【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

細野豪志さんが「自民党内閣は官僚に乗っ取られている」ことを証明

2009年02月03日 23時59分59秒 | 第171通常会(2009年1月~)自民党追い込まれ

【衆院予算委員会 2009-2-3 基本的質疑1日目】

 民主党政調副会長の細野豪志さん(静岡3区)が切り込み隊長。第169通常国会は岡田筆頭理事がトップバッターを務めましたが、第171通常国会は菅筆頭理事がNHK中継を仕上げる格好になります。

 パネル担当は逢坂誠二さん。

 最初のパネルは「渡り鳥人事禁止へ」という新聞記事。

 これは福田内閣のときの記事だそうです。ですから32年前の日経新聞。
 福田赳夫内閣のことですよ。念のため。

 32年間自民党が手を付けられない官僚人事。

 自民党政府は官僚に乗っ取り続けられていることを証明していきます。

 勇気ある告発者「S」さん。農水官僚で水産庁長官、構造改善局長を務めた人です。

 その「S」さん、財団法人「海外漁業協力財団」理事長に天下りしてから、5つの特殊・公益法人を渡り歩いています。

 細野さんいわく、「わたりの最多記録ホルダー」。

 給料とそれぞれの団体の退職金で少なくとも3億2000万円を国家公務員を退職してからもらっています。

 

 この華麗なる経歴、「S」さん一人の意思ではなく、農水省から「そろそろ変わってくれないか」と言われて、渡っていったそうです。

 農水省のあっせんの有無について佐藤正典・農水大臣官房長は「記録が残っていない」と逃げました。

 細野さんは麻生首相に「自民党はわたりを本気で叩きつぶす覚悟があるのか」と迫ります。答弁が混乱する自民党を見て、最長老予算委員の渡部恒三さんが「政権が変わんねえと変われねえんだ!」

 次のパネルで、「渡り鳥のルート」がほとんど決まっていることが明らかになりました。Sさんの6つの役職(天下り先・渡り先)の前任者と後任者です。

 

 このうち、Aさん、Bさん、Cさん、Dさんは「渡り」の存在を認めているそうです。

 農林水産省は「(Sさんのあっせんはあるが)前任者、後任者については、当省として把握していない」(佐藤正典官房長)という無責任な答弁をしました。

 これについて、細野さんが調査を要求すると、官僚応援団=自民党の岩永元農相(滋賀4区=引退表明)は、「だから、再就職等監視委員会をつくればいいじゃないか!」と意味不明のヤジ。委員会はタイムマシンに乗って、過去の天下り・渡りまで監視するんですか。

 改めて細野さんが「委員長に調査を要求します。渡りの全容解明を政府に要求します」と述べると、菅筆頭理事が自民党席を見ながら「与党反対しないね?」と声をかけました。自民党席は静まりかえりました。

 さて、麻生首相、「年間の天下り件数の正確な数を知っていますか?」

 麻生首相「正確な数字を知っておりません」

 細野「2500件です」

 として再就職等監視委員会ができるまで首相本人が判断するとした政令はムリだということを証明しました。

 細野さんは最後の11分間、九州国立博物館の古美術購入の疑惑について、現地調査も含めて追及。西村正紀・会計検査院検査官は「しらべていく」と前向きに答弁しました。ちなみに会計検査院長(前任者は定年退職)は政府が参院民主党に恐れをなして、人事案を国会に一度も提出していません。民主党の先延ばしではなく、自民党が一度も出していないので、西村検査官が会計検査院院長職務代理として国会に出てきました。

 細野さんは政権交代に向けて、

 自民党政府は官僚に乗っ取られている

 ことを証明しました。


忙しい季節なので、ランキングが落ち気味です。1日1カウントですので、よろしくお願いします。
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民主党幹部、第171国会の予算委の作戦をあかす 安住淳さん

2009年02月03日 07時00分00秒 | 第171通常会(2009年1月~)自民党追い込まれ

 民主党国会対策委員長代理の安住淳さん(宮城5区)が、2日夜のBS11「インサイド・アウト」に出演。

 第171通常国会での衆院予算委員会での戦い方を明らかにしました。

 政府が出してきた2009年度予算案について「在庫一掃予算だ」として、各省庁が政権交代を前に、これまで予算化をためらってきた事業まで駆け込みで盛り込んでいると批判。

 「景気対策というと『何でもすぐ通せ』と自民党は言うが、膨大なおカネをつぎ込むのだから、役に立つ公共事業かどうかを徹底的にチェックする」としました。

 安住さんは「国論を二分するような議題はないと思う。麻生さんはシングル・イシューでの解散を探っているようだが」と話し、前回の郵政解散のように、単一争点での解散をねらっていると分析。

 「私はいずれにしろ、政権選択が最大の争点になると考えている」とし、首相はその選択肢から逃れるために、消費税などの別の争点を探しているがそれが見つからないのではないかとの認識を示しました。

 安住さんは
国論が二分され、“ソマリア解散”とかになると思いますか?」と聞いて、司会者も苦笑していました。

 議席数と持ち時間のかねあいで、衆院予算委基本的質疑2日目は朝9時から夕方4時ごろまで、民主党議員が次々と登場する“民主党ショー“になります。今回(4日)は、前原、馬淵、長妻、菅という順ですが、川辺川ダムなど公共事業の適正化をライフワークとしている前原副代表にトップバッターをお願いしたのは、公共事業国会、税金ムダ削減国会にしようという考えのようです。

 このほか、ねじれ国会での両院協議会の議論については「見ていて何でだろうと思ったが、やはり衆院側は3分の2条項があるから、歩み寄ろうとしていない」と分析。「だから総選挙をやらないとどうにもならない」と説明しました。

 気になる総選挙の時期については、「参院で予算が成立した後には、首相はやることがなくなるだろう」としながらも、たとえ任期満了に持ち込まれても「政権選択選挙」になることは間違いなく、民主党が有利だと頼もしさを感じさせました。

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