「日本語を知っているか」という題の今日のブログをあえて外国語に分類した。私たちは日本語を知っているようで、知らないでもどうってことなく過ごしている。
いつだったか海峡という言葉のドイツ語Meerengeで「海峡って海が狭くなっているところなんだな」とようやく認識した次第であった。engというのはドイツ語で「狭い」という意味で、Das Zimmer ist eng. (この部屋は狭い)などと使う。だからMeerengeというと直ぐにイメージができたが、それが日本語では海峡だというので、やっと峡の日本語の意味がわかった。
愛媛県今治市には来島海峡という潮の流れの速いので有名なところがある。だから海峡というものを知らなかったということはない。それも実物の来島海峡をそこにかかっている橋とともに何度見たことか。
だがその実物を知ってるということと概念としての海峡とは結びついていなかった。(単にこれは私が日本語に対して鈍感だということを示しているだけだろうが)。
それがこのドイツ語のMeerengeでようやく概念としてわかったわけである。日本語には山間に挟まれた山峡という語がある。そうだすると山峡にあたる、Bergengeという語もあるのではなかろうかとようやく気がついた。
それで今朝書棚のドイツ語辞典を引いてみると確かにBergengeという語があった。ちなみに言うと、これらの語は女性名詞でdie Meerenge, die Bergenge(かなで発音をつたなくつけておくとそれぞれメーア・エンゲ、ベルク・エンゲ)である。
もう一つ半島という語があるが、これをドイツ語でdie Halbinselという。読んで字の如しで、半分(halb)くらいは島(Insel)だというのであろう。そういえば、半島は島ではないが、海に突き出した陸地であるから、半分は島という捉え方はあたっている。
しかし、そういう風に考えたことはなかった。英語のpeninsulaの中にあるinsulaは島を意味するであろうから、多分この語源は知らないが、半分が島のようだという概念があるに違いない。