13,14話

2022-05-25 21:37:01 | 明日(韓国ドラマ)

朝鮮戦争を戦った男性に敬意を表して見送ったように、辛い時期に更につらい状況を耐えた慰安婦だった高齢の女性も同じように見送ることになるチーム員達。

ただそれだけでなく、彼女たちを忘れないようにというメッセージを発信するために、幼い頃の自分の友人を探している高齢の女性も出て来て、戦後何も知らずに幸せに暮らしていた自分を恥じ、彼女の辛かった足跡を辿ろうとするのだ。

慰安婦だった過去を隠して静かに暮らしていても、自らの命を投げ打ってまで自分たちを助けてくれた同僚を忘れる事はなかった女性を演じる女優さんも、自分が友人を慰安婦にするきっかけを作ってしまったことを後になって知りショックを受ける高齢の女性を演じる女優さんも、いずれも「韓国ドラマでは優しい思いやりのあるおばあさん役」がピッタリの方だ。
そんな二人がこの役を演じる事で、ドラマの内容は当時を知らない世代にも強いインパクトを残す。もちろん、危機管理チームのメンバーであるジュヌンも、二人の思いを感じて「僕がこの思いを忘れずに引き継いでいきます」と熱い思いを語る。

韓国ドラマを何本も見ていると、(それがそのドラマの大きなテーマでなくても)このような場面は時々目にする。それには「この過去を私達は絶対に忘れない」というテーマが必ずあり、それ対する描写が弱かったりすると(正直私は分からない事が多い。あくまでも韓国側から見たら弱いという事だと理解するしかない)批判にさらされる事になっている。そこは韓国側としては大きな共通認識となっており、そこに疑念の入る隙はないのだろうと理解するしかない。

私は日本人故、その描き方に色々思うところはある。辛かった時代があった事は間違いないと思うが、その感情を忘れないために、その感情に対する思いをブラッシュアップするかのような様々な働きかけがあまりにも意図的に行われているように見えるのは、正直どうなのかなとも思う。ただ、これに疑問を呈する事が出来るのは、ドラマを作る彼ら自身からだけだ。

******

韓国ドラマ好きではあるが、こういう題材の描き方には自分なりの思いはある。死神の出てくるドラマなのだが、死神まで日本側の死神はどうしようもないと描かれているのを見ると「おお そこまでやるか」と思ってしまったので、思わず日頃思っている事を書きたくなってしまった。

******

ドラマも終盤。危機管理チームのチーム長の過去がとうとうはっきりする・・・・


スンホン ネイバー記事検索 ( マスクをも貫通する卓越したオーラ)

2022-05-25 21:07:54 | ソン・スンホン(宋承憲)

「台本練習」というコメントとともに、新作映画@ヒドゥン・フェイスの打ち合わせ中の写真をインスタグラムにアップしたという記事

昨日の記事は目線を下げていたものだったが、この記事の写真は自身のインスタグラムにアップしたものなので、写り具合もよりすっきりした感じだ。写真は『際立った目鼻立ちと卓越したオーラが見えるこれらに感嘆が集まる・・・』的なポジティブな単語で紹介されている。

 


スンホン ネイバー記事検索 ( スンホン、チョ・ヨジョン キャスティング確定 15日クランクイン)

2022-05-24 21:24:47 | ソン・スンホン(宋承憲)

スンホン出演の新作映画@ヒドゥン・フェイスがキャスティングも確定し、15日にクランクインしたとの記事

 キム・グティエレスとマルティナ・ガルシアが共演したコロンビアとスペインの合作映画の「ヒドゥン・フェイス」のリメイクの記事が出ていたのは去年の11月頃。半年経ち、無事クランクインを迎えたという記事だ。

去年の11月の時点では、相手役がチョ・ボアと共演する予定という記事だったが、実際の相手役はチョ・ヨジョン、パク・ジヒョンとの事。

秘密の部屋に閉じ込められた恋人の謎を描いたスリラー映画の監督は、情愛中毒のキム・デウ監督。

もしチャンスがあるなら、「スンホンのどのあたりにスリリングなラブロマンスの匂いを感じているのか?」と監督に質問してみたい。

****

見出しの画像は、2014年の公開された情愛中毒のポスター・・・


コンテンツに楽しさはあるのか

2022-05-23 21:43:52 | なんということはない日常

コンテンツ(content)を英和辞典で調べると芸術等の内容を指すと書かれている。今、カタカナで表記されるコンテンツは、映像や音声そしてゲーム等の、商品としての価値のある情報内容を指しているんだろう。

同じようにエンターテイメント(entertainment)を調べると、人を楽しませるもの、(娯楽用の)軽い読み物と書かれている。

私はコンテンツそのものにも楽しさを感じさせる意味が入っているものと思っていたので、意味を調べてちょっとびっくりした。

*****

コンテンツという言葉の意味が気になったのは、無断で映画を10分ほどに編集して公開する「ファスト映画」の投稿者に対し、大手映画会社等が5億円を求めるという新聞記事を目にしたからだ。

映画好きだが、正直このニュースを目にするまで、ファスト映画の存在そのものさえも知らなかった。倍速で映画を見たりする人が増えているという話は聞いた事はあっても、映画の本体を無断で10分ほどに編集し公開する事が商売(違法ではあるが)になるということも知らなかったのだ。

自分では単純に成果物という意味だと思いコンテンツという単語を使っていたりしていたが、コンテンツはあくまでも作り手側からの言葉であり、受け手としては、情報という言い方よりも、楽しませてもらえるものつまりエンターテイメントと考えるのがピッタリくるなと思っていた。

*****

この賠償提訴の件は、どのニュースでも「情報を手軽に手に入れたい人にはファスト映画はピッタリのもの」と紹介されていた。楽しさというニュアンスはどこにもなく、とにかく無駄なく手早く情報を手に入れたいという効率だけを求める気持ちしかないようだった。

私にとって映画は娯楽そのものだ。楽しさ以外のなにものでもない。映画を情報と思った事がない私には、ファスト映画の存在は想像もつかないものだった。

ファスト映画では情報は手に入れられても、楽しさは手に入れられない。でも手に入れたい目的が違うのだからそれでもいいということなのだろう。

*****

このファスト映画の提訴を取り上げている記事の下には、『古典や名著は実は、自分で読まなくても、面白くて、ためになる』と社会学者の古市氏が書いた「10分で名著」という本の広告が載っていた。

ファスト映画も10分、名著も10分・・・でも面白くてためになるなら、私は10分で名著がいい。私にとっては面白いが一番大事だ。

 

 

 

 

 


流浪の月

2022-05-22 19:57:23 | 映画鑑賞

ある夏の夕方、雨が降るにも関わらず公園で本を読み続ける少女に傘を差しだす青年。「家に来る?」という青年の言葉に従い、彼の家に行き、自然な笑顔を見せる少女。身を寄せる伯母の家に「自分の居場所がない」という少女の言葉を聞き、彼女を自分の家に居続けさせる青年。その時、少女10歳、青年は19歳だ。

その夏、少女は誘拐事件の被害者となり、青年は誘拐犯となった。

自分の秘密を話すには少女は幼く、青年は死んでも隠したい秘密を心に抱えているのだ。秘密を抱えたままの二人の心を、周りの第三者は受け入れられない。二人にしか分からない感情を説明する術を持たない二人を、周りが理解するにはたくさんのフィルターがかかりすぎているのだ。

それは15年後、二人が偶然に再会してからも一緒だった。恋人から、可哀そうと思われる彼女と、こだわりのカフェをひっそりと営む青年。

加害者にされてしまった青年が幸せそうに過ごしていることを喜ぶ彼女だが、彼女の恋人がそんな彼女の変化を敏感に感じ取った事から少しずつ二人の周りは騒がしくなる。

自分たちの感情はどこまで説明すべきものなのか、第三者は果たしてそれを理解しようとするのか、そして、そもそも自分たちも自分たちの感情をどこまで理解しているのか。

******

二人の感情を理解するには、やや情報量が足りないようにも思う。しかし全てを言葉やエピソードで説明するには無理があるのだろう。そこは景色や二人を映すアングルやセリフの間合いで想像するしかない。それらを最終的にどのように咀嚼するのかを考えながら映画館を後にする。

広瀬すず演じる女性の、時々見せる諦めたかのような表情と、はっとするようなストレートな物言い。松坂桃李演じる青年のやさしさを見せながらもまだ心の中に何か隠している様子。そんな重苦しい表情と様子が続く中で、二人が暮らす街の風景はどこかとても透明だ。

*****

追記

李相日監督のインタビュー記事を新聞で読む。

「渦中にいる人とそうでない人の間には壁がある。事実と真実の壁はインターネットで高くなり、壁は高いが垣根がない世界は自分がどちら側になるか分からない不安がある」という事が語られていた。「他者を拒絶する壁は高く、短絡的に白黒をつけるが、世の中の大半はグレーではないか・・・」と話しは続く。

 


私たちのブルース 第11,12話

2022-05-21 20:44:57 | 私たちのブルース (韓国ドラマ)

息子の親権を手放す事になってしまったソナに、彼女が一人になりたがっても、泣き叫んでも、最後まで寄り添うドンソク。

そんなドンソクの思いが伝わったのか、ソナは父と離れる事になってしまったあの学生時代の思い出をドンソクに語るのだ。「お父さんの辛さをわかってあげられなかった。辛いと言ってくれたなら・・・」

そんなソナに済州島では決して見せない饒舌な口調で自分の思いをソナに伝えるドンソク。母を拒絶し口も利かないドンソクがやさしくソナに寄り添い、自分も島では決して見せない笑顔を見せる。「前ばかりを見るのでなく、後ろを振り返ればいい。」と、ソナに帰る場所があることを、別の場所があることをさりげなく教えるのだ。相手がいることで、いつもの自分のはずなのに別の顔を見せる事が出来る自分がいる。

演じるイ・ビョンホンとシン・ミナは、二人の過去の関係を踏まえつつ、今の関係と、そしてこれから変わっていくかもしれない二人の関係を自然に感じさせてくれる。二人でいるときの姿と、別の人といるときの姿。違う姿を見せつつ、それでも又いつかどこかで交差するかもしれない二人の人生をも感じさせてくれるのだ。

プライベートでは、海女たちが漁に出る際の船の船長を演じるキム・ウビンのパートナーであるシン・ミナ。ドラマを見る前は、それが気になってドラマに集中できないのでは?とも思ったのだが、オムニバス形式のドラマ故、二人が同じ場面に出ることは殆どない。それよりなにより、イ・ビョンホンとシン・ミナの集中力が凄く、二人のパートだけ取り出してみたいと思わせるパワーがある。

*****

オムニバス形式のドラマのいいところは、それぞれの設定に自分の思いを当てはめて見られるところだ。親友の女友達との微妙なすれ違いに複雑な思いを見せる水産会社の社長であるウニの心模様もよくわかるが、今回はイ・ビョンホンとシン・ミナの「まだこれからやり直せるかもしれない二人の未来」の姿に心奪われる。


海苔弁 いちのや 靖国通り本店(市ヶ谷・九段お昼時マップ23)

2022-05-20 21:28:05 | なんということはない日常

月に何度か仕事関係で市ヶ谷方面から九段下方面に歩く機会があるのだが、そのたびにいつかお店の中に入りたいと思っていた海苔弁専門店だ。

靖国通りと内堀通りの交わる角に目立つ白い暖簾。そして時々聞こえてくる太鼓の音。日本の伝統・・ザ・海苔弁という雰囲気がたっぷり伝わってくる。

仕事途中で店の前を通る際は、お昼時の時間を外してしまっていることが多かったので、なかなかお弁当を購入する機会がなかった。

今日は暑くもなく、寒くもなく、5分ほど歩いてお弁当を買いに行くにはちょうどいい天気だったので、散歩がてらお弁当を買いに行ってみた。

バイデン大統領の来日、そして日米豪印の「クアッド」首脳会合が開かれる為だろう。靖国神社の前では一昨日位からかなり大がかりな検問が行われている。たくさんの警官の人が行き来している中、袋を持っていくのを忘れてしまったので、両手でお弁当を持ちながら静々と歩いて会社に戻ったのだが、そのずっしりとした重さから、蓋を開ける前からぎっしりと中身が詰まっているのが伝わってくる。

蓋を開けると、蓋の裏にこだわりの海苔弁の食材の説明が簡潔に書かれている。そしてぎっしりと詰まっている中身。一目見ただけで1,080円という値段が高いという気持ちはどこかに行ってしまう。1,080円・・・当然ですよね。という気持ちになる。

ごはんの中から出てくる半熟の卵、ゴマの香りがしてやや濃い目の味がごはんに合うきんぴら、まわりのたれが美味しい鶏もも肉。塩味のあるおかずはごはんにピッタリだ。

そして食べ応えのあるお魚と青海苔の香りがふわりと漂う磯辺揚げ、海苔の下には削り節がかかったごはんがある。つやつやとした海苔も美味しかったが、青海苔の香りを感じながら食べる磯辺揚げがとても美味しかった。青海苔の香りに海苔弁の底力を感じた気分だ。

*****

また、食べたい・・・・

 


コロナと海外出張

2022-05-19 21:15:35 | コロナ禍

「マスクをいつ外す事が出来るか?」という話題を報道番組でよく耳にするようになった頃から、「そろそろ海外出張を・・・」という話が社内で聞かれるようになった。

会社の状況や職種によって状況は色々違うと思うが、私の勤務先では実質的に社内で海外出張が無くなってから2年以上が経った。
当初はこんなに長い間、海外出張が無くなるとは思っていなかったので、新聞記事等をチェックし、世の中の流れがどんな風になっているかを把握しようとしていたのだが、そのうちにそんな事をするのも無意味だと思うようになってしまった。

今日、2年以上見る事がなかった海外出張時の海外旅行保険付与についての資料を見てみると、その当時の新聞記事が出てきた。

2020年6月の新聞記事でも「ビジネス渡航にPCR 行動計画も義務付け」というタイトルの記事があり、日本人がビジネスで出入国する際に想定される流れという表が参照されている。
2020年10月の新聞記事は「出張帰国時の待機免除 手続きは?」というタイトルでPCR陰性証明も条件にという風になっている。

2年間という時間が経っているにも関わらず、記事の見出しにあまり違いがない事に改め根強いコロナの威力を実感する。(もちろん内容は違っているんだろうが・・・)しかし、もう「コロナだから仕方ない」といつまでも言っていられないんだろうな・・・とも思う。

新聞記事の中には、「コロナ患者情報 共有進まず」という、タイトルだけなら今でも通じるような記事もあれば、「五輪に簡素化案」という2年間の月日を感じさせる記事もある。

私が寂しく思いながら読んだのは「天安門31年強まる統制」というタイトルの記事だった。
2020年6月 香港は追悼集会を決行という記事内容なのだが、2022年の今年、香港では追悼集会という言葉を発する事も憚られる事だろう。2年という時間が経ち、香港は全く違う姿になってしまった事を改めて実感する。