ビートルズの有名な「アビー・ロード」のジャケット写真
でも何か変!何かが違う
まずは向かっている方向が違う
本物は左から右へ歩いているが、これはその反対だ
列もなんだか寸詰まり気味でバランスが悪い
これはジャケット写真を撮影時にいくつか撮ったものの1つ
つまりは完成品ではなく、途中段階の写真だ
これは「アビー・ロード」50周年記念として発売された
3枚組LPのうちの2枚が収納されたジャケットだ
この写真の中に収納されていた2枚のレコードの楽曲は
これもまた完成品ではなくて、途中の段階の音楽だ
それがこちら
セッションズと書かれた下には、途中段階の使用されなかったテイクが入っている
この使用されなかったテイクがなかなか面白い
完成品が出来上がる過程を垣間見ることができる
それはベートーヴェンの訂正がいくつも入っている自筆楽譜のようでもある
使われなかったとはいえ部分的には完成品よりも熱気があるものもある
(I want youなど)
最近、赤盤・青盤を聴いているから、これも気になって久しぶりに聴いてみた
自分にとって「アビー・ロード」といえばB面のメドレーが圧倒的に好きなのだが
ここではそれがside fourに「ザ・ロング・ワン」として収録されている
「you never give me your money」から「the end」まで続くメドレー
完成品と一番違うのは「Her Majesty」の挿入箇所
完成品はビートルズの最後のメッセージ「the love you take is equal to the love you make」
で終わったかと思いきや、予定調和的に終わらないのが彼らの才気走ったところで
回っているレコードは数秒間の沈黙の後「ジャーン」と音を発し思い出したように歌が入る
それが鼻歌のような「Her Majesty」で
初めて聴いたときは、なんでこんなのが最後の曲なんだろう?と思ったものだ
ところがそれに慣れてしまっているので、このテイクのように
Her Majestyが真ん中辺りの別の場所に入っていると
完成品のほうが圧倒的に良いな、、と思えたりする
他に気づいたのは「you never give me your money」のこのテイクでは
コーラスがきれいに入っているのだが、完成品はそんなにコーラスのイメージがない
音は何でも入れれば良いというわけではなさそうだ
ということで、最近はレコードでビートルズを聴くことが多い
ところで青いレコードを入れるところを黒いレコードで送ってしまったショップからは
昨日メールが届いて、急いで対応に当たっているとあった
でも、我慢しきれずに針を降ろしてしまったから自分は交換は諦めるしかない
(仕方ない)
それにしても、途中の段階を見られる(聴ける)というのは
なかなか面白いものだ