■石破茂新政権
衆議院において首班指名選挙を経て新しい自民党総裁となった石破茂代議士が首相として指名されました。
石破茂新政権が発足しました、本日、衆議院において岸田内閣が総裁任期満了に伴う総辞職となり、首班指名選挙を経て新しい自民党総裁となった石破茂代議士が首相として指名、第102代内閣総理大臣として石破茂政権が正式に発足しました。石破新総理大臣は本日夕方より皇居松の間において親任式にのぞみ天皇陛下より親任をうけました。
新政権は今後、連立与党を組む公明党とともに組閣本部を設置、新しく公明党代表となった石井代表と党首会談を行い、石石連立というべき連立与党体制が制式に始まりました。政治資金パーティー裏金問題などで現在自民党は政治不信を招いているとして、石破総理は新政権の今後の信を問うとして衆議院を解散し、十月中の総選挙に臨むという。
岸田政権は政治とカネの問題を受け、当時の岸田首相が自身の1任期満了を以て次の総裁選に出馬しない方針を示し、今回の総裁選には出馬しませんでした。この関係から、石破新首相は岸田首相の主要政策の砲身を継承することとしてて、外交安全保障、経済政策、政治とカネ、新政権はこの問題を中心に政策を組むこととしています。
野田佳彦立憲民主党党首、自民党と同じ時期に野党第一党である立憲民主党でも党首選挙が行われ、党首選挙を終え新しい党首となったのは民主党政権時代最後の内閣総理大臣をつとめた野田佳彦代議士でした。野田党首は次の衆議院選挙は政権選択選挙であるとして、再度旧民主党の流れをくみ、自公連立政権から政権奪取を実現する構え。
安全保障環境、年々深刻さを増している我が国周辺の安全保障環境は2000年代の中国海洋進出や北朝鮮核開発、香港民主化問題やテロとの戦い、中東情勢といった、もともと1991年のソ連崩壊から不安定度合いは高いものでしたが、2010年代を経て2020年代も半ばとなり、これら2000年代の安全保障上性とは桁の違う緊張度合いに見舞われて。
中国海洋進出は既に南シナ海一帯の環礁を武力奪取も含め占拠し人工島建設と滑走路整備など基地化を進めるとともに北朝鮮核開発は完了し核兵器が量産され且つその運搬手段となる弾道ミサイルは既にアメリカ本土を射程に収める水準となっています。香港民主化は国家安全法施行により事実上中国共産党政権下では不可能となってしまった。
テロとの戦いが提唱された2000年代は、逆にテロとの戦いに多くの国防費を支出した国ほど、従来型の大規模戦争への抑止力を喪失することとなり、2010年代、具体的には2014年に行われたロシアによるウクライナのクリミア併合、そしてドンバス戦争勃発は未だ激戦が続き核兵器使用さえ懸念されるロシアウクライナ戦争となり今日に至る。
台湾海峡は1990年代こそ台湾の中華民国空軍は比較的新しい戦闘機や水上戦闘艦艇を揃え台湾海峡に抑止力を発揮できていましたが2000年代2010年代と中国軍近代化の速度は留まるところを知らず、2020年代にはアメリカ海軍の行動さえ大きく成約させるほどの状況となり、このまま放置するならば台湾海峡有事を超え、いきなり台湾有事となる懸念も。
NATOアジア版の構築や日米地位協定改訂に伴う日米同盟の対等化、石破茂代議士は総裁選以前から独自の安全保障政策を提唱しており、安全保障強化を掲げつつも宥和政策を続けた安倍政権時代とこの路線を継承した菅政権時代、ここから大きく転換し反撃能力整備や防衛力抜本強化を明示した岸田政権時代、ここに新しい政策が加わるかたち。
安倍政権時代には防衛力は重視されていたものの、結局ロシアのクリミア併合に対してG8の枠組みの中で抑制を図るなど、脅威を直接受けず受け流すことで既存枠組みを軍事力以外の予防外交も含めて国際秩序を維持する政策を堅持していましたが、歴代最長政権となった安倍政権は、戦争回避を重視しすぎた一種の宥和政策と後年評価されうるのか。
宥和政策は結果的に戦争に繋がることとなるのは第二次世界大戦での反省の一つなのかもしれませんが、目の前の戦争を回避するという平和主義というものは共感が得やすく、急斜面では無くとも戦争の脅威を排除しないまま平和を重視する平和主義は、台湾海峡、南シナ海、ウクライナ、朝鮮半島、現在の現実への道を舗装してしまった。
岸田政権は在任期間1094日、これは戦後歴代第八位の在任期間となります。安全保障問題を中心に考えましたが、円安と経済成長、物価高騰に地方過疎化、少子高齢化と地政学リスク、最後の一つは安全保障問題とも連関しますが突きつけられた課題は数多く、新政権は何を行うのか、政権選択選挙となる衆議院選挙はまもなくです。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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衆議院において首班指名選挙を経て新しい自民党総裁となった石破茂代議士が首相として指名されました。
石破茂新政権が発足しました、本日、衆議院において岸田内閣が総裁任期満了に伴う総辞職となり、首班指名選挙を経て新しい自民党総裁となった石破茂代議士が首相として指名、第102代内閣総理大臣として石破茂政権が正式に発足しました。石破新総理大臣は本日夕方より皇居松の間において親任式にのぞみ天皇陛下より親任をうけました。
新政権は今後、連立与党を組む公明党とともに組閣本部を設置、新しく公明党代表となった石井代表と党首会談を行い、石石連立というべき連立与党体制が制式に始まりました。政治資金パーティー裏金問題などで現在自民党は政治不信を招いているとして、石破総理は新政権の今後の信を問うとして衆議院を解散し、十月中の総選挙に臨むという。
岸田政権は政治とカネの問題を受け、当時の岸田首相が自身の1任期満了を以て次の総裁選に出馬しない方針を示し、今回の総裁選には出馬しませんでした。この関係から、石破新首相は岸田首相の主要政策の砲身を継承することとしてて、外交安全保障、経済政策、政治とカネ、新政権はこの問題を中心に政策を組むこととしています。
野田佳彦立憲民主党党首、自民党と同じ時期に野党第一党である立憲民主党でも党首選挙が行われ、党首選挙を終え新しい党首となったのは民主党政権時代最後の内閣総理大臣をつとめた野田佳彦代議士でした。野田党首は次の衆議院選挙は政権選択選挙であるとして、再度旧民主党の流れをくみ、自公連立政権から政権奪取を実現する構え。
安全保障環境、年々深刻さを増している我が国周辺の安全保障環境は2000年代の中国海洋進出や北朝鮮核開発、香港民主化問題やテロとの戦い、中東情勢といった、もともと1991年のソ連崩壊から不安定度合いは高いものでしたが、2010年代を経て2020年代も半ばとなり、これら2000年代の安全保障上性とは桁の違う緊張度合いに見舞われて。
中国海洋進出は既に南シナ海一帯の環礁を武力奪取も含め占拠し人工島建設と滑走路整備など基地化を進めるとともに北朝鮮核開発は完了し核兵器が量産され且つその運搬手段となる弾道ミサイルは既にアメリカ本土を射程に収める水準となっています。香港民主化は国家安全法施行により事実上中国共産党政権下では不可能となってしまった。
テロとの戦いが提唱された2000年代は、逆にテロとの戦いに多くの国防費を支出した国ほど、従来型の大規模戦争への抑止力を喪失することとなり、2010年代、具体的には2014年に行われたロシアによるウクライナのクリミア併合、そしてドンバス戦争勃発は未だ激戦が続き核兵器使用さえ懸念されるロシアウクライナ戦争となり今日に至る。
台湾海峡は1990年代こそ台湾の中華民国空軍は比較的新しい戦闘機や水上戦闘艦艇を揃え台湾海峡に抑止力を発揮できていましたが2000年代2010年代と中国軍近代化の速度は留まるところを知らず、2020年代にはアメリカ海軍の行動さえ大きく成約させるほどの状況となり、このまま放置するならば台湾海峡有事を超え、いきなり台湾有事となる懸念も。
NATOアジア版の構築や日米地位協定改訂に伴う日米同盟の対等化、石破茂代議士は総裁選以前から独自の安全保障政策を提唱しており、安全保障強化を掲げつつも宥和政策を続けた安倍政権時代とこの路線を継承した菅政権時代、ここから大きく転換し反撃能力整備や防衛力抜本強化を明示した岸田政権時代、ここに新しい政策が加わるかたち。
安倍政権時代には防衛力は重視されていたものの、結局ロシアのクリミア併合に対してG8の枠組みの中で抑制を図るなど、脅威を直接受けず受け流すことで既存枠組みを軍事力以外の予防外交も含めて国際秩序を維持する政策を堅持していましたが、歴代最長政権となった安倍政権は、戦争回避を重視しすぎた一種の宥和政策と後年評価されうるのか。
宥和政策は結果的に戦争に繋がることとなるのは第二次世界大戦での反省の一つなのかもしれませんが、目の前の戦争を回避するという平和主義というものは共感が得やすく、急斜面では無くとも戦争の脅威を排除しないまま平和を重視する平和主義は、台湾海峡、南シナ海、ウクライナ、朝鮮半島、現在の現実への道を舗装してしまった。
岸田政権は在任期間1094日、これは戦後歴代第八位の在任期間となります。安全保障問題を中心に考えましたが、円安と経済成長、物価高騰に地方過疎化、少子高齢化と地政学リスク、最後の一つは安全保障問題とも連関しますが突きつけられた課題は数多く、新政権は何を行うのか、政権選択選挙となる衆議院選挙はまもなくです。
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