私立中学受験も一段落。小学6年生の熱い戦いは終わりを告げた。小学生の15%が私立受験をしたという。これは、平均的な数字であり、地域によっては、3割、4割というところもあるのだろう。小学校の一クラスが30名弱として、そのうち10名ほどが受験するという計算になる。
2月3日。都立の中高一貫校(白鴎高校付属中学校)も大変な人気で、受験当日は、受験する子供たち、その親たち、報道陣でてんやわんやだったそうだ。特に、塾関係者の姿が目立ったとのこと。小学校の先生の姿がほとんどないのは当然だが(自分たちの学校も平常に授業日だから)。入学金も授業料も無料なのだから、相当の人気が集まった。来年は、都立(区立)付属中学が4校新たに開校する。地元の私立にとっては脅威なのではないか。
私立の受験日の日程は、偏差値の高い学校から順々に日程が決まっているらしい。すべて平日なら別に問題はないらしいが、これが土日にからむと、クリスチャン系の学校は日程を変えてくるので、それはそれで、小学生が受験する学校選びの調整が、大変になるらしい。
いずれにしても、こうした偏差値はどこが決めるかというと、実は、たくさんの子供たちが通う、日能研とか四谷大塚などがその主導権を握っているらしい。その塾に通う子供たちの希望動向や、学力水準をしっかりとつかんでいるからだ。勿論、長年の間で私立間のレベルはほぼ固定されてはいるようだが。女子校が男女共学になったり、今回のように都立が新たに参入することになるとその影響が出てくる。
偏差値というもの自体が、受験集団の中における自分の相対的な位置を数字化したものだから、まさに本来の機能を発揮させている。かつて受験戦争を煽るものとして偏差値教育に対する批判が多く起こったのも嘘のような話しではある。
一方で、親たちは意外に醒めていて、ただ偏差値で決めるのではなく(即ち有名大学への合格数などで)子供の特性や可能性なども考えて、決める傾向も出ている。地元の公立中学が「荒れている」場合など、やむをえず私立に行くこともあるという。
しかし、中学受験の場合、都立中学受験も含めて、子供が通う小学校ではほとんど対応できないという現実がある。小学校の先生を云々するわけではないが、全く受験教育とは無関係な学習を行っているところで、受験云々を相談することは難しい。その分、塾の果たす役割は実に重要なものとなる。進路希望から受験指導まで塾業界は、今や活発な過当競争の時代に入った。
勢い、実績づくりのために、夜遅くまで指導を行う。夜10時くらいは当たり前。塾の前には、学校からそのまま来たような小学生がなかなか帰ろうとしない。親が車で迎えに来る。夕飯を親が塾に届けに来る。家に帰っても塾の宿題があるだろう。これで、朝から自分の小学校に通って授業を受けることができるのか(眠くて疲れて・・・)と、よけいな心配までしてしまうほどだ。
そして、ついに、努力の結果、合否が決まる。偏差値の高い学校に合格が決まった子。第2志望に決まった子。次に次に落ちて、結局、区立の中学に通う子。子供たちの過酷な春がこうしてまた始まる。3年後の再チャレンジを目指す子もいるだろう。
しかし、受験狂想曲の中で何年も犠牲にしてきた、家族の団らんは戻ってこないのではないだろうか。子供の居場所は、今、どこにあるのだろうか。
2月3日。都立の中高一貫校(白鴎高校付属中学校)も大変な人気で、受験当日は、受験する子供たち、その親たち、報道陣でてんやわんやだったそうだ。特に、塾関係者の姿が目立ったとのこと。小学校の先生の姿がほとんどないのは当然だが(自分たちの学校も平常に授業日だから)。入学金も授業料も無料なのだから、相当の人気が集まった。来年は、都立(区立)付属中学が4校新たに開校する。地元の私立にとっては脅威なのではないか。
私立の受験日の日程は、偏差値の高い学校から順々に日程が決まっているらしい。すべて平日なら別に問題はないらしいが、これが土日にからむと、クリスチャン系の学校は日程を変えてくるので、それはそれで、小学生が受験する学校選びの調整が、大変になるらしい。
いずれにしても、こうした偏差値はどこが決めるかというと、実は、たくさんの子供たちが通う、日能研とか四谷大塚などがその主導権を握っているらしい。その塾に通う子供たちの希望動向や、学力水準をしっかりとつかんでいるからだ。勿論、長年の間で私立間のレベルはほぼ固定されてはいるようだが。女子校が男女共学になったり、今回のように都立が新たに参入することになるとその影響が出てくる。
偏差値というもの自体が、受験集団の中における自分の相対的な位置を数字化したものだから、まさに本来の機能を発揮させている。かつて受験戦争を煽るものとして偏差値教育に対する批判が多く起こったのも嘘のような話しではある。
一方で、親たちは意外に醒めていて、ただ偏差値で決めるのではなく(即ち有名大学への合格数などで)子供の特性や可能性なども考えて、決める傾向も出ている。地元の公立中学が「荒れている」場合など、やむをえず私立に行くこともあるという。
しかし、中学受験の場合、都立中学受験も含めて、子供が通う小学校ではほとんど対応できないという現実がある。小学校の先生を云々するわけではないが、全く受験教育とは無関係な学習を行っているところで、受験云々を相談することは難しい。その分、塾の果たす役割は実に重要なものとなる。進路希望から受験指導まで塾業界は、今や活発な過当競争の時代に入った。
勢い、実績づくりのために、夜遅くまで指導を行う。夜10時くらいは当たり前。塾の前には、学校からそのまま来たような小学生がなかなか帰ろうとしない。親が車で迎えに来る。夕飯を親が塾に届けに来る。家に帰っても塾の宿題があるだろう。これで、朝から自分の小学校に通って授業を受けることができるのか(眠くて疲れて・・・)と、よけいな心配までしてしまうほどだ。
そして、ついに、努力の結果、合否が決まる。偏差値の高い学校に合格が決まった子。第2志望に決まった子。次に次に落ちて、結局、区立の中学に通う子。子供たちの過酷な春がこうしてまた始まる。3年後の再チャレンジを目指す子もいるだろう。
しかし、受験狂想曲の中で何年も犠牲にしてきた、家族の団らんは戻ってこないのではないだろうか。子供の居場所は、今、どこにあるのだろうか。