Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

「周辺」からの逆襲(7)

2024年01月21日 06時30分00秒 | Weblog
 「希望の光」は、世話物の演目にも見ることが出来る。
 私見では、その代表が「与話情浮名横櫛」(切られ与三)である。 
 「新春浅草歌舞伎」第一部の目玉であり、これぞ新春にふさわしい演目である。
 ちなみに、私が最初にこの演目に出会ったのは小学生の頃であった。
 親戚の運動会に飛び入り参加したところ、「Disco Otomisan ディスコお富さん」の音楽に合わせて参加者が自由にダンスするという種目があり、この曲が強烈な印象を残した。
 当時は春日八郎さんがときどきNHKの懐メロ番組に出て来て、「お富さん」を歌っており、歌詞の意味はよく分からないものの、歌舞伎が元ネタであることを知った。
 もっとも、実際に歌舞伎座で全幕を観たのは、三十代になってからだった。
 つまり、私がたどってきたのは、「Disco Otomisan」→ 春日八郎の「お富さん」→歌舞伎の「与話情浮名横櫛」という、まるで逆転したルートだったのである(もっとも、こういう入り方で歌舞伎にハマる人も多いと思う。)。
 さて、この演目が実話を素材にしていることはよく知られている。
 テーマは、「お富(=妾)の請出し」であり、拡張解釈すれば「自由と独立」である。
 ということは、「自由と独立」のパイオニアである古代ギリシャ・アテネに手がかりがあるということになる。
 それは、ヘタイラ(遊女)の解放をテーマとするプラウトゥスの喜劇である(傑作の欠点(7))。
コメント
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