パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

作品は書き手の人格を現すか?

2011年11月17日 21時06分49秒 | Weblog

よく知っているつもりの人の書いた文章を読んだりすると
普段の印象と異なる事がある
その文章が上手ければ上手いほど
あれっ、この人こんな風だったかな?
と思ったりする

いつもの直感からなる印象と異なるのは
その人の本質を見抜く力がないせいか
それとも、書かれた文章が人格とは全く別物である所為か?

およそ人の評価に関する限りは
書かれた文章の人格よりは肌で感じる人格の方を信じてしまう
傾向が強いのではないだろうか

さて作品というジャンルのもの、つまり小説・詩・哲学・絵画・音楽
それらはそれを生み出す人物とは別箇に(存在するものと)
判断する方が正しいか否か

サリエリにとってモーツァルトはおよそ許せない
チャランポランな人間に見えたとしても
その作品は信じられないほどの完璧さをもって
人の心を魅了する

文学者でも探していけば作品は凄いけど
人間的にはとても耐えられない
といった人は出てくるに違いない

いったい何をもって評価するのか?
実際のところ作品は最終的には
人間性を現す面があるのもまた事実で
そしてその隠れた人間性は、それを味わう側の洞察力・直感の力を
借りないと把握できないのではないか

話は飛躍して音楽の演奏について

作品の現実としての楽譜を正確にただ演奏するだけでは
作品の本質に迫れないのではないか?
アプローチ方法はいろいろあると言っても
まずは直感の助けが必要
作曲家が求めたモノを改めて求めるような態度で
作品に向かわないと作品は説得力を持たないのではないか

などと多少ロマンティックな希望を持ちながら
考えてしまう

そしてフルトヴェングラーが凄いなと思うのは
最初の掴みが、全てを見抜いている様に思えてしまう事
紛う事無い直感と洞察力
こんな人はもういないホント聴きたかったな実演で!
第9の4楽章の、もの凄いフェルマータのあと
再弱音で始まる効果は記憶の中でも圧倒されてしまう

また話があっちこっちに飛んでしまったが
要は人格と作品の問題
そして作品の解釈の前提としての直感・洞察力の事を
うだうだ述べてみただけ

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監督

2011年11月16日 21時28分35秒 | Weblog

サッカーの監督、野球の監督
同じ監督でも随分違う

まずサッカーの監督は引退したらすぐなれるものではない
監督のための資格が必要
講習を受けたり、実地研修したり、テスト受けたり
その上で合格者にライセンスがもらえる

そして監督には名選手でない人も多い
モウリーニョ・サッキ・ヴェンゲルもそれほどの
選手ではなかったとか


「名選手、名監督ならず」
と野球界の言葉があるらしいが、
現実には現在の日本の野球界は名選手と言われる人たちが
監督に就任している


サッカーの世界では監督という仕事は
名選手とは違った分野のスキルを発揮する職業で
最初から監督を目指してサッカー界に入るという事もあり得るかもしれない

どうでも良い事だけれど
日本では何でも野球界からの発想が多いが
ここのところから違っている事を知ってほしい
(知ってどうなるものでもないけど、
そんなに安易な世界ではない事を分かってほしいな)

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大丈夫か?(余計なお世話・杞憂?)

2011年11月15日 20時48分49秒 | Weblog

iPadのアプリにFlipboardというものがある

FacebookやTwitter他を雑誌風にレイアウトして
とてもきれいに見やすくアプリだ
見やすいだけでなく、英語が難なく理解できれば
それこそ便利この上ない情報もふんだんに手に入れられる

このアプリを使いながらフト考えた
日本ではこういったアプリは開発されないな!
それは独断ではあるけれど確信に近い

何故なんだろう?

この国は、幼稚、想像力の欠如、知力不足
知らず知らずにこんなものが当たり前になっていないか?

必要とされるものは下等動物の様に刺激に対して反応する能力だけで
答えの無い問題をしっかり考えるという事は望むべくも無い
ザンデルの「これからの~」はベストセラーになっても
ベストセラーという事実はあっても、その提唱する自ら考える姿勢には
なかなか至らずにいるのではないか

考える力、それは習慣からくるかもしれない
とすると教育の問題となるが
日本の教育は選別のための受験用の教育に終始している
はたしてそれが教育と呼べるかも疑問だが
まずは良い学歴を持たない事には良い会社に就職できない
といった現実主義が幅を利かす

まずはここを直すと言うか、何が優先される知力か?
の定義の仕切り直しが必要!
そうでもしないとこれからますます差がついて行ってしまう

話は変わって芸能界に飛ぶが
AKB48に関心が無いのは年齢の所為もあるが
いくらマーケティング上優れている云々されても
ここにもどこか幼稚な世界が支配しているようで
自分には気持ちが悪い

この商業的に計算され、膨大な売り上げを計上するものが
馬鹿にできない存在であるとしても
それども、やっぱり違う!
と危機感を持って思ってしまう

つまり、求めたいのは大人の知恵、
時間をかけた上でしか得られない知識・技術
そして結局は自ら経験して得るしか無い人生観に通じる思い
それらが優先される社会

これは多分田舎に住んでいるから感じる事なのだろう
都会に住んでいれば多分流されてしまうから
そんなことは感じずにいるだろう
とすると、田舎に暮らす事は悪い事ばかりではない
かもしれない?

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サロメ

2011年11月14日 22時19分42秒 | Weblog

帰りの車の中はNHKFMで「ドン・ファン」

目の前には少し赤いような月が浮かんで

サロメの舞台にピッタリ

今日はリヒャルト・シュトラウスにピンとがあった日か?

 

しかし、会社の有線はブラームスの4番だった

秋にブラームスが合うのはどうやらみんな共通の感覚らしい

4番も良いけど、クラリネット5重奏曲も秋にピッタリ

 

それにしてもサロメ

饒舌なオケをもう一回聴いてみたいもんだ
(もちろん生で)

 

ところでリヒャルト・シュトラウス

深みは無い様に思えるけど、最後の4つの歌はいい

ヘッセの詩が3曲、後は忘れたけど

ワーグナーのヴェーゼンドンクの歌並みにいい

と言っても最近聴いていないが!

 

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なるほど、これが長次郎の楽茶碗か!

2011年11月13日 18時59分13秒 | Weblog

名古屋 松坂屋南館で「茶碗 今を生きる」 
---楽歴代と時代を語る名碗---
と名付けられた展示会が開催されていた

展示作品は、長次郎・仁清・乾山・陶九郎などなど
と言っても、知ってる名前はこのくらいで
知識は全然ない

この手の展示会・展覧会は最初からハイペースで
テンション高く見ていくと後半疲れてしまうので
最初はザッと見て、心に響くものをチェックして
それからもう一度じっくり見る事にしているが
今回は2番目に展示された長次郎の楽茶碗「利休」が
圧倒的に良かった

なんという清々しさ、思わずきれい
と声が出てしまった
侘び寂びだけじゃない、品格、佇まいが素晴らしく
フト京都太秦の広隆寺にある弥勒菩薩を見た時の
印象を思い出してしまった

確かに長次郎の作品は、この作品に似た感じが多かったけれど
完成度はこれが一番!
素人目、自分の好みからはそう感じた

後気に入ったのは乾山
それ以外はなんだか迷っているような
写しと言うか、模倣と言うか、何かから抜けきっていないような

その点、乾山は芭蕉に対する一茶みたいな感じで
自由奔放を開き直っているところが
それが芸風なんだろうがいい感じ

それから陶九郎、この人の作品も尋常じゃない
影響を受けながら、しかし、吹っ切れて
おおらかで、深い自分の作品になっている様に思えた

こんなのは素人の感想で
ただ思った事を書き連ねただけ
もっとも素人だから好き勝手に書けるのだけれど

それにしても最近体力不足で集中力も続かない
せっかくの展示会も充分堪能できたかと言えば
少し疑問かもしれない
名古屋を歩き回った後ではなく
こちらを最初にすれば良かったかもしれないが
毎度のことだが、後の祭り!

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女の会話、男の会話、Facebook、そして人生

2011年11月09日 10時51分04秒 | Weblog

代休の一日  
普段と違うテンポで時間が流れる
そこで暇に任せてどうでもいいことを

おしゃべりは女の人のストレス発散場所どころか
必要不可欠なものらしい
傍から聞いていると話があっちこっと飛んで
対話と言うよりお互い言いたいことを言っているだけのような
気がするときもある

女性陣にとってそもそも会話は
結論を出す必要性など殆ど無いようで
会話自体、その時間を持つこと自体に意義があって
その時間を楽しむことに意義があると
多くの人が口にする

ところが男は違う
せっかく時間をかけたのだから何か結論が欲しい
会話の目的はなんだったのか
話の落とし所はどこだったのか
ついついそんな風に思ってしまう

話は飛んでFacebookに移るけれど
日頃の更新もどうも女性陣は(皆ではないかもしれないが)
この無目的な会話に似ているような気がする

自分のことをそこまでオープンにするのは
チョット、、、
もしかしたら女性というより日本人だから
そこまでオープンにするのにためらいがあるのかもしれないけれど

とにかく、仕事で利用している人は別として
個人のおしゃべりが、、、

しかし、考えてみると人生なんて
もしかしたらそんなものかもしれない


人生に究極の目的があるのではなくて
女性の会話のように、
人生という時間自体
そこで、喜び、怒り、悲しみ、楽しむ時間を経験することだけに
意味があるのかもしれない

それは刹那的に生きよ!
ということでなく
誰かが自分たちに与えてくださったプレゼント
有効にお使いなさい!
と言う事かな。

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タブーを敢えて設定、それが知恵というものかもしれない

2011年11月07日 21時09分54秒 | Weblog

「悪いのは銃じゃない、銃を扱う人間の問題だ」
このように銃規制に反対する人は声を荒げる

確かに銃を使うのは人間で、銃自体には罪はないかもしれない
しかし、残念ながらそこに人間が
変わってしまう可能性があることへの想像力が
欠如していないか

変なことをするのは妙な人間で決して自分らじゃない!
そんな根拠のない自信を持っていないか?

人間はいついわゆる犯罪者になってしまうか
わからない可能性を持っているだけでなく
銃を持っていればいつか使いたくなってしまう
新しい刀を持てば試し切りをしたくなってしまった
江戸時代のサムライは居なかったか?

銃を持てば自衛のためだと言いながら
使いたくはならないか?

話は飛躍して原子爆弾についてもそれは言えないか?

自分は人間にそれ程、絶対的な信頼は置いていない
人間はいつかどうしようもない間違いを起こす危険性を持っている
それが自分の基本となるところ

だから核抑止力のための核保有は問題外だ
いつか使いたくなってしまう
そんな危険なものは端から持つべきではない

それはある種の勇気ではないのか
持つことができるけれど、持たないという決断をする
じつはそれこそが人間の知恵ではないかという気がする

同じ流れで原発についても
この途方も無い化物は確かに人間の可能性・素晴らしさを
示す良い例だけれど
これも残念なことにいつ想定外の事が起きるかわからない
いや、おそらく間違いなく想定外のことは起きる(いつか)

ならばこの技術もタブーとしてしまうのも
一つの知恵ではないのか

人類には技術革新で明るい未来が待っている
それはあまりにも単純な楽観主義過ぎないか!

仮に技術による明るい未来を掲げるとするならば
その前に個々の人間性を深める(高める)十分な時間(教育)が
必要不可欠に違いない

なんとなく、世界が変な方向に曲がりつつあるような不安に襲われるので
チョットばかりぼやいてみた
これが杞憂であれば良いのだが

 

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テレビを見ない人

2011年11月06日 21時33分10秒 | Weblog

地上波デジタル放送を機会に、テレビを見ない人が増えているらしい
周りにもそんな一人暮らしの男性がいる
新型テレビを買うのが面倒になって
そのままでいるらしいが、別に困った様子でもなさそう
ニュースはネットで見られるし、見たい番組があるわけでもないし
主な理由はそんなところ

子供のいるある家庭も、一時期テレビ無しの生活を続けたという
さすがに子供同士の会話に我が子がついていけなくなるのを危惧して
結局購入したらしいが、見る時間はきっちり決めているという

確かに自分もテレビは見なくなった
見たい番組がないというだけでなく、
とにかく時間が自分のペースで進んで行かないことに
少しストレスを感じてしまう

だからと言ってオンデマンドでいつでも見られる
としても今度は時期を逸したみたいで
実際には見る気にならなくなっている

とすると、やっぱり見るべき番組がないのか?

ただ言えそうな事柄は、どんなものにも黎明期・成長期・成熟期・衰退期が存在し
テレビは白色矮星の様な衰退期に入っているのではないか
ということ

今、旬な人材はどの分野に流れているのだろう
少し山師的な連中が多く参入する業界
それが次に成長する分野と思うのだが
はたしてそれは何か?

もっとも自分の年令になれば、
できることは限られているので
新たにそれに挑戦なんてことはしないで
自分のしょうもない好きな分野に
拘ってみるしかないが、、、

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サラリーマンの目標は「自分の人生を生きること」

2011年11月04日 19時48分36秒 | Weblog

最近、起業家の為のセミナーみたいなところに行く機会があった
そこで強調されるのは「思い」「情熱」
そしてオンリーワンの商品の開発

今これだけ不景気になってくると、生き残る
と言うより勝ち残るために
何をすべきか!
気持ちの持ち方はどうあるべきか!
なども声高々に提案される

なるほど、そうなんでしょうね
頑張らなくっちゃ!

でもホントの事言えば、チョットそうなのかな?
という気がしないでもない

その理由に日本人の大半であるサラリーマンと
経営者のメンタリティーの違いにある

四六時中仕事に没頭すべき
そうすれば運もついてくるし
世間も認めてくれる

これは経営者側の考え
そして反論のしようがないとも思える考え

一方同じ発想をするならば
個人事業主としてのサラリーマンは自分の仕事・労働時間を
如何に高く売るかが大事なポイントであり
それは必ずしも経営者側の要求と一致するものでもない可能性がある

経営者とサラリーマンの求めるものが一致するに越したことはないが
そう簡単に一致点は見つけられない

何時も不思議に思うのは
教育でも何でも、突出した一番になることを目標設定にしていること
まるでそれ以外は負け犬のように

だが残念ながら、一般的には大半の人間が
負け犬の立場にならざるを得ない(好むと好まざるを問わず)
確率的にそうなる

少年の頃一流のスポーツ選手になりたいという夢を抱くが
夢がかなわない現実があり
それだけが人生ではない
と早く知ること、納得することも人生には大事な気もする

つまり独自の技術、オンリーワンを追求するだけが人生じゃないということ
もし仮に独自のものを求めるとしたら
それは個人個人の心の範囲の問題で、自分自身の心に起こってくる事柄に
真摯に対応すればいいだけのこと

もっと簡単に言ってしまえば
サラリーマンはお気楽に
「サラリーマンは気楽な家業ときたもんだ」
と言う考え方も有り!ということ

人生そのものを楽しむ
それが他人にとって流されているように見えようとも
人生を楽しむことに真剣になった人は
仕事に真剣になった人と同じ境地に達すると考えるのは
あまりにも楽観的すぎるか?

日本人はこれだけまじめに働いて
陽気に、良い意味でいい加減なイタリア人よりも
人生を楽しんでいないように見えるのは
おせっかいな自分にはどうしても不思議に思えて仕方ない

もっとも今日も考えがまとまらずに
話があっちこっちに飛んでしまったが、、、

 

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寝ながら思った、どうでもいいこと?

2011年11月03日 18時08分15秒 | Weblog

博報堂の調査によると震災以後精神面で変化したものは
自活する力を重視することだという
なるほどこれは納得がいく

例えば放射能に関する報道
何を信じていいかわからない情報が錯綜し
判断に迷う状況で、結局自分で情報の中から
判断するしかない
それを身にしみて感じたせいで
身につけた知恵が自己判断能力のアップといえる

また人が何とかしてくれる
といった優しい、のんびりした(それはそれでいいことだと思うけれど)
この国のシステムに過度に依存するのは良くない
と反省を込めて自活する能力のアップを求めるようになったとも言える

確かに今までは自分のことでも人任せだったかもしれない
政治も経済も原発のことも、、、
分業化したほうが効率が良いから
専門家に任せて自分たちは結果だけを聞いて判断する
こうしたシステム自体が、その前提となる専門家が
信用出来ないために残念ながら自分で分かる範囲で
いろいろ調べなくてはならなくなった

思えば今起きているウォール・ストリートのデモも
根っこは同じかもしれない
格差をうんぬんと言うより
自分らの手で何とかしなければ!
といったような感覚に襲われたのかもしれない

とにかく震災以後は劇的に出はなく
気がついていたら変わっていた
というような変化がいろんな所で見られるに違いない

その意味で復興という最優先すべき事柄も
今までの復興のイメージではなく
新しい時代の復興で有って欲しいものだ

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