ハジンの「ソヨンの名前を聞いたことがない」というジョンフンを、自分の運転で彼の上まで送り届けることになる彼女。
ジョンフンからソヨンを知っているか?と聞かれたというハジンの言葉に動揺する妹。
ソヨンの死を受け入れられずに、葬儀場にも入ることが出来ない彼女を横で支えていた妹は、言葉もないのだ・・・
「ソヨンの名前など聞いたことがない」というハジンの言葉を信じられないジョンフンは、ソヨンの友人を呼び出し、ハジンとソヨンが幼い頃から同じバレエ教室に通っていた友人だったということを知るのだ。
何をするにも一緒だった二人。ハジンは「足首にひどい怪我を負ったのでバレエは辞めたの」と言うだけで彼女の事は何も覚えていないのだ。
自分の主治医、そしてハジンの主治医でもある友人を呼び出し、ソヨンの死にショックを受けた彼女の話を聞くジョンフン。
ソヨンの死を受け入れられずに死を望んだ彼女。少し元気が出た彼女が睡眠薬を望んだ事を回復の状況と勘違いし薬を渡すも、彼女はその薬で服毒自殺を図るのだ。
そして回復した時にはソヨンの事を何も覚えていなかったのだ。
「彼女は苦しくて彼女の事を全部忘れる事を選んだんだ・・・もし思い出したら?辛くて生きていられないだろう」
医師である友人の言葉にジョンフンが選んだのは、彼女と会わないという選択だった。
映画のプロモーションで「恋人のジョンフンは毒舌する姿がとても格好いい」と話した事の反応が良かった事、映画の前売りの売れ行きが良かったことで、「映画が公開されている間は付き合っていることにしよう」とするハジン。
その事をジョンフンに伝えようと夜景のきれいなカフェに呼び出すものの、ジョンフンの口からは「それでもいいけれど、会うのはこれで最後にしよう」という別れの言葉。
忘れることの出来ない自分と違い、生きる為に忘れることを選んだハジンを思い、彼女と会わないという選択をするジョンフン。
自分の主治医であり友人であるテウンはその報告を聞き、彼を励ますものの、彼自身も大学教授である父親から「ジョンフンは友人じゃない。危険な状態の患者だ」とジョンフンとの関係性についていつも厳しく忠告されているのだ。
映画のヒットのため、プロダクションの代表を喜ばせるために偽の恋人になってもらうように頼んだものの、ジョンフンの態度を寂しく感じるハジン。
ジョンフンとしては映画がヒットして、その後二人の関係がフェードアウトすることだけを望んでいたはずなのだが、映画はヒットし、彼女の人気はうなぎのぼり。彼の会社にまで二人の恋愛を応援するファンからプレゼントが届く。更には彼の番組にその映画の監督までゲストとして呼ばれることになってしまった。
こうなったら彼女の映画を見ないわけにはいかない。こっそりとレイトショーに足を運ぶものの、女子高生ファンに見つかり、その様子はあっという間にSNSにアップされてしまう。
それを喜ぶハジンは「私と違ってあなたの時間はゆっくり進んでいるみたい。二人の間をゆっくり考えてもらっていい。」と何だか急に余裕の発言になり、彼が自分との交際をやんわりと拒否していることもなんだか前向きにとらえるのだ。
彼女のペースに飲み込まれてしまったようなジョンフン。
会社に届いたプレゼントの中に自分と亡くなったソヨンの写真もあった。ストーカーが送ったと思われる写真は、自分の顔が消されたもの。自分に恨みを持つ誰かが、今回、何か事を起こさないとも限らない。自分と一緒にいることでハジンの身に何か起こるのではと不安を感じるジョンフン。
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ムン・ガヨン演じるハジンのキャラクターが非常に愛らしい。記憶力が良くないといいながらも、ジョンフンとの会話のテンポもいいし、妹でマネージャーとの会話は身内らしい遠慮のなさがなかなか楽しい。