優勢に進めていた永瀬さんが終盤で間違え、大逆転負けをくらった一局。
敗着は、123手目の5三馬(2:35付近)。
ここで4二金としていれば、永瀬さんが勝っていた。
第三局もそうだが、永瀬さんが研究の成果を活かして序盤で優勢を築きながら、中・終盤で間違えて、勝てる将棋を2局落としたのが痛い。
これにより、藤井さんが前人未到の八冠を達成した。
とはいえ、依然として永瀬さんは十分強い。
それもそのはず、彼は、藤井さんと長年VS(1対1の研究会)を行っており、研究パートナーである(この点は余りテレビなどでは指摘されないようだ)。
つまり、藤井さんを知り尽くした人間なのである。
なので、今後の「刺客候補」としては、真っ先に永瀬さんを挙げるべきだろう。
もう一人「刺客候補」を挙げるとすれば、かつての「藤井キラー」、豊島将之九段ということになるだろうか?
藤井さんの研究に付いていけるのは、もはやこの二人くらいしかいなさそうである。