私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

恋人 第7,8話

2024-05-21 20:50:00 | 恋人 韓国ドラマ

江華島から逃げ出すギルチェ達を助ける為に、後金の男達17人と一人で対峙するジャンヒョン。天然痘にり患していると思われる身体のどこに力があったのかと思う神業だが、ギルチェを守る為にどんな事でもやり遂げる信念があるらしい。

更にジャンヒョンは、戦を終わらせるために、後金の陣営で天然痘が流行っていた事を逆手にとって、交渉すべきと進言までしていたのだ。それが仁祖の三跪九叩頭の礼に繋がるのだが、それでも戦が終わるきっかけを作ったのだ。儒生や両班たちには出来ない技で、フリーの敏腕ネゴシエーターではないか・・・

戦は終わったものの全てを奪い去って行った後金の強欲さは恐ろしい。引き上げる際にも行く先々で穀物や物品を搾取、更に人質も取る。ギルチェも無事ジャンヒョンと再会出来るものの、ギルチェの心にヨンジュンが居る事を知ったジャンヒョンは、もう一押しする事なく(自分が江華島で17人と戦ったという事も明かす事なく)人質として瀋陽に向かう世子の一行に同行する事を決めるのだ。

恋する乙女心をこじらせているギルチェの行動は想像がつくが、飄々としていながらもギルチェの言葉に傷つき彼女の元を去ろうとするジャンヒョンの心の動きはどうも不思議だ。もう一押しがないのは、彼女を思っての事なのだろうが、通訳として取引の場で口利きをして手数料をしっかり稼ぎ、ひと財産作ろうとするその手腕からは想像も出来ない繊細さだ。

「経費は自分持ちだから、その分は通訳以外で稼がないと」と、通訳業は政府の仕事に随行しても個人事業主的な立ち位置らしく、その立場存分に利用しての錬金術にいそしんでいたジャンヒョンは、別の通訳のトラブルに巻き込まれ、更には後金の陣営に潜り込んだ件についてもスパイ容疑を後金に掛けられてしまうのだ。

一旦瀋陽から戻った一行にジャンヒョンの姿を探しに行くギルチェだが、遺品の中にジャンヒョンが持っていた自分の髪飾りを見つけてしまうのだ。

まだまだ運命のすれ違いが続く。


恋人 第5,6話

2024-05-18 20:48:04 | 恋人 韓国ドラマ

ジャンヒョンに助けられ一瞬でも安心な時を得るギルチェ達だが、ジャンヒョンは彼女たちだけで逃げる事を勧め、自分たちは結局負け戦でどうしようもないヨンジュン達と行動を共にすることになるのだ。戦に長ける後金の侵攻を止めるには圧倒的に兵力が足りない朝鮮軍。

逃げるはずだったギルチェ達もウネの「傷ついた人を助けたい」という思いから、傷病兵を手当てする場所で再び出会う事になるジャンヒョンやギルチェ達4人。

戦乱の中でほんの少しの邂逅、そして暫しの別れ、そして再びの邂逅。厳しい中での僅かの出会いが運命的に感じられる展開が続く。時代背景と心の動きがうまい具合にリンクしているこのドラマ。

傷が癒えたジャンヒョンは国の存続に興味はなくとも民に心を寄せる行動を見込まれてしまい、王の元に行く事になり、ギルチェ達は、ジャンヒョンの助言の元、水になじみのない後金から逃げるため江華島に向かう。

お互いが「江華島で会おう」と言う言葉を胸に再び別々の道を進むも、ジャンヒョンは経験則から後金の行動を推測出来る事から美声の持ち主リャンウムと共に後金の陣内に潜り込む事になる。やる気等ないはずだったのに、いきなり敵の本丸に乗り込み、朝鮮を配下に置けば明を倒し清国皇帝の座も近いと不退転の決意のホンタイジに近づくのだ。

要領の良さと、疑われても抜群の駆け引き能力で後金の陣営の中で生き抜き、後金の兵士がギルチェにあげたはずの短剣を持っているのを見ると、江華島への進軍メンバーに入る事も買って出る。

飄々としているジャンヒョンのどこにそんなロマンティックな面があるのか・・・その落差も気になるが、お嬢様だったギルチェの落差もジャンヒョンに劣らない。安全だったはずの江華島から逃げ出す為に、世子の息子を助ける事で難局を乗り越えようとし、船に乗り込む際には自分たちが助かる為に再び短剣を使う。逃げ出す前に靴を穴に埋めていた女性とは思えない変わりようだ。

ギルチェ達が逃げ惑う様子も、後金の陣営の様子もやっぱり殆どが野外での撮影。ロケの多さが緊迫感を盛り上げている。

 


恋人 第3,4話

2024-05-14 21:21:31 | 恋人 韓国ドラマ

後金の侵攻から逃れる事が現実的になってきた村。
ヨンジュン達儒生たちは「国王を守るために立ち上がるべき」と声を上げるも、現実的に考えるジャンヒョンは冷静だ。実際、筆を持ち、書物だけを読んでいわゆる政策だけを考えて来た彼らに実践の経験等皆無。

ただ、何もしない訳にはいかないし、無策とも言える王も各地の儒生達の援軍を待っているのだ。
「ヨンジュンにもしもの事があったら・・・・」と彼の事だけ心配するギルチェの言葉に影響を受けたウネは「彼が出兵する前に結婚したい」とギルチェの思いとは別の方向に進んでしまうのだ。

何とかしてヨンジュンの出兵を阻止し、更にウネとの婚姻を阻止したいギルチェの思いを知ったジャンヒョン。
自らは出兵せずに逃げるといいながらも「結婚して出兵しても、もしもの時に困るのは残された新婦だ。」と現実的な話をして、ムードに流され、前のめりな彼らの思いに一石を投じるのだ。(当時、韓国では妻を亡くした夫は再婚出来るも、逆の場合は寡婦として生きる事を強いられる女性たち。そうなったら再出発という選択肢も彼女たちにはないのだ・・・)

更にギルチェを助けたいジャンヒョンは「山の上に狼煙があがったら必ず逃げるんだ」と彼女に告げ、何かあった時の為に短剣を彼女に託す。言葉はぶっきらぼうだが、彼女の事を思っての行動。

更に「軍にモンゴル人が入っているなら。。。」と心配するジャンヒョン。彼らは人の殺し方を熟知しており、だた侵略するだけでなく、物品を略奪した上、女性をも辱める事を目的にしているのだ。

実際、女性だけで逃げる事になってしまったギルチェとウネはモンゴル人に狙われる事に。生きる為にウネを助ける為に、ジャンヒョンからの短剣を手にモンゴル人を殺めるギルチェ。ジャンヒョンもギルチェなら覚悟を決めるだろうという事が分かっていて彼女に短剣を渡したのだろう。

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騎馬民族ならではの侵攻の様子が非常に迫力あり。又ギルチェ達が逃げ惑う様子もオールロケだ。恋人というタイトルからは連想できないような迫力の展開。


恋人 第1,2話

2024-05-10 22:13:55 | 恋人 韓国ドラマ

朝鮮がのちに清となる後金に攻め込まれ、清を宗主国とすることになった丙子の乱の足音が聞こえて来る所から始まる時代劇。

しかし、再び攻め込まれる事はないだろうと、自分の恋物語だけを夢見る両班のお嬢様ギルチェ。都から離れた村の中で、「一番聡明で機敏で誰よりも男性の注目を浴びている私・・・」と幸せな夢物語の中で生きている彼女の前に突然現れたジャンヒョン。

成均館(ソンギュンガン)で学ぶヨンジュンしか目に入らない彼女にとって、実社会でしたたかに生き、うわべの愛国心などは見せないジャンヒョンは全く関係ないはずだったのだが、ジャンヒョンには自信満々で明るい未来しか見ていないギルチェの存在が眩しいものに思えたらしい。

「都の流行りものを知りたい」というギルチェを連れて夜の街に繰り出し、村の中では目にする事のなかった新しい世界を見せるのだ。

ジャンヒョンはギルチェの中に無限のポテンシャルを見つけたようなのに、彼女は自分の中の可能性にも気づかず、友人のウネと穏やかな愛情を育てているヨンジュンの事で頭が一杯なのだ。

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自信満々で機転が利いて困難にも屈しないギルチェと、彼女を優しく見守る友人のウネ。優しさあふれるヨンジュンは教養もあるがちょっと理想論に傾きがちで、世間の荒波を渡り歩くのに長けていると思われるジャンヒョンは理想など語らないどこまでも現実主義だ。

ギルチェとジャンヒョン、ウネとヨンジュン。平和な世の中であれば、ちょっとした恋の駆け引きに心揺れる4人だったはずなのに、後金の侵攻で4人の人生は全く違った景色になるだろうことは簡単に予想が出来る。

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侵攻に揺れる4人の運命は、どことなく南北戦争に翻弄される「風と共に去りぬ」に似ているではないか・・・

気の強いスカーレットと、慈愛に満ちたメラニー。メラニーを愛しながらもスカーレットにも心が動いてしまうアシュレーと、南北戦争で南軍に勝機がないと判断して船を動かす事で最終的に巨額の利益を生む事に成功するレット・バトラー・・・・

洋の東西を問わず、戦争に翻弄されて運命が変わってしまうのは一緒らしい。