特報:世界の防衛,最新論点
自衛隊は99式自走榴弾砲以降火砲の近代化を20年に渡り怠っていますがそろそろ誘導砲弾の強化などの施策が必要だ。
アメリカ陸軍はM-1299自走榴弾砲の評価作業を本格化しています、今回の試験はM1156PGKプレジションガイダンスキット誘導砲弾システムの射撃試験が実施され、一定の評価を達成したとの事、この実験はBAEランドディフェンスシステムズ社とともに開発を進めているERCA拡張型射程火砲砲兵システムの要諦を担う装備品開発の一環です。
ERCA拡張型射程火砲砲兵システムは、やはりといいますが1962年に開発されたM-109自走榴弾砲の車体システムを基に開発され、現在運用されている最新型のM-109A7車体を基として、砲身を既存の39口径より大幅に延伸、56口径長砲身という、世界の主流となっている52口径砲を上回る長砲身により射程の大幅な延伸を狙うというものです。
M-1299自走榴弾砲は現在開発中の新型砲弾、ロケット補助推進RAP弾方式のXM-1113砲弾を用いた場合、射程を70㎞まで伸ばせるということで、M-109A7自走榴弾砲の射程38㎞を大幅に上回るものとなります。ただ、ここまで難渋するならば開発中止されたXM-2001クルセイダー自走榴弾砲、56口径砲身の新型自走砲を再開しては、とも思います。
アメリカのノースロップグラマン社は新型のM-1156PGKプレジションガイダンスキット誘導砲弾システム評価試験に成功しました。これは従来型の155mm砲弾に装着する誘導装置で、手のひらに載る大きさではありますが、ペイヴウェイレーザー誘導爆弾の先端のような誘導翼四枚を備えた装備で信管として155mm砲弾先端にねじりこみ式で装着する。
M1156PGKプレジションガイダンスキット誘導砲弾システムは最近までXM1156PGKプレジションガイダンスキット誘導砲弾システムと称されていたもので、Xの試作名称が外れて制式装備となりました。この精度は39口径155mm榴弾砲から発射された場合で40kmの射程でも命中精度はCEP半数命中界で10mという高い精度を発揮できるとのこと。
アメリカ陸軍では、従来空軍航空打撃力の有用性に着目し、野砲については優先度の低いまま推移、1960年代に設計されたM-109自走榴弾砲へ近代化改修を繰り返し運用継続しています、その砲身は39口径と当時の22口径よりも大幅に延伸したものの、諸外国の自走砲が軒並み52口径の長砲身を有する中で、陳腐化が指摘され改良が本格化しています。
アメリカ陸軍の将来火砲開発を見ていますとブッシュ政権時代に中止となったXM-2001クルセイダー自走榴弾砲をどのように評価しているか、再開発の可能性はないのか、という視点でどうしても考えてしまいます。XM-2001クルセイダー自走榴弾砲は完全新設計の装備でM-109A6パラディン自走榴弾砲を完全に置き換えるべく開発されていました。
XM-2001クルセイダー自走榴弾砲は56口径155mm榴弾砲を完全自動の砲塔システムにより運用するもので、RAP射程延伸弾を用いた場合は射程100㎞を想定、超長射程による命中精度低下はGPS誘導など2000年代初頭には未来的であった技術により補うとされていました。そして戦車並みの1500hpエンジンを搭載、十分な機動力も有する構想で。
M-1299自走榴弾砲、現在開発されている将来は法はM-109自走榴弾砲を金高回収したもので、つり合いが難しい58口径の砲身をもともと24口径主砲が搭載されていた位置に配置、車体馬力も戦車に随伴できるものでは全くありません、自走砲は機動力も要諦であり、各国が500hpに抑える中、あえて1000hpを搭載した韓国のK-9が売れています。
アメリカ陸軍が進めるM-1156PGKプレジションガイダンスキット誘導砲弾システムについて、その誘導関連技術へCAES社が提携企業として選定されました。CAES社は今後M-1156PGKプレジションガイダンスキット誘導砲弾システムを開発するノースロップグラマン社の下請け企業として、特に砲弾の精密誘導用のGPSアンテナを納入します。
MコードGPSアンテナ、CAES社が納入するのはM-1156PGKプレジションガイダンスキット誘導砲弾システムの先端に装着する誘導部分の重要部品であるGPSアンテナになるとのことで、ノースロップグラマン社によれば同社の製品は信頼性の高さとともに同社の大量生産能力による近年の膨大な誘導砲弾需要への対応と、何より安さ、としていました。
2026年までにM-1156PGKプレジションガイダンスキット誘導砲弾を80000発生産する構想であり、このためには80000発のGPS誘導アンテナが必要となります。これらの砲弾は電子妨害に対処すべくMコードGPS電波帯域を用いるものですが、ノースロップグラマン社はすでにエクスカリバー誘導砲弾を100000発という多数を製造した実績があります。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
自衛隊は99式自走榴弾砲以降火砲の近代化を20年に渡り怠っていますがそろそろ誘導砲弾の強化などの施策が必要だ。
アメリカ陸軍はM-1299自走榴弾砲の評価作業を本格化しています、今回の試験はM1156PGKプレジションガイダンスキット誘導砲弾システムの射撃試験が実施され、一定の評価を達成したとの事、この実験はBAEランドディフェンスシステムズ社とともに開発を進めているERCA拡張型射程火砲砲兵システムの要諦を担う装備品開発の一環です。
ERCA拡張型射程火砲砲兵システムは、やはりといいますが1962年に開発されたM-109自走榴弾砲の車体システムを基に開発され、現在運用されている最新型のM-109A7車体を基として、砲身を既存の39口径より大幅に延伸、56口径長砲身という、世界の主流となっている52口径砲を上回る長砲身により射程の大幅な延伸を狙うというものです。
M-1299自走榴弾砲は現在開発中の新型砲弾、ロケット補助推進RAP弾方式のXM-1113砲弾を用いた場合、射程を70㎞まで伸ばせるということで、M-109A7自走榴弾砲の射程38㎞を大幅に上回るものとなります。ただ、ここまで難渋するならば開発中止されたXM-2001クルセイダー自走榴弾砲、56口径砲身の新型自走砲を再開しては、とも思います。
アメリカのノースロップグラマン社は新型のM-1156PGKプレジションガイダンスキット誘導砲弾システム評価試験に成功しました。これは従来型の155mm砲弾に装着する誘導装置で、手のひらに載る大きさではありますが、ペイヴウェイレーザー誘導爆弾の先端のような誘導翼四枚を備えた装備で信管として155mm砲弾先端にねじりこみ式で装着する。
M1156PGKプレジションガイダンスキット誘導砲弾システムは最近までXM1156PGKプレジションガイダンスキット誘導砲弾システムと称されていたもので、Xの試作名称が外れて制式装備となりました。この精度は39口径155mm榴弾砲から発射された場合で40kmの射程でも命中精度はCEP半数命中界で10mという高い精度を発揮できるとのこと。
アメリカ陸軍では、従来空軍航空打撃力の有用性に着目し、野砲については優先度の低いまま推移、1960年代に設計されたM-109自走榴弾砲へ近代化改修を繰り返し運用継続しています、その砲身は39口径と当時の22口径よりも大幅に延伸したものの、諸外国の自走砲が軒並み52口径の長砲身を有する中で、陳腐化が指摘され改良が本格化しています。
アメリカ陸軍の将来火砲開発を見ていますとブッシュ政権時代に中止となったXM-2001クルセイダー自走榴弾砲をどのように評価しているか、再開発の可能性はないのか、という視点でどうしても考えてしまいます。XM-2001クルセイダー自走榴弾砲は完全新設計の装備でM-109A6パラディン自走榴弾砲を完全に置き換えるべく開発されていました。
XM-2001クルセイダー自走榴弾砲は56口径155mm榴弾砲を完全自動の砲塔システムにより運用するもので、RAP射程延伸弾を用いた場合は射程100㎞を想定、超長射程による命中精度低下はGPS誘導など2000年代初頭には未来的であった技術により補うとされていました。そして戦車並みの1500hpエンジンを搭載、十分な機動力も有する構想で。
M-1299自走榴弾砲、現在開発されている将来は法はM-109自走榴弾砲を金高回収したもので、つり合いが難しい58口径の砲身をもともと24口径主砲が搭載されていた位置に配置、車体馬力も戦車に随伴できるものでは全くありません、自走砲は機動力も要諦であり、各国が500hpに抑える中、あえて1000hpを搭載した韓国のK-9が売れています。
アメリカ陸軍が進めるM-1156PGKプレジションガイダンスキット誘導砲弾システムについて、その誘導関連技術へCAES社が提携企業として選定されました。CAES社は今後M-1156PGKプレジションガイダンスキット誘導砲弾システムを開発するノースロップグラマン社の下請け企業として、特に砲弾の精密誘導用のGPSアンテナを納入します。
MコードGPSアンテナ、CAES社が納入するのはM-1156PGKプレジションガイダンスキット誘導砲弾システムの先端に装着する誘導部分の重要部品であるGPSアンテナになるとのことで、ノースロップグラマン社によれば同社の製品は信頼性の高さとともに同社の大量生産能力による近年の膨大な誘導砲弾需要への対応と、何より安さ、としていました。
2026年までにM-1156PGKプレジションガイダンスキット誘導砲弾を80000発生産する構想であり、このためには80000発のGPS誘導アンテナが必要となります。これらの砲弾は電子妨害に対処すべくMコードGPS電波帯域を用いるものですが、ノースロップグラマン社はすでにエクスカリバー誘導砲弾を100000発という多数を製造した実績があります。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)