パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

中止・継続の判断基準をあらかじめ決めておくべきだと思う

2023年10月25日 09時37分54秒 | 新城・地元に関すること

アメリカでは結婚する時、将来離婚した場合の対処法を予め決めておくそうだ
将来のことは誰もわからない
だが、ある程度未来を想定して考えておくのは現実的と思われる

国や地方自治体の事業は、走り出したら止まらない傾向が強い
インフラ整備などはある程度仕方ないとしても
果たして続けていく意味があるのかと思われるものの
ダラダラと続けていたりする

本来は最初の事業計画実施について議会でしっかり検討されていれば良いのだが
地方自治体では多くの場合、予算化された事業はすんなり実行に移される

今でも覚えているが、その事業の補正予算が提出された時
自分は直感的に反対だった
それは何よりも現実感がないよう思われたからだ
その事業は新東名高速道路経由の新城・名古屋の直行バス運行だ

ます頭に浮かんだのは使う人がいるのか?
いるとしても、JRと比べて競争力があるのか?だった

新城市のJRの多くの駅からは一日のうちの名古屋往復には
この事業が明らかにされた当時は
平日は1960円、土休日は1640円だった
(現在は2000円と1680円)

これに対抗するバスの運賃は片道1000円で
利用できる時間は3往復のどれかを使うしか無い

直通で乗換なしに約一時間で名古屋(藤が丘・長久手)
に着くとしても名古屋の中心地に行くには地下鉄が必要で
実質的には運賃も時間ももう少しかかる

本数の多い便利さと料金でJRに勝てるのだろうか?
そのことが頭を離れなかった

この事業は当初営業運行ではなく、実証実験として行われることになっていて
事業費用の半分が国の補助金が使えるとされていた
実証実験は3年半に渡るものとして、初年度に6000万円を国から交付され
一年目の運行費(半分)とバス購入費として使われた

運行費の半分が国から支給され続けると思い込んでいた市が慌てたのは
この補助金が2年目以降補助金の対象外となったからだ
つまり委託事後業者(バス会社)に払うのは
全額市から捻出しなければならなくなった

この計画は、名古屋市と新城市の通勤・通学者を増やすことが目的とされ
目標値(KPI)も威勢のよい数字が掲げられていた
(補助金をもらうために大風呂敷を広げたのだろうか)

ところが半年運行してわかったことは、予想通りの苦戦だった
目標値には遠く及ばない数字(3分の1くらい)で
エクセルでグラフをかいて予想の補助線を引くと
その伸び方は悲しいくらい低迷していた
(それは驚くと言うよりやはりと思ったものだ)

この事業は実証実験を終えた後、営業運行として続けられている
利用者数は一台当たり7〜8人くらいで、
運賃だけの収入ではバス会社がやっていけないので
毎年最初から赤字分を見込んだ予算案が計上され補填されている

運行自体は既に日常化していて、利用者はそれなりの便利さを感じている
と思われるが、この事業について違和感を持つのは
この事業目的がコロコロ変わったことだ
通勤・通学者を増やす、、といったものから、地域間交通の重要性に変わって
目標数値も当初示した(KPI)ではなくて、新たな概念(輸送量?)に変わっている

ただ少し助かるのは、バス会社が地域間交通の補助金を国からもらえるようなので
幾分かは市からのお金が少なくて済むようなこと
(その場その場では努力しているようだ)

そこで本日の本題!
まずは、何年かに渡る事業は最初の選択が肝心で十分に検討されるべき
(議会もしっかりチェックしてほしい)
次は、その計画を継続する中止するの判断基準を
予め設定しておくことが必要なのではないか

冒頭にあげた、結婚時に離婚の際の対処法を決めておくのと同じように
自治体の継続事業は計画時に継続・中止の基準を決めておくべきだと思う

それともう一つ、国からの補助金をあてにして事業計画すると
後々困ることになりそうだから、これには慎重に臨まないと良くない

これはつくづく実感することだ










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