Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

自作のパロディ

2024年01月26日 06時30分00秒 | Weblog
 「余談になるが、晩年の大江健三郎は繰り返し四国の森を描いた。筒井康隆が偏愛する哲学者ハイデガーも晩年を森で過ごし、「黒い森の哲学者」と呼ばれた。年を取るとみんな森へ行きたがるものなのか、と思っていたら、「お時さん」でやはり語り手が森を散歩していて、腹を抱えて笑ってしまった。

 私は、本屋に行くと、だいたいまず筒井康隆先生の新作を探す習慣がある。
 私は、存命の日本の作家だと、基本的には筒井先生と池澤夏樹さんのものしか読まないのだが(ベクトルD)、やはり筒井先生の新作を真っ先にチェックしたくなるのである。
 そういうわけで、「カーテンコール」も即買いして、まずは「お時さん」を読んでみた(折しも、浅草公会堂では「お富さん」が千穐楽を迎える)。
 これは、どう見ても、「時をかける少女」のパロディである。
 「お時さん」は、「お富さん」をもじったものだが、「時をかける少女」の深町一夫を赤ちょうちん「重松」のおかみに置き換えたのだろう。
 主人公である「おれ」の名前も、やはり「お富さん」の「与三」にちなんだ「清三」となっている。
 しかも、店の名前と主人公の名前の一字を繋げると、「重松清」となる。
 では、「おれ」の友人である「相川」と「野口」は誰をもじったのだろうか?
 既に死んだという「野口」は野口冨士男
 退職した「相川」はちょっと分からない。
 ・・・などと考えるのも楽しい。

 
コメント
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