胃がんのチョン弁護士の留守中、別の弁護士の元で仕事をすることになるヨンウ、スヨン、ミヌの3人だが、新しいチーム長は、下の者には「俺が一番」上の者には「おっしゃる通りです」という非常に厄介な人物だったのだ。いなくなってわかるチョン弁護士の有難さだ。
スパムメールにより顧客情報が流出してしまった企業への高額罰金の弁護することになるチームだが、新しいチーム長は、「最近は企業に対して厳しい状況」というヨンウの意見をあっさりと無視した事で、弁護の方針をやや見誤り、チームは最初から窮地に追い込まれる。チーム長が変わった事で嫌でも上長に合わせないというスヨンやミヌと違って、ヨンウは合わせる意味も分からなければ合わせる事も出来ず、こちらも窮地に追い込まれるのだ。
そんなヨンウの窮地を救うのは、今までずっといけ好かない腹黒新人弁護士だったはずなのに、なんとスヨンの後押しに目覚めたミヌの英断だ。『ハッキングはいつからハッキングだと言えるのか?』という頓智問答のような争点を持ち出し、新人3人の団結力で乗り切るものの、新しいチーム長はそれでもすべてが自分ファーストだ。
第二段階の、情報流出させた会社VS個人情報が流出されたことで被害を受けた消費者という裁判は、ハンパダ(大海)VSテサン(大山)対決の様相になったかと思ったら、「ハッキングは僕がした」とテサンの元代表テ・スミの息子がヨンウに「自首の方法を教えて欲しい」と連絡をして来たことで全く別の様相に・・・「金のスプーンを持って生まれた来た事で、なんでも許される金持ちの子どもとは思われたくない」と自首にこだわるこの弟。
突然出来た弟の「自首したい」という意志を尊重したいヨンウVS息子を守り自分の社会的地位も守りたい母テ・スミ対決に、なんとかテ・スミに勝ちたいとライバル心を燃やすテサンの代表の思いも入る。ヨンウは、テサンの代表の思いなど知らず、自分を頼って来た若い高校生の思いに答えたいという思いと法を愛する気持ちでこの難局を乗り切ろうとするのだ。
ドラマも最終回、テサンに入った頃は、ただ、自分の法に対する熱い思いを貫きたいという自分だけの信念で突き進んでいた彼女が、彼女なりに回りに合わせ、更に勇気を出して自分の信じる道を進もうとしているのだ。ヨンウのひらめきと彼女の勇気の出し具合がなんとも気持ちのいいドラマだった。
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お仕事ドラマとしてみるなら、チーム長のチャン弁護士のキャラクターが最高だった。彼がいてこそヨンウが弁護士として仕事が出来ているんだなと思う展開の数々。そして彼女を春の日のような温かい心で包む同僚のスヨン。そしてヨンウのすべてを優しく見守るジュノ。私にとってドラマはエンタメでもあるが癒しでもある。本当はこんな職場はないと分かっていても、こんな素敵な職場を見せてもらえることは楽しかった。