【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【動画】見よ、渡部恒三のディベート術

2009年02月09日 21時55分34秒 | 第171通常会(2009年1月~)自民党追い込まれ

民主党最高顧問・渡部恒三さんのディベート術

 渡部恒三さん(福島4区)は衆院予算委員です。昨年の第169通常国会2月8日の予算委でも国会の流れを民主党に引き寄せる質問をしました。

 昨年2月8日の審議のもよう
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【衆院予算委】流れを変えた恒三さん

 現在76歳の恒三さんは早大大学院の修士論文が「英国の二大政党制」だったという半世紀にわたる筋金入りの二大政党論者です。

 1969年(昭和44年)、衆院初当選。同期の桜は羽田孜さん、小沢一郎さん、綿貫民輔さん、石井一さん(現在は参院議員)。自民党清和会の森名誉会長もしかり。

 知る人ぞ知る“トリビア”。渡部恒三さんは1932年(昭和7年)5月24日生まれ、小沢一郎さんは1942年(昭和17年)5月24日生まれです。誕生日が同じで、ちょうど10歳違いです。恒三さんは福島県議から代議士になりました。

 ちなみに滋賀3区の当選2回生、三日月大造さんも(1971年)5月24日生まれなので、「三日月大造大物説」が民主党内でまことしやかにささやかれています。

 恒三さん、もちろん第45回衆院選の公認候補です。羽田内閣が退陣した1994年6月30日からずっと野党です。

 厚生大臣、自治大臣兼国家公安委員長、通商産業大臣を務めた恒三さんが、ずっと野党でいるのは、政権交代可能な二大政党デモクラシーを日本に根付かせるためです。実は、この15年間ずっと野党を貫いている議員は、党幹部でも意外と少ないんですよ。信念を貫く政治家が評価される日本であってほしいと思います。 

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【道路財源】ニセコ町予算書で国の「一般財源化」がやるやる詐欺だと証明 逢坂誠二さん

2009年02月09日 06時30分00秒 | 第171通常会(2009年1月~)自民党追い込まれ

[写真は衆院予算委で、ニセコ町の予算(説明)書を見せる逢坂誠二さん]

 自治体の星、逢坂誠二(北海道8区)さん。

 民主党には4人の首長経験者がいますが、自治体職員と首長の両方の経験があるのは、ニセコ町職員(財政係長)→ニセコ町長(3期)の逢坂さんと、今市市※1職員(財政課長)→今市市長(3期)→栃木県知事(1期)の福田昭夫さん(栃木2区)の2人だけです。 ※1 今市市は合併して現在は「日光市」です。

 予算委員会デビューでは、定額給付金に悩む自治体職員からメールが殺到し、NHK中継入りということもあり、双肩がガチガチになってしまいました。が、6日の質疑ではかたさもとれ、ニセコ町予算書(予算説明書)を見せながら、「道路特定財源の一般財源化とは、“財源”だから歳入のはなしだ」とうそぶく中川財務相、麻生首相の答弁がインチキであることを暴きました。

 これにより、麻生首相、中川財務相、金子国交相、鳩山総務相の4人がグルになった「道路特定財源の一般財源化」をめぐる悪質な「やるやる詐欺」答弁を止めさせられそうです。

 ◇

 まあ、ここから先は相当専門的な話になります。専門外の方は読み飛ばして、応援クリックだけお願いします<(_ _)>

 ◇

 道路特定財源の話は、ビデオライブラリで29分30秒頃(6日午後2時31分頃)から。

http://www.shugiintv.go.jp/jp/video_lib3.cfm?deli_id=39534&media_type=wb

 金子国交相が「道路特定財源の一般財源化とは、歳入の一般財源化」のことだと相変わらずの答弁。

 道路特定財源とは、ガソリン税などの特定の歳入を道路建設などの特定の歳出に使うもので、「道路整備特会」という財布に入っています。揮発油税収の4分の1がダイレクトに道路特会に入るほか、一般会計を経由して、道路特会に入るルートもあります。

 政府自民党は2009年度予算から、“一般財源化”して、国交省から自治体に「地域活力基盤創造交付金」として渡すことにしています。2009年度予算では一般会計予算書に入りました。

 41分過ぎ。逢坂さんは“自治体財政のバイブル”ともされる「ニセコ町予算書」の予算説明書を取り出しました。

 そして、地方自治法施行規則15条の2の様式にそって作成した予算説明書の歳出項目で、「地域活力基盤創造交付金」を「特定財源国庫支出金」に分類していると指摘。自治体では「特定財源」として扱われていると指摘しました。

 ◇

 ここから先は、私が興味を持って調べた内容です。

 国庫支出金は3つに分類され、そのうち「国庫負担金は(略)道路・住宅の建設(略)自治体の事務で、国も責任を有するものについて、国と自治体が経費を負担しあって仕事をする場合の国の負担にかかわる支出金である」と地方財政法第10条、10条の2、10条の3、34条に定められています。

 (体系都財政用語事典・第8版 東京都財務局長監修、都政新報社

 図説地方財政データブック平成20年度版(出井信夫&参議院総務委員会調査室・学陽書房の251ページには過去に一般財源化された国庫補助金の一覧表(251ページ)が載っています。

 この中で目につくのは、記憶に新しい2006年度の義務教育費国庫負担金です。国と県の負担割合が「1:1」→「1:2」になりました。つまり、その差額(総事業費の50%-33・3%=16・6%部分)は一般財源化されたということになります(^^;)。これはそうとうややこしい計算ですが・・・

 で、この影響額は「4127億円」だそうです。いわゆる“三位一体の改革”の目玉だった、アレは、ひも付き補助金を年間4000億円削減したことになる、わけです。

 小泉首相就任時の3大公約で、世論調査で8割の支持を得ていた「道路特定財源の一般財源化」は間違いなく、「歳出の一般化」だったに決まっています。「歳出の一般化」でなければ、そもそも小泉さんが総裁選の目玉公約にするわけがありません。福田首相は第1次小泉内閣の官房長官でしたから、その路線を踏襲していると考えるのが自然です。

 ですから、麻生首相らが「一般財源化だから、歳入の一般財源化だ」というのはやはり詭弁も詭弁。おそらく、歳出が一般化して「地方交付税」になると、これは総務省の所管になりますから、天下り利権を維持したい国交省がひも付き補助金として死守したいのでしょう。

 で、2009年度一般会計予算書の816ページには、
 「地域活力基盤創造交付金」が9400億円ピッタリ計上。前年度予算額は「0」。

 歳出コードは
44052-1825-00」となっています。これを同書993ページの「コード番号について」に当てはめると、

 44 = 主要経費別分類「住宅都市地域環境整備事業費
 052= 目的別分類「国土開発費
   = 財政法公債金対象非対象別分類「財政法公債金対象経費」
 82 = 経済性質別分類「資本形成
   = 使途別分類「補助費・委託費」
 00 = 従来の目番号「なし」

 これを“翻訳”します。

 地域活力基盤創造交付金とは、

 「住宅都市地域環境整備事業費」に分類される、
 国土を開発するための、
 国債による歳入が可能な、
 インフラ整備のための
 国から自治体への補助金


 です。

 よって、自民党総裁(福田康夫、麻生太郎)の「道路財源の一般財源化」は

 100%やるやる詐欺でした。

 なお、これは9400億円ピッタリの歳出です。参院民主党が、歳出項目「地域活力基盤創造交付金」の9600億円と、歳入項目「公債金」から9600億円を減額する予算修正案を出せば、可決できるかもしれませんね。本予算の修正可決は、憲政史上初の快挙となります。ぜひ検討してみてください。

 ◇

 えらく難しい話を書いてしまいました。こんなのは財務省でも主計局職員なら分かるけど、理財局職員では分からないと思います。

 逢坂さんのビデオライブラリに戻ります。59分過ぎ、逢坂さんは質問中、自民党から「じゃあ、北海道は道路はいらないんだな!とヤジを受けた」と述べました。挙手した中川財務相は「北海道に道路は必要です」と答弁しました。自民党がバラバラの寄り合い所帯であることが明らかになって、2度目の逢坂質問が終わりました。

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