ロシアがソ連だった頃、モスクワを訪れたことがある
流石に自由に出歩くことはできなくて
インツーリストが連れて行ってくれるところだけ見物ができた
覚えているのは、地下鉄の駅がエラく深いところにあったことと
その地下の通路が豪華そうに見えたことだ
インツーリストは、こんなに深いところに駅があるのは
戦争が起きた時に避難場として使うからだと説明をした
今、プロパガンダによって実態を知らされていないロシア人
彼らは大国主義とか西欧の価値観とは少し違った面はあるとしても
自分が見た人とは無邪気な人たちだった
泊まったモスクワのホテルでは二組の結婚式のパーティが行われていた
自分らの席からもカウントを数える大きな声が聞こえた
何事か?と目を向けると、新郎新婦がキスをしていてその時間を
みんなで声をだして測っていたのだ
片方が済むと、もう片方はキスを始める
負けるな!と煽るようにまたもや大きな声が響く
熱気がそこには溢れていた
そんなことが数回繰り返されたような気がする
庶民はこうしたバカバカしいことに幸せを感じる
単純ないい人ばっかりなんだろうな
その時思ったのはこのことだった
現在のロシアとウクライナの関係は悪化する一方
ロシアを変えられるのはロシア人だけ
あの素朴で人の幸せを願う人達が
内側から変えてほしいと切に思う