秋は世界中で物悲しいような気持ちになる季節のようだ
真上から日光が照りつける日々からやっと開放されて
ようやく考える事ができるようになる秋
後悔と諦めとを静かに受け入れる様になると
聴きたくなる曲はどこか寂しい雰囲気を持つ曲になる
秋に聴く曲で、すぐに思い出すのがブラームスのクラリネット5重奏曲だ
冒頭の寂しさはそれだけで心を鷲掴みにする
ブラームス クラリネット五重奏曲 ロ短調 作品115 ライスター /アマデウスsq. Brahms : Clarinet Quintet
秋はブラームスなのかもしれない
マーラーが嫌ったブラームスの最後の交響曲は、若い頃はナヨナヨしていてなんとなく嫌だったが、
今はまるっきり反対で、マーラーの交響曲は聴かないが、ブラームスの4番は季節になると一度は聴く
冒頭の主題は、実はベートーヴェンの29番のピアノソナタの第三楽章にも出てくる音形だ
ただ、この曲の第4楽章は変奏曲形式だが、なんか中途半端な終わり方のように思えてしまう
それが不思議なことにフルトヴェングラーの演奏だけは、終わったという感じがする
何故なんだろう
カラヤン 最晩年のブラームス交響曲第4番 ライヴ
あと一曲、秋らしいと思うのがフォーレのピアノ4重奏曲第1番の第三楽章だ
まるで夜想曲のような雰囲気で、フォーレの曲の中で好きな方から1から2を争う曲だ
Fauré Piano Quartet No.1, 3mov. フォーレ ピアノ四重奏曲第1番第3楽章
これらの曲は、やっぱりレコードで聴くのが良い
マニアの例にもれず、CDの同じ演奏のを持っているが
空気感と言うか音の厚みというか、雰囲気はぜんぜん違う
いい音かどうかはわからないが好きな音は間違いなくレコードの音だ