「ゴール入線後、ルメールを背にフラフラと歩いたが、スタンド前で下馬すると、そのまま内ラチ沿いへ倒れ込んだ。鞍上が心配そうになでていたものの微動だにせず、その後、急性心不全のため息を引き取ったことが分かった。 」
大観衆の目の前で、2番人気の馬が急性心不全で亡くなるという、なんとも後味の悪いダービーとなった。
スキルヴィングが息を引き取った直後の、大観衆による歓声と拍手が余りにも強烈で、どうしても「残忍性」という言葉が浮かんでくる。
私などは、職業柄、ブラック企業に入ってしまったばかりに過労死・過労自殺に追い込まれる労働者の姿と重ね合わせて見えてしまう。
ニーチェ先生ではないけれど、「スキルヴィングよ、どうか人類を許してください」と許しを請いたくなった。
合掌。