今回は、怪異編。江戸川乱歩「人でなしの恋」、ビアス「人間と蛇」、ポー「ウィリアム・ウィルソン」の3作です。怪異という括りよりは、「異界」という方が適切なようですが。内容的には、今時の、ホラーに慣れている我々には、ちょっとたわいない、落ちが知れてしまうような話です。それでも、夜、寝床で一人読んでいると、ちょっと恐怖心が湧いてくる。
「人でなしの恋」。人形に恋して死んでしまう夫。夫を取り戻そうと叩き壊した人形が、不気味な笑いを浮かべながら私を見つめる。
「人間と蛇」誰よりも自信家の学者。ベッドの下に光る二つの目に居すくまれても、挑み、精神的に破れていく。落ちは、見事です。
ポーの作品の訳は、江戸川乱歩のもの。ペンネームをポーに借りた乱歩です。同姓同名の同級生につきまとわれる恐怖。鏡に写る自分と生身の自分とどちらが本当なのか。鏡は異界へ誘う道具(装置)かもしれません。
フジテレビ系列で放映されていた(今も時々、春秋に特別番組で制作されているようです)「世にも奇妙な物語」。案内役のタモリの語り口と短くまとまったストーリー。背筋が寒くなるような見事な作りでした。ふとそんな番組を思い出しました。「怪異」「ホラー」というようなくくりでは済まされないような趣のあるものでした。
「人でなしの恋」。人形に恋して死んでしまう夫。夫を取り戻そうと叩き壊した人形が、不気味な笑いを浮かべながら私を見つめる。
「人間と蛇」誰よりも自信家の学者。ベッドの下に光る二つの目に居すくまれても、挑み、精神的に破れていく。落ちは、見事です。
ポーの作品の訳は、江戸川乱歩のもの。ペンネームをポーに借りた乱歩です。同姓同名の同級生につきまとわれる恐怖。鏡に写る自分と生身の自分とどちらが本当なのか。鏡は異界へ誘う道具(装置)かもしれません。
フジテレビ系列で放映されていた(今も時々、春秋に特別番組で制作されているようです)「世にも奇妙な物語」。案内役のタモリの語り口と短くまとまったストーリー。背筋が寒くなるような見事な作りでした。ふとそんな番組を思い出しました。「怪異」「ホラー」というようなくくりでは済まされないような趣のあるものでした。